● 「泡」ブームでいろいろなアイテムが登場
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ナショナル「うる肌ボディブラシ BH-820」
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夏が近づいて、肌の出る服を着る機会も増えてきました。肌に負担がかかりやすいこの時期には、毎日のバスタイムで肌をケアしてあげたいものです。ナショナルの「うる肌ボディブラシ BH-820」は、きめ細かな泡が作れることが特長の、バスルームで使えるコードレスのボディブラシです。価格はオープンプライスで、Amazon.co.jpでの購入価格は8,375円でした。
石けんや洗剤で泡の効果が言われ始めたのは、ここ数年でしょうか。10年前とは一変して、ハンドソープやボディソープ、洗顔料はもちろん、漂白剤やキッチン用の洗剤まで、とにかく泡で出てくるタイプが人気です。こんなに泡を利用した製品が多いのは、やはり効果の高さゆえでしょう。
実は洗顔に関しては、昔から女性誌の記事などでは泡立ての重要さは繰り返し言われてきました。個人的にも、美容関係のセミナーに行ったら、ひたすら石けんの泡立て方法を特訓させられた、なんて経験もあります。この泡立てのコツは、両手にたっぷり石けんをのばし、片手で皿を作ってくぼみに水をたらしたら、円を描きながら両手を使って空気を入れ、きめ細かくなるまで5分以上しっかり泡立てること。慣れると、固形石けんでもこんもりするぐらい泡立てられるようになります。
この洗顔用に関しては、数年前に登場した洗顔用の「泡立てネット」のおかげで泡立てはすっかりラクになりました。時間をかけずにきめ細かい泡が簡単に作れるこのアイテムは多くの女性が持っているのではないでしょうか。
こうしてしっかり泡立てたフォームで洗顔すると、顔を強くこすらなくても、泡をふわっと広げるだけでOK。泡がよごれを吸着して、はじけるときに除去してくれるので、広げてちょっと待ってから、水でよく洗い流すだけで十分すっきり洗顔ができます。この方法だと、泡が肌を保護してくれるので、肌の弱い人にも安心。泡立てが弱いと洗顔料が肌に残って肌荒れの原因にもなりますし、とにかく「泡立て」はいろんな意味で効果アリというわけです。
そんな泡で、顔だけでなく体も洗ってみたいという方にオススメなのが「うる肌ボディブラシ」です。
● ファインブラシで作るクリーミーな泡で、肌が弱くても痛くない
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逆方向に回転するブラシが2カ所についています
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このうる肌ボディブラシは、それぞれ逆方向に回転する2つのブラシがついた、コードレスのボディブラシ。ブラシは50μmの細くてコシのあるシルクタッチの「ファインブラシ」で、着脱式のスティックをつければ十分背中にも届きます。
使い方は、まず付属のホイップトレイに液体石けんと少量の水入れます。水で濡らしたファインブラシを本体にとりつけたら、ホイップトレイに押しつけてスイッチON。円を描きながら泡立てたら、そのまま体に軽く当てて洗い上げます。
固形石けんを使う場合は、水でぬらしたファインブラシに石けんを押しつけて5回程度円をかくようにこすり、同じように少量の水を入れたホイップトレイに押しつけて泡立てできます。
できあがる泡は、たしかにクリーミー。ツノが立つような、しっかりした泡ができます。1分ほどで作れるので、足りなければ作り足せばいいのですが、慣れるとホイップトレイに一度泡立てた分で体全体を洗えるようになります。
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付属のホイップトレイを使えば、弾力のある泡が作れます
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付属するファインブラシとツイストヘッドアタッチメント。ファインブラシの毛の流れにクセがついてしまったら、50℃のお湯につけることで元に戻ります
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本体にある電源ボタン。ONにすると2つのブラシが逆方向に回転して泡立てながらボディを洗い上げます
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ファインブラシをセットしたところ
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50μmという細さなのに、コシがあります
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さわり心地はシルクタッチ
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実は最初、回転式のボディブラシに少し心配がありました。というのも、私はナイロンタオルやボディスポンジで洗うと痛みを感じるほど肌が弱いので、普段は手だけで洗っていたからです。ですから、ファインブラシだと、たしかにしっかり洗えそうだけど、痛いかもしれないな……と思っていました。
で、実際に使ってみて驚きました。ブラシが回転しながら洗っているのに、ほとんど刺激を感じません。まるで「なでる」とか「すべる」といったような感じです(「ゴシゴシ洗う」感じが好きな人には物足りないかもしれないと思うぐらいです)。痛くないという意味では手で洗っていたときと同じなのですが、もちろん手では泡立ちにくいので、泡の量は断然ボディブラシの方が多く、洗った後、「すっきり感」が実感できます。
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洗浄中のようす。たくさんの泡で洗うため、想像よりもずっと肌にやさしい使い心地です
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ボディブラシの泡が減ってきたら、このトレイの泡を付け足して洗い上げます
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● ホイップトレイにはちょっと強めに押すのがコツ
このうる肌ボディブラシ、使い方にいくつかコツがあるので、ここでご紹介します。
まずは、泡立て。ホイップトレイに入れた液体石けんに、水を多く加えすぎないこと。水が多すぎると泡がゆるくなります。ファインブラシが十分ぬれていれば、ティースプーン1杯分で十分です。泡立てる時は、ブラシをちょっと強めにホイップトレイに押しつけると、泡がクリーミーになります。
また、フカフカの泡がたくさん出てほしいという方は、体の方も十分お湯でぬらしておくと、洗いながら泡がさらに立っていきます。シャワーを浴びながら、パーツごとに洗い流していく使い方にも向いています。ただし、あまり水分が多くなるほど泡が大きくなり、洗浄力が落ちるので注意です。
また、スティックにひもなどをつけて、なるべく風呂場や脱衣所などにフックなどでつるしておき、いつでも使える状態にしておくのが良いでしょう。毎日使うものなので、しまいこんでしまうと使う頻度も減ってしまいます。
ボディは、電池の重さを入れても約460g。実際に使ってみると、1回に使うのは長くて10分ぐらいなので、腕が疲れるほどの重さではありません。電池は単三型を4本使用し、アルカリ乾電池の場合で約5時間の連続動作が可能です。
さらに、ファインブラシと交換して使える「ツイストヘッドアタッチメント」を取り付けると、お風呂場でなく部屋で使える簡単なマッサージ器としても使えます。それほど力は強くないのですが、ヘッドが回転しながらやさしくマッサージするので、リンパマッサージのような使い方には便利です。肌に直接あててもいいのですが、実際に使ってみた感想では、ぴったりした薄い服の上からの方が、むしろ抵抗が少なくてスムーズにマッサージできるようです。
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ホイップトレイに入れる液体石けんは、各くぼみに一円玉大。そこにティースプーン1杯分の水を2つのくぼみに分けて入れます
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ハンドルはすべらないよう加工がされた持ちやすい形状。先に穴もあるので、ここにひもを通して、バスルームにフックなどでかけておくと使いやすくなります
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ツイストヘッドアタッチメントを取り付けると、部屋での簡単なマッサージ器として使えます。ただし、髪の長い方は肩や首まわりで使うと、髪の毛を巻き込む可能性があるのでおすすめしません
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● 使い慣れるとやめられなくなる、すっきりした洗い上がり
肌が弱い人にもおすすめできる「うる肌ボディブラシ」ですが、気になるところは、その音と、スティックの使い分けの難しさです。
ブラシが回転する以上、モーター音がするのはしかたないことなのですが、リラックスタイムに泡でうっとりしながら「ウイーン」とモーター音がするのは、やっぱりちょっと興ざめ。しかたないと頭ではわかっていても、毎日使う度に「うるさいなぁ」と思ってしまいます。
もう1つ気になるのは、スティックの着脱が難しいこと。目で見える範囲はスティックなしで、背中などの目で見えない範囲はスティックを付けて使うように説明書には書いてあるのですが、実際使っていると、泡だらけのぬれた状態でこのスティックを抜き差しするのは、手がすべって難しいのです。結局つけっぱなしで使っていますが、確かに目で見える範囲はスティックが邪魔に感じてしまいます。ちなみに、スティックを取り付けて背中を洗うときは、鏡が必須。ブラシが肌にあたるように角度を調整するのが案外難しいので、ちょっとイライラするかもしれません。
使い始めは物珍しさもあっておもしろく使えていたのですが、実はそのあと少しめんどうに感じ始め、もとの洗い方に戻した時期がありました。が、いざやめてナイロンタオルで洗うと「こんなに痛いもので洗ってたのか」と気づかされ、手で洗うと「すっきり感が物足りない……」となり、結局、うる肌ボディブラシを使っています。
というわけで、この製品は実用品としての洗浄機ではなく、やさしく、ゆっくり、肌をキレイにする美容よりの製品と言えるでしょう。そういった意味では、忙しい朝のシャワータイムや、ゴシゴシ洗いたい人には向きません。
一方、「肌をいたわりたい」という方には、自信を持ってオススメできます。赤ちゃんのお風呂にも良いのではないでしょうか。
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電池のフタと、スティック本体の取り付け位置が近いので、スティックを外すときは電池カバーの部分までしっかり持ってねじります
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スティックは本体にねじって取り付けます。目の届く範囲を洗うときは、短いボディだけの方が便利です
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ナショナル(松下電器産業株式会社)
http://national.jp/
製品情報
http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=BH-820
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