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家電製品ミニレビュー クイジナート「ミニプレップ プロセッサー DLC1JW」
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~軽量で扱いやすいフードプロセッサー
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Reported by
安部 陽子
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クイジナート「ミニプレップ プロセッサー DLC1JW」
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タマネギのみじん切りは手強い。
涙があふれ出すのが先か、刻み終わるのが先か、真剣勝負である。
タマネギを直視すると一瞬でKOされてしまう。まず、チラ見して、敵のありかを確認。その後、まな板から目を背けて、猛烈なスピードで、包丁をまな板に叩きつける。
これで、なんとか涙はしのげる。しかし、しょせん見ないで刻んでいるので、みじん切りしたタマネギのバラつきが激しくなってしまう。
こんな不毛な戦いはもう終わりにしたい――そんな思いで、フードプロセッサーを買うことにした。
多機能タイプだと使いこなすのに苦労しそうなので、比較的簡単な機能のものがほしい。そこで、クイジナートのフードプロセッサーの中で、一番手軽なタイプの「ミニプレップ プロセッサー」を購入した。メーカー希望小売価格は8,400円。Amazon.co.jpでは13%割引の7,350円だった。
● 軽くてコンパクト、片手で持ち運びできる
ミニプレッププロセッサーは、フードプロセッサーの機能の中でも、特にみじん切りの機能に特化しているものである。
大きさは、110×150×200mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約1kgである。コーヒーミルよりも一回りほど大きい。電源コードの長さは1.2mある。
ワークボールの容量は0.5L、直径は12cmで、ご飯茶碗と同じぐらいのサイズだ。このボールの真ん中に、材料を刻むためのメタルブレードを装着して使う。メタルブレードからワークボールまでの半径は約4cmなので、実際に入れることができる材料は4cm未満のものになる。フタには、液体注ぎ口の穴が空いており、フタを開けずに調味料を足せる。刃はメタルブレードの一種類だけだ。
本体にあるスイッチはLOWとHIGHの2種類で、LOWは1分当たり約4,600~4,800回転、HIGHは約6,000~6,100回転する。
冷凍食品やコーヒー豆などの固い材料や、粘りの出る長いもなどには使えない。肉類は、魚、鶏肉、牛肉は使えるが、繊維の多い豚肉は使用できないとある。一方で、パセリなどそれほど固くないものや、タマネギやりんごなど、刻むと水分が多く出るものには向いている。
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本体と、付属のワークボール、メタルブレード、フタ、スパチュラ(へら)
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大きさは、11×15×20cm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約1kg。マヨネーズよりも数センチほど少し背が低い
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材料を刻む刃は、メタルブレードの1種類だけ
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スイッチはLOWとHIGHの2種類。LOWは毎分4,600~4,800回転、HIGHは毎分6,000~6,100回転する
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上からみた様子。フタに液体注ぎ口がある
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組み立ては、本体の上にワークボールを置いて、「Bowl Lock」の矢印の方向にカチっという音がするまで回す。ワークボールの中心にメタルブレードを取り付け、材料を入れてフタを上にのせる。フタは「Bowl Lock」と同じ方向に回して閉める。フタがボールにしっかり閉まっており、フタのカムが本体の背に入り込まないとスイッチは入らない仕組みだ。
そして、本体の「LO」か「HI」のスイッチを押すと、電源が入り、メタルブレードが高速で回転して、材料を刻んでくれるという仕組みだ。
本体以外のワークボール、フタ、メタルブレードを台所用洗剤で水洗いできる。
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ワークボール中の様子。ワークボールを固定する時も、フタを固定する時もこの「Bowl Lock」の方向に回す
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フタがしっかり閉まったことが確認され、本体のこの部分に、フタのカムが入り込まなければ、作動しないようになっている
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電源コードの長さは1.2m。本体の裏に巻きつけて収納できる
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● みじん切りが数秒でできる
さっそく、タマネギをみじん切りにしよう。そのままではボールに入らないので、16個の扇形のブロックに切り分け、ボールに入れる。説明書の指示するとおり、断続的に15回「LO」を押してみた。すると、均一で細かいみじん切りができた。しかも、人の手では到底及ばないほど細かい。白くて透明なので、かき氷のように見えるほどだ。
次に肉類に挑戦だ。鶏肉は2cm角、牛肉は薄切り肉を3~4cm角にしてから、ボールに入れてスイッチオン。すると、問題なくミンチにすることができた。数秒でできあがるので、注意しないとほとんどペースト状にまで刻まれてしまう。ほどよいミンチ状にしたい時は、スイッチを断続的に押して、様子を見ながらやると良いだろう。
さらに、マヨネーズも作ってみた。マヨネーズは少量のサラダ油を加えながら混ぜるのだが、フタにある液体注ぎ口に適量のサラダ油を入れておけるので、とても便利だった。
メタルブレードの高速回転は、「刻む」以外にも、「混ぜる」という効果もある。今度は「刻む」「混ぜる」機能を使って、タルタルソースを作ってみよう。
ワークボールの中に、卵黄と酢と塩とサラダ油を入れてスイッチを押して攪拌し、マヨネーズにする。さらに、先ほど作ったタマネギのみじん切りと、パセリとラッキョウ、つぶしたゆで卵を入れる。これらを刻みながら混ぜて、タルタルソースのできあがりだ。
普通に作ると、泡立て器で攪拌するという作業が必要になるのだが、本製品を使うと、ほんの数秒でできてしまった。タルタルソースだけでなく、ドレッシングやソースづくりにもよい。
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メタルブレードの高速回転で、攪拌とみじん切りを同時に行ない、タルタルソースを作る。材料はタマネギ、パセリ、らっきょう、卵、酢、サラダ油とマスタード
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泡立て器で攪拌する手間もなく、簡単にできた
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レシピに載っていた信田巻(しのだまき)にも挑戦した。2cm角の鶏胸肉をワークボールに入れて「LO」でみじん切りにし、さらにワークボールの中に豆腐と卵と酒、塩を加えて、再び混ぜ合わせる。均一に混せ、ペースト状になるまで刻めるという、本製品の特徴を活かしたメニューだ。とても美味しかった。
他に刻みながら混ぜる料理といえば、お菓子の材料づくりである。2~3cm角のバターを粉類と混ぜるのにミキサーを使うのだが、本製品でやってみたところ、問題なくできた。しかし、「こねる」といった作業はできないので、パン生地など粘り気のあるものには使えない。
洗う時は、メタルブレードの刃は鋭いので注意が必要。本体は材料が触れないので、ほとんど汚れなかった。しかし一度だけ、フタの液体注ぎ口からサラダ油を入れる際、入れすぎてフタの仕切りからあふれ出てしまい、汚してしまった。本体は水洗いできないので、液体注ぎ口に調味料を入れるときは慎重に。
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バターと粉を混ぜるなど、お菓子づくりにも使える
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タルタルソースを作った後のワークボールの中。べったり油分がついている。本体以外は水洗いに対応する
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● 料理の力強い味方。強度には注意を
注意したいのは、ワークボールの強度だ。まず、熱に弱い。説明書には熱湯に入れると割れてしまうという注意書きがあるほどだ。上位機種は、素材に衝撃・熱に強いポリカーボネートを採用しているが、ミニプレップ プロセッサーのボールは、耐熱性の低いAS樹脂という素材を採用しているとのこと。洗浄中にスポンジの裏の緑色の固い方で力強く擦ったところ、ワークボールとフタに薄く傷跡が残ってしまった。使用するのに全く問題はないが、気になる人もいるだろう。なお、ボールなどの部品は、別売もされている。
全体的には、軽量で場所を取らず、必要充分なパワーを持っている点が魅力だ。準備や後片付けが簡単な点も評価できる。準備と片付けの手間を含めても、包丁でみじん切りにする手間より、はるかに簡単、かつ均一に刻むことができる。
フードプロセッサーの入門機としておすすめできる一品だ。
■URL
クイジナート(株式会社クイジナートサンエイ)
http://www.cuisinart.co.jp/
製品情報
http://www.cuisinart.co.jp/product/dlc1jr_bk_bl.html
2007/07/30 00:04
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