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家電製品ミニレビュー
稲留工業「キャパドゥー CD-101」

~オフィスデスクに設置する足下用ヒーター
Reported by 本誌:伊藤 大地

キャパドゥー CD-101
 足下をピンポイントに暖める暖房器具は、このコーナーでもいくつも紹介してきたが、今回紹介する稲留工業の「キャパドゥー CD-101」は、オフィスデスクに特化したセラミックファンヒーターという、一風変わった製品だ。購入価格は15,540円だった。

 キャパドゥーは、167×52×213mm(幅×奥行き×高さ)、重量約1.9kgのボディ背面に、マグネットを搭載したセラミックファンヒーターだ。製品紹介ページに「ランチボックスサイズ」とあるように、一般的なコンビニ弁当の容器を、一回り大きくしたくらいのサイズだ。本体背面のマグネットで、スチール製のオフィスデスクの内壁に設置し、足下を暖める。温風そのものだけでなく、温風がデスクの下で循環し、デスクからの輻射熱で、足下が暖かくなるのだという。

 オフィスのデスクに据え付けて使う製品なのだが、設置方法はちょっと変わっている。はじめ、こうしたヒーターはデスクの正面、奥の壁につけて、自分に向かってくる方向で温風を吹き付けた方が暖かいと思っていた。しかし、取扱説明書を見ると、このやりかたでは、温風がデスクで囲まれていた空間から逃げてしまい、暖まりにくいとある。メーカー推奨の設置場所は、正面奥ではなく、側面のなるべく足下に近い位置。そこならば、本体から出た風が逃げずに、逆側の壁に当たってうまく循環するというのだ。


本体背面にはマグネットが備えられており、スチール製のオフィスデスクの内壁に取り付ける スチールデスク以外の木製デスクなどでは、設置アダプタをネジ止めして使う 説明書に従い、デスクの側面に設置した

 まずはメーカーの推奨どおり、側面に設置。なお、スチールデスク以外の場所に設置したい人のために、パッケージにはスチール製の設置アダプタがある。設置したい場所にネジ止めして、このアダプタに本体を取り付ければよい。

 ボディのパネルを上方向にずらすと、スイッチがONになる。動作モードは「弱」と「強」の2段階。すこし上にずらすと「弱」、めいっぱいまで上にずらすと「強」となる。

 このスイッチがなかなかくせ者だ。まず、両手でなければ開けられない。本体は磁石でデスクにくっつけているだけなので、片手で開けようとすると、本体ごと動いてしまうのだ。また、ちょっと力を入れて机の下に設置するのに、足でスイッチをON/OFFできないので、毎回、かがんで操作しなければならない。これがけっこうおっくうで、デスクの下に付けていても、電源を入れるのが面倒で、そのまま寒さをやり過ごすことが少なくない。


動作モードが「弱」の状態
ボディをめいっぱいまで上にずらせば「強」になる

【動画】本体のスイッチをONにしているようす(WMV形式、約480KB)
【動画】OFFにするには、開けたボディをもう一度閉める(WMV形式、約311KB)

 さて、実際に使ってみると、確かに足下は暖まる。感覚的には、弱だと「なんだかぬくもりがあるぞ」という程度の暖かさ。強だと、はっきりと暖房の存在がわかり、場合によっては熱くなるくらいの暖かさだ。どちらを使うかと言われたら、やはり強だろう。

 ただ、温風が直接当たっているから暖かいのであり、「机の下全体が輻射熱で暖かい」という状態には至らなかった。スチールデスク自体もさほど暖まってはいない。会社のデスクの幅が120cmと、ちょっと広めだったせいかもしれない。温風そのもので暖を取っているせいで、足の片側だけが暖まる。

 次に、正面奥の壁に設置して、足全体に直接風を当てるよう設置した。説明書では推奨されていない設置場所だ。やはり、こちらのほうが暖かい。正面から当たるので、偏りがなくて気持ちがよい。とりあえずは、この場所のまま使い続けようと思っている。

 ちなみに消費電力だが、仕様書には強で220W、弱で170Wとある。実際に、ワットチェッカーで計ってみると、強で200W前後、弱で140W前後だった。1日8時間、30日間使用したとすると、強で約1,056円、弱で約739円だ。セラミックファンヒーターとしてはかなり低めなのは、足下に特化した作りになっているからだろう。


説明書では推奨されていないが、正面奥の壁に設置すると、風が両足に均等に当たって暖かい 消費電力は「強」で200W前後と、セラミックファンヒーターとしてはかなり低い

 本体価格は約15,000円と、補助の暖房器具としては比較的高価な部類になるが、消費電力が低く、足下をピンポイントで暖めてくれるのが特徴だ。音も静かで、熱くなりすぎないのでやけどの心配もない。個人的には、足で操作できるスイッチが用意されれば、デスク下に常駐させるだろう。今後の改良に期待したいところだ。





URL
  稲留工業株式会社
  http://www.inadome.co.jp/
  製品情報
  http://www.t-culture.co.jp/



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2006/12/25 00:02

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