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家電製品ミニレビュー
ユーレックス「FX11EH」

~タイマー付で1日の温度管理ができるオイルヒーター
Reported by 本誌:伊藤 大地

ユーレックス FX11EH
 どうも、石油やガスの暖房は面倒くさく感じてしまう。石油はわざわざ買わなければならず、切らしたときに面倒。ガス暖房は、暖かいのだが配管の都合上、設置する場所が限られる。できれば、コンセント一本で動く電気暖房だけで済ませたい。

 エアコンでも良いのだが、我が家のエアコンはもう10年選手ということもあって、冷房はともかく、暖房能力が心許ない。そこで購入したのが、オイルヒーターだ。選択したのは、24時間タイマーを搭載したユーレックスの「FX11EH」。ヨドバシカメラのオンラインショップで、34,800円で購入した。ポイント還元率は10%だった。

 オイルヒーターは“オイル”といっても、石油を燃やして暖をとる機器ではない。電気で暖めたオイルを、ラジエーターのような金属フィンの中で循環させ、部屋の空気を徐々に暖めていく暖房機器だ。欧米ではメジャーな暖房器具のようで、ホテルの窓際などで設置されているのをよく見かける。メーカーでいうと、イタリアのデロンギや、スウェーデンのエレクトロラックスの製品が有名だ。

 日本ではまだあまり認知されていないオイルヒーターをなぜ選んだのか。それは、子供が生まれて、安全性や衛生面を気にするようになったからだ。オイルヒーターは、金属製のフィンから、じわじわと熱を放出するだけで、ファンを使わない。そのため、床のホコリを巻き上げないので、衛生的というのが1つ。もう1つは、実際に石油を燃やすストーブに比べて、極端に熱くなる部品がなく、安全性が高いといわれている点だ。

 まず、箱が届いて驚くのがその重さ。約19kgある。高さが61cmあるため、外箱から出すのは大人1人だとかなり大変。我が家でも、家人に箱を押さえてもらいつつ、私が本体を持ち上げて、なんとか引きずり出した。

 使ってみて思ったのは、暖房器具を使っている感じがあまりしない、ということだ。たとえば、石油ストーブを使っていたら、部屋に入った瞬間にどこから暖気が来ているのかわかるだろう。エアコンでも風が吹いてくる方向がわかる。ところが、オイルヒーターだと暖かいことは暖かいのだが、強烈に暖まっている感じがしない。感覚的な説明になるが、熱源の存在をあまり感じず、“寒くない季節であるかのような暖まり方”といえばよいだろうか。ただし、床暖房やホットカーペットのように、足下から暖まるという感じではないので、手足が冷える場合は別途、他の暖房器具と組み合わせる必要がある。


金属フィンの中でオイルが循環する
高さは61cm、重量は約19kgとビッグサイズ ローラーを装着しているので、これを転がせば本体を簡単に移動できる

 オイルヒーターの難点としてよく言われるのが、立ち上がりが遅いこと。オイルのゆっくり暖まり、ゆっくり冷める性質を利用しているので、当たり前といえば当たり前だが、電源を入れてから30分は経たないと、その効果を実感できない。

 そうした特性をカバーするかのように、この機種には24時間制御のタイマーが付いている。操作パネルに24時間時計が付いていて、0時から24時まで1時間ごとに、電源のON/OFFや温度が設定できるのだ。温度設定は14/16/18/20/22/24/26℃の7段階。タイマーは、24時間の設定を繰り返し動作させる「毎日」モードと、24時間経過後に電源をOFFにする「1日」モードの2種類が用意されている。

 さっそく、朝の8時から10時までの2時間と、20時から翌日午前1時までの5時間を24℃に、他の時間は電源をOFFにするタイマーをセット。24時間、温度をモニタリングした。部屋は12畳のLDK。オイルヒーターから約2mの位置に測定機器を置いた。家族3人が生活している、一般家庭のLDKで計測した。厳密な測定環境ではないことをあらかじめお断りしておきたい。

 結果を見てみると、19℃だった朝8時に電源が入り、そこから1時間をかけて約20.5℃に、さらに1時間後の10時に22.4℃まで上昇している。そこで電源が切れ、室温は徐々に下がっている。2時間で3.4℃、暖かくなっている。

 一方、夜8時に電源がONになると、1時間で20.5℃から23℃になった。そこからは電源がOFFになる翌1時まで、温度を保っている。設定温度は24℃だが、計測機器が2m離れた場所にあることを考えると、機器周辺は24℃になっていると考えてよいだろう。

 暖まるまでには最低1時間はかかる。寒さの程度に大きく左右されるが、マンションなど気密性の高い住居ならば、暖かい状態にしておきたい時間の2時間前に、電源を入れるようセットすると、十分その効果のほどを実感できるのではないだろうか。

 逆に、すきま風が入る一戸建てや明け方の気温が氷点下近くになるような寒冷地だと、2時間では十分に暖まらないかもしれない。そういう場合は温度設定を最高の26℃にするとともに、余裕を持ったタイマー設定が必要になるだろう。


24時間制御のタイマーが付いており、0時から24時まで1時間ごとに、電源のON/OFFや温度が設定できる オイルヒーターから2mの位置の温度のグラフ。タイマーどおり、8~10時、20時以降に温度が上昇している

 ちなみに、この24時間のタイマー運転で消費した電力は、3.9kWhだった。電気料金に換算すると、85.8円。これを30日で計算すると、2,574円になる。ただし、これは測定環境が気密性の高いマンションの1室であり、もともとの気温も15℃以上で高かったことが大きく影響している。

 この機器自体の定格消費電力は、14℃設定時で600W、18/16℃で900W、20~26℃では家庭用電気製品の上限値である1,500Wとなっている。1,500Wで1日8時間、30日使ったとすると、電気料金は7,920円になり、結果は大きく変わってくる。

 全体的には、24時間のタイマー機能の存在がオイルヒーターの魅力をうまく引き出している印象だ。これでセットしておけば、朝の寒さも感じないし、立ち上がりの遅さにイラつくこともない。また、風も火も使わず、空気の乾燥や異常な温度上昇など、不快な要素が少ない点も魅力的だ。さらに、マニュアルがカラー刷りで、各機能の説明がわかりやすく解説されていることも好感が持てる。

 足下への暖房、即効的な暖房という面から考えると、「これ1台」で済むような機器ではないが、マンションに住んでいる人や、家に子供がいる人に特に推奨したい。


オフシーズンのホコリ対策として、本体を覆うカバーが付属している アームを付ければ、ふきんやバスタオルなどを乾かすことも可能




URL
  ユーレックス株式会社
  http://www.eureks.co.jp/
  製品情報
  http://www.eureks.co.jp/modules/tinyd1/index.php?id=2



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2006/12/12 00:06

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