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但見裕子の「家電買っちゃいました」 三菱電機「MR-G50M」
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~機能満載の冷蔵庫を使いこなす
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Reported by
但見 裕子
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MR-G50M
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昨年末、冷蔵庫を買い換えた。買って、3カ月使ってみた感想をレポートする。
新しく買う製品についての希望は
・本体の色は白。(単に好み)
・自動製氷機能がついていること。
・大きすぎないこと。(キッチン内で動きにくくなる)
の3つだった。
色に関しては、いろいろな色があるようだが、白が選べない機種はないようだし、問題ないはずだ。
製氷機能は、どうなっているかわからないが、ぜひほしい。知人が製氷機能つきの冷蔵庫を使っているのだが、彼女はカルピスでもソーメンにでも、本当にザクザクと、惜しみなく氷を入れるのだ。それがちょっと羨ましかったのである。
次に大きさ。これは、選びたくても大きすぎるブツなど選べないことがわかった。夫によると、「キッチンが狭くなるほど大きいのは、第一うちの廊下を通らないよ。幅と奥行きが60cmのいわゆる『マンションサイズ』でないと無理だと思う」。
なるほどね。廊下を通らないと一大事なので、幅をメジャーで測って行って、サイズを確認して買うことにした。計ってみると、曲がっている部分があるので、廊下を通る幅は70cmぐらいが上限だという。
● 店頭に行ってみた
店頭で、実際に冷蔵庫を見てみる。意外なことに、製氷機能はある程度以上の機種には、たいてい付いているようだ。ただ、私はザクザクと使いたいのだから、アイスルームや給水タンクが大きめでありたい。自動製氷といっても、給水タンクに水を入れてセットするのは人間だから、作業が楽そうなものがいい。
また、水は浄水器を通したものを使いたいから、「衛生上の理由で水道水しか使えない」タイプは選びたくない。
大きさに関しては、「幅は『廊下を通る』サイズでないとダメだが、奥行きはもう少し大きくできる」と夫。
「えー、大きいのイヤだよ」。
「まあまあ、見てみなさいよ」。
横幅が同じで、奥行きが少し広い製品を2種類、中を開けてよく見るようにと言うのだった。2種類の製品の野菜室に手を入れてみると、なるほど、片方は肘が入らない奥行きだが、もう1つは肘まで十分入る。広々だ。
冷蔵室など上のほうの段では、見かけの大きさと、中身の広さは違和感なく比例している。ところが一番下の、この場合は野菜室を見ると、きちんと狭く、奥行きが浅くなっている。これはコンプレッサーが一番下にあって場所をとっているから。つまり一番下は、他の段より狭くなる運命なのだ。
野菜室は、ネギとか大根とか大物が入るので、狭いより広い方がそれは嬉しい。この広さなら、長ネギを買ってきてそのまま(青いところを落とさないで)だって入るかもしれない。
心がグラグラと動いた。
「それに冷凍室も広いよ、冷凍讃岐うどんのお取り寄せするとき、冷凍庫が狭くて場所を作るのが大変だって言ってたじゃない。これなら全然大丈夫だよ。5cmちょっと奥行きが長いだけだしさ。ね。ね」。
結局「奥行きが長いほう」を買うことにした。三菱の「MR-G50M」である。もちろん色はピュアホワイトだ。買ったときは20万円を越えていたが、いまは18万円ぐらいになっていてくやしい。
幅68.5cm、奥行き70.9cm、高さ181.1cm。なにげに高さもある。容量は495L。一番上が冷蔵室、ここの扉は、7対3くらいの比率で左右に開く。フレンチドアタイプというらしい。次の段が2つに分かれて、製氷庫と、冷凍と冷蔵の切り替え庫、その下が野菜室、一番下が冷凍室となっている。
製氷にはちゃんと浄水器の水が使えるし、タンクも大きくて扱いやすそうだ。棚が上下に移動できる「動くん棚」、光除菌しつつ氷を作る「うまさ透明」、光パワーで野菜を長持ち「うまさ活菜」、切れちゃう冷凍「うまさ瞬冷」などの機能があるそうだ。ドアには液晶と、機能を切り替えるためのボタンがついている。冷蔵庫にこんなのが付いているのは初めてだ。
● 冷蔵庫がやってくる
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新しい冷蔵庫が来る前のキッチン
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さあ、冷蔵庫がやってきますよ。
配送の時間前に、前に使っていた冷蔵庫の中の食品を取り出した。冷凍食品はフリーザーバッグに、野菜や調味料はダンボールに詰めて、中をからっぽにする。
まず、古い冷蔵庫が運び出されていく。
配送の人が二人がかりで運び出したあとを見ると、予想通り、床には冷蔵庫の形に四角くホコリがついている。いつか行方不明になった箸置きも。冷蔵庫の下ってブラックホールだ。急いで拭き掃除をしているあいだに、新しいのがやってくる。
やはり、廊下を通るのにキツキツだ。途中のドアが邪魔になって、いったん作業が中止してしまった。廊下の幅は測って、大丈夫だと思っていたが、ドアを計算に入れていなかったのだ。ちょっとピーンチ! 結局ドアを外して入れてもらった。
「持ってきたけど、入らない、ということはありますか」配送の人に聞いてみた。
「ザラにありますよ。一軒家の階段とか危険ですね。もう、一目見て入らないってわかるから、クレーン呼ぶわけです」。
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いよいよ搬入
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廊下の幅はクリア
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古い冷蔵庫を出すと壁も床も汚れている。急いで掃除
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キッチンの入り口はギリギリで通った
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設置完了。梁との間隔はあまりない
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レンジとの間が狭くなったのがわかる
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液晶が付いた冷蔵庫は初めてだ。各部の温度設定と用途切替ができる
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搬入と同時に古い冷蔵庫のリサイクルも依頼した
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● ドアポケットに調味料がしっかり入る
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フレンチドアタイプで左右に開く冷蔵室。買い物前はこれぐらいがらがら
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新しい冷蔵庫に食品を詰めるのは楽しい。調味料を並べるときに、スーパーの棚みたいにレッテル面を揃えてみたりする。ケチャップや練りからしのチューブが逆さに立てられる専用スタンドがついている。
また、ドアポケットが手前と奥の二段になっているので、ビンやチューブがいっぱい入る。「調味料の冷蔵」ということがちゃんと考えられているのだ。昔は、冷蔵庫は生鮮品をしまうもので、調味料の収納はオマケだった気がする。それがいつのまにか、お味噌もソースも豆板醤も、みんな冷蔵庫に入れるようになっているから、調味料の収納は大事だ。
ただ、この二段のドアポケットだと、うちの場合少し問題がある。ブリタの浄水器ボトルが出し入れしにくいのだ。
製品カタログを見ると、ミネラルウォーターの2リットルボトルを取り出す写真が載っていて、「取り出しやすいヨコ取りポケット」というキャプション。ペットボトル使用が前提で考えられているのだな、きっと。
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調味料のポケット
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手前に牛乳パックを置くと、ブリタの浄水器が取り出しにくい
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野菜室が広いのが、また素直に楽しい。以前は、たとえば大根とキャベツを丸ごと買うと、野菜室がちゃんと狭くなった。その結果、出し入れのときにいつも、多少の工夫というか、やりくりをしていたようだ。「ようだ」というのは、その時点では本人は、特にやりくりしている意識がなかったからである。そういう工夫をしなくてよくなってみると、「なるほど、少し不便だったんだな」とわかるのだった。
外周的には、1割かせいぜい2割しか大きくなっていないはずなのだが、実際には、もっとずっと中が広い気がする。最近の製品は、断熱材やコンプレッサーがコンパクトになって、庫内が広くなっているそうだ。
意外によかったのが、二段目にある小さな切替室である。ここは普通に冷凍室として、夫の専用になっている。アイスクリームや夜食用の冷凍食品など、自分で選んだものを入れている。
ひょいと手を出せる高さにあるので具合がいいらしい。一番下の冷凍室に入れてしまうと、「大した手間じゃないんだけど、億劫になる」のだそうだ。
実は、この切替室、デフォルトでは「切れちゃう冷凍」になっていたのだ。マイナス7℃の弱冷凍で、肉などが「凍ってるけど、切れる」機能なのだが、それを知らずに彼がアイスクリームを買ってきて入れたら、溶けてふにゃふにゃになってしまった。あわててマイナス22℃の強冷凍でまた凍らせて食べていた。それ以来、このハコは何となく夫の領域になっているのである。
こちらとしても、下の冷凍室を「ほぼ自分専用」にできるのは、何と言うか、ちょうどいい。タッパーに入れた半調理品やゴムで縛った冷凍野菜の使いかけなど、いわば楽屋裏といった感じの冷凍庫を見られずに済むのも嬉しい。
下の冷凍室は、ほんとうに大容量で、例のお取り寄せの冷凍うどん20食入りを入れてもまだまだ余裕だ。近頃あちこちのスーパーでやっている「冷凍食品4割引き」の時にも、容量を気にせずたくさん買い込むことができる。
切替室は夫用だし、肉や魚をまとめ買いして冷凍する習慣がないしで、「切れちゃう冷凍」は、まだ試したことがない。
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野菜室。2段になっていて、上のトレイに薄いものが置ける
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冷凍室。こちらも2段になっている。下に見えるのはまとめてお取り寄せした冷凍うどん
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結局、夫の夜食冷凍食品専用になった切換室
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コンプレッサーがあるので、一番下の冷凍室は、その上の野菜室に比べて奥行きが浅い
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冷蔵室の一番下は卵とチルドの引き出しになっている
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● 本当にじゃかじゃかと氷ができる
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ここに水を入れると、自動で氷ができる。色が青いのは除菌用のLED
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自動製氷機能は、やっぱりよかった。自分で使ってみて、「氷、大盛り!」な知人の気持ちがわかった。「氷を惜しむ」気持ちがゼロになるのである。ゆで卵を冷やすとき、ザクッと氷を入れられるし、カレーやラーメンを食べるときの冷水にもいっぱい入れられる。
逆に、今までは、意識しないながら、どこかで「必要最低限程度で」と思って氷を使っていたことがわかる。来たる夏には、もっと、惜しげもなくやらかすことだろう。
LEDで光除菌をするので、浄水器やミネラルウォーターを使っても安全だそうである。ただ、氷の粒は麻雀パイ程度と小さいので、オンザロックなど、雰囲気を必要とするものにはあまりむかないかもしれない。氷山型の大きな氷を作れる製氷ケースを持っているので、これも一応、冷凍室にスタンバイさせてある。
製氷皿に氷ができると、その下のアイスルームに落ちるわけだが、そのときの音が、かなりはっきり聞こえる。閉めたドアの中なのでくぐもっているが、ガラガラという音が、近くでテレビをつけていてもわかる。私たちは全然平気だが、音に神経質な人の場合、ワンルームマンションなどで使ったら、気になってしまうかもしれない。
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LEDで除菌するのでミネラルウォーターも使える
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製氷室。氷が落ちたときの音を吸収する緩衝材が入っている
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麻雀パイくらいの氷ができあがる
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● 野菜が、何だかいい感じなのだ
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野菜室のLED
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購入前には特に期待していなかったが、実は有効だったのは「うまさ活菜」である。
「トリプルカラーLEDで野菜の活力を引き出す」という説明だったのだが、「畑から抜いてきてスーパーに並び、さらに冷蔵庫に入れてしまった野菜が、また元気になるって、それは無理ではないのか? トンデモっぽくないか?」と思っていた。
しかし、使っていて気がつくと、キャベツの切り口が黒ずみにくいし、ピーマンやきゅうりがシワシワになるのが遅い。こういうことは、前の冷蔵庫と並べて使って比較できるものではないので、どうしても感覚的なレポートになってしまうのがちょっと残念だ。LED光は、もともと野菜の栽培に使われていた技術だという。とにかく、「使っているうちに悪くなって、最後は捨てた」ことは滅多になくなったのは事実である。
ちょっと期待はずれだったのは「動くん棚」だった。「食品を入れたまま、棚の高さがスルスルとスライドできる」機能である。なかなか楽しそうだと思い、魅力を感じていたのだが、買ってみると、しょっちゅう使う機能ではなかった。最初に適当に設定した棚の高さで安定してしまうのだ。
動かしたのは、クリスマスに丸ごとのタンドリーチキンとでかいケーキの大箱が届いたときと、やはりお取り寄せで届いたワインの6本セットの時だった。夫が「一番上の棚、手が届きにくいから全然使ってないでしょ、だからここ動かしてワインセラーにするね」と言って取ってしまったのである。一番高い位置で固定してくれたので、そのままそれっきりになっている。
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「動くん棚」を一番下に下げた状態
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一番上に上げると、350ml缶がちょうど入る大きさになる
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● 冷蔵庫は大きい方が良い
マンション住まいで家電を買うときに、たとえば洗濯機の場合は洗濯機パンと、蛇口の位置で大きさが制限されるので、数cmの差で設置できないということがある。それにくらべて冷蔵庫は、キッチンの床に置かれるので、限界はあるが、多少は奥行きや高さが自由になるので、工夫の余地がある。
たとえば、三菱の同じシリーズでもMR-G42Mは幅と奥行きが65×65.4cmで415L、MR-G45Mは68.5×65.4cmと幅を広げて445L、MR-G50Mは68.5×70.9cmと奥行きも広げて495Lだ。数cmの差で、意外と容量が大きく変わるので、マンションだからマンションサイズと決めつけずに、置き場所を検討するのがお勧めだ。
ただし、玄関や階段、廊下、ドアなどが通ることを確認しないと、キッチンまで運び込めないことがある。ウチも廊下のドアが外せなかったら危ないところだった。
また、外寸が同じでも、最近の機種は断熱材やコンプレッサーがコンパクトになって、実質的な収納量は大きくなってきているし、冷凍室や野菜室の引き出しも2段になるなどの工夫もされている。同じマンションサイズでも、かなりの広さが期待できるのだ。今使っている冷蔵庫が狭く感じている人は、一度、実物を見に行ってみるといい。
そんなに大きいのはいらないと思っていても、スペースがあれば使い道が見つかるし、いつの間にか埋まってしまうのは冷蔵庫も同じだ。
● ライフスタイルしだいで勝手に便利
冷蔵庫もいろいろな新機能が増えているが、ついている機能全部を使いこなさなければいけないわけではない。ライフスタイルによって、好きなようにすればいいのだ。
今回の場合、夫の「専用冷凍庫」、「ワインセラー」がそうだ。メーカーの意図と関係なく、勝手に便利に使っているわけである。新しい機能では、「製氷機能」は、便利だろうと思っていたらやっぱり便利だったし、「うまさ活菜」は、あてにしていなかったら意外に有効だった。
総合的には、とても満足できる製品だったと思っている。
そうそう、長ネギは、切らないでもちゃんと丸ごと入りましたよ。
■URL
三菱電機株式会社
http://www.mitsubishielectric.co.jp/
製品情報
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/reizouko/mainmodel/mr_g50m/index_b.html
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