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家電製品ミニレビュー
Bissell「Spot Lifter」

~掃除機感覚でじゅうたんのシミを落とす
Reported by 富永 ジュン

Bissell 「Spot Lifter」
 何を隠そう、筆者は筋金入りのおっちょこちょいだ。この性質は「ドジっ子」とでも言えば、ある特定の層に強くアピールする武器となりうるのかもしれないが、粗相をしでかしてしまった時に舌先をちろっと出してはにかみつつ上目遣いで「てへっ」などと、どう頑張っても口走れない筆者は所詮「おっちょこちょいに手足が生えて、しかも自律運動までしちゃうんです」程度の形容がお似合いの生き物なのだろう。

 そんなキケンな筆者が往々にしてやらかすのが「ものをこぼす」ことだ。テーブルの上においたカップをなぎ倒すだけでは飽きたらず、キッチンからテーブルへとお膳を運ぶ途中に突然足をからませて転び、よしんば無事にテーブルまでたどり着いたとしても虚空に食器を置こうとして中身が床に散乱するなど日常茶飯事だ。

 なぜそんなことになるのやらさっぱり見当がつかないわけだが、そんな自身の性質と折り合いをつけて生きていくために、被害を最小限に抑えるべくこれまではフローリングにコーヒーテーブルで生活をしていたわけだ。

 しかし、昨年の冬に寒さに耐えかねて画期的な和の防寒アイテム、こたつを導入したことですっかり事情が変わってしまった。さすがにフローリングの上にこたつを直置きするのはしのびなく、インテリアショップで奮発してこじゃれたカーペットを購入したのだが、季節が変わる前にものの見事にシミだらけとなってしまった。

 新しくカーペットを購入してもどうせすぐに元の木阿弥だろうし、そもそも柄が気に入って高いと思いながらも頑張って購入した一品なのだ。なんとかしてキレイにしたい、いや、せめてシミが目立たなくなるだけでもいいのだ、とわらにもすがる思いで入手したのがBissellの小型洗浄機「Spot Lifter」だ。価格はAmazon.co.jpで10,290円だった。


少し大きめのハンディクリーナーのような形。本体前面のノズルと回収タンクは取り外して丸洗いができる。 本体後面には清水タンクと充電コード差し込み口が用意されている。清水タンクは上向きにひっぱるだけで簡単に取り外せる 電源スイッチ。オンにするとノズルからの吸引が開始される

 Spot Lifterは、やや大きめのハンディクリーナー型をしたコードレスタイプの洗浄機で、ノズルの先端から霧状の水をカーペットに吹き付けてシミや汚れを浮かし、その後、水分を掃除機のように吸い取ることでカーペットをクリーニングする製品だ。

 特に霧が高圧噴射されるとか、温水が出るとか、ブラシが回転して汚れをかき出すとかいったスゴ技が秘められているわけではないが、手動で霧吹きでカーペットを濡らした後に布巾ではさんで汚れをたたき出す伝統的なやり方と比べれば、手間はずいぶんと軽減される。本体重量は1.6kgと比較的軽量なので女性や子供でも簡単に取り扱えるだろう。

 なお、Bissellとは少々耳慣れないメーカー名かもしれないが、床・カーペットの清掃器具や掃除機などを専門に販売するアメリカではかなりメジャーな家電メーカーで、日本ではホームクオリティが取り扱っている。日本語のオリジナルマニュアルが同梱されているので英語が苦手な場合でも心配は無用だ。

 使い方は、まず本体を充電する。通常の充電時間は12時間だが、初回のみ24時間充電する必要がある。なお、満充電状態で約5分の連続使用が可能で、ACアダプタ駆動はできない。充電が完了したら本体後部の清水タンクを真上に引き上げるようにして取り外し、「WATER」のラインまで水を入れて元通り本体に取り付ける。これで準備は完了だ。

 電源スイッチをオンにすればノズルからの吸引が始まる。握り手部分のスプレーボタンを押してノズルの先端から霧を出しながら、ノズルを前方に押し出すようにして濡れたカーペットを吸引すると、汚水が本体前方の回収タンク内に貯まる仕組みだ。なお、回収タンクの容量は400ccで、ノズルごと本体から取り外して汚水を捨て、丸洗いできるようになっている。


スプレーボタン。電源をオンにした状態でスプレーボタンを押している間だけノズルの先端から霧状の水が噴射される スプレーノズル。レバーを右に回すと霧が噴射される範囲が広がり、左に回すと狭くなる

左から順にブラシ、ハードフロア用吸い込み口、壁かけ用ホルダー
清水タンク

 実際に使ってみるとこれがなかなか手軽でよい。濡れた部分を搾り取るようにカーペットにノズルの先を強く押しつけながらゆっくりと吸引するとみるみるうちに濁った汚水が回収タンクの中に貯まっていく。

 すぐに清水タンクが空になってしまったので電源をオフにしてもう一度清水タンクに水を満たし、ふたたび清水タンクが空になるまで吸引したところでバッテリ切れとなった。10~15cm四方程度のこぼしたばかりの汚れや日常使用から発生する薄汚れならばこれだけでかなりきれいになるだろう。

 次に筆者が挑んだのが半年以上前にこぼしたエスプレッソのしみだ。クリーム色のカーペットの上に焦茶色の濃いシミがはっきりと残っていて、遠目からでもかなり目立つ。まず清水タンクが1回分空になるまで吸引してみたのだが、こちらは頑固でほとんど汚れが落ちない。

 やはりこんなに時間が経過してしまったシミは無理かとがっかりしながら、もう一度清水タンクに水を入れに行ったところで気がついたのだが、清水タンクには「WATER」のラインの下に「FORMULA」というラインが表示されている。「FORMULA」とは「処方」、「製剤」などという意味で転じて「洗浄液」のことを指すのだが、どうやらSpot Lifterは真水でなくても使えるらしい。そこで一計を案じて「WATER」ラインまで水を入れ、そこに食器用の液体洗剤を数滴垂らしたものを使ってみることにした。これが効果抜群でみるみるうちにシミが薄くなっていく。

 初回使用時には2回清水タンクが空になるとバッテリが切れてしまうことを学んでいたので、手早く洗剤入り清水タンクでの吸引を終え、すすぎ代わりにもう一度真水での吸引を行なった。この状態でカーペットを乾かしてみると、完全にシミが消えたとは言えないまでもかなり目立たなくなったのだ。

 12時間も充電に時間がかかる割には5分しか使えないのがなんとも惜しいわけだが、お天気がよい時期を狙って気長に2~3日計画で洗浄を重ねれば、きっと完全にシミを落とせるだろう。


クリーニング前。濃い茶色のシミがはっきりとついている 洗剤入り洗浄液を使ったクリーニング後。かなりシミが薄くなっている

Bissellホームページ内の「STAIN GUIDE」。右上のドロップダウンメニューから汚れの種類を選択すると効果的なクリーニング方法を紹介してくれる
 なお、英語力に自信がある人はBissellのホームページ(英文)の「HOME SOLUTIONS」内にある「Stain Guide」ページに目を通すことをお勧めする。「飲み物」、「食べ物」、「ペット」、「薬品・化粧品」などのカテゴリからさらに細かい汚れの種類を選択するだけで最適なクリーニング方法を紹介してくれる。同社製の洗浄液と洗浄機を使ったクリーニング方法だけでなく、薬局などで売られている一般的な台所洗剤や過酸化水素水などの薬品を使った方法もきめ細かく解説されているので、大掃除前に一読しておくと大いに役に立つだろう。

 Spot Lifterは、12時間もの充電時間を必要とする割には5分間しか使用できないというアンバランスさが大きな欠点だが、掃除機感覚で手を汚さずに手軽にカーペットの汚れが落とせる便利な製品だ。

 一度きりのシミ抜きを目的とするならば1万円という価格は高いと感じてしまうが、筆者のようなおっちょこちょいさんや小さなお子さん、ペットがいるご家庭では何かと登場回数が多い一品ではないだろうか。カーペットの汚れた部分を濡れ布巾で拭き取るだけではなく、水をふんだんに使ってきちんとすすげるのはなによりも清潔で気持ちがよいものなので、衛生面に気をつけたい人にも最適だ。





URL
  Bissell(英文)
  http://www.bissell.com/
  株式会社ホームクオリティ
  http://www.home-q.co.jp/
  製品情報
  http://www.home-q.co.jp/souziyouhin.htm



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2007/03/23 00:00

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