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家電製品レビュー
小泉成器 ハロゲン調理プレート「KHL-1301C」

~土鍋派のための必須アイテム
Reported by 西村 敦子

 今年もとうとう12月に入り、全国的にもすっかり寒くなりました。こうして気温が下がってくると、俄然食べたくなるのが“鍋物”です。鍋物にもいろいろ種類はありますが、案外重要なのは、そのシチュエーション。食卓の上でグツグツと調理しながら、みんなでわいわい食べたいもの。それが雰囲気ある“土鍋”なら最高です。そこで、今回は食卓でも手軽に調理でき、1万円ちょっとで購入できる「ハロゲン調理器」の使い勝手をご紹介します。


“火”を使わずに安全に鍋料理を楽しむには?

KHL-1301C
 めっきり寒くなって、我が家では土鍋が大活躍中です。鍋料理の特長の1つが、食べる過程でいろいろ形を変えることではないでしょうか。たとえば、水炊きの場合、最初は肉、そのあと野菜、最後はおいしくなったダシにごはんを入れて雑炊。すきやきも、肉や野菜を煮て、途中で順次材料を追加して、最後はうどん。食べながら調理していくために食卓でガスコンロや電気なべを使うのが一般的だと思います。

 我が家でも、すきやきには電気鍋を愛用していますが、水炊きや湯豆腐など、やっぱり「土鍋」で楽しみたい料理も多いんですが、ガスコンロはちょっと苦手です。安全だとはわかっていてもカセットガスがちょっと怖いのと、食卓で“火”を使うことの抵抗感。また、あらかじめストックを切らさないようにカセットガスを買っておくような計画性もないので、ガスコンロについては考えたことがありませんでした。

 最近はやりのIH調理器なら安全そうですが、肝心の土鍋が使えません。そこで、いろいろな鍋がそのまま使える「ハロゲン調理器」が候補に挙がりました。“火”も使わないし、コンセントに差せばいつでも使える。愛用の土鍋も問題なく使えます。今回試したのはコイズミのハロゲン調理器「KHL-1301C」。結果的には無事、食卓で雰囲気よく鍋料理が食べられるようになって満足しているんですが、使う上でいくつか気になる点やコツもあったので、具体的な使用感とコツをレポートしたいと思います。


「電気コンロ」「ハロゲン調理器」「IH調理器」はどう違う?

 まずは、素朴な疑問から。「電気コンロ」「ハロゲン調理器」「IH調理器」など、火を使わない調理器には何タイプかありますが、その差は具体的には何だろう、と気になって調べました。

 というのも、以前、私の以前住んでいた古いマンションはガス台ではなく「電気コンロ」でしたが、パワーが弱くて料理にはイマイチでした。おかげで料理をする気がなくなってコンビニ率が上がってしまった(っていうのはまぁ、不精してた言い訳もありますが……)記憶があります。これと同じようなものなら、買っても意味がない、と思ったからです。

 この、ワンルームマンションのミニキッチンなどで昔から見かける「電気コンロ」は、蚊取り線香のような、渦巻き状のニクロム線を使った調理器具で、電流を流すとそのニクロム線が赤くなって熱を出し、その熱で温めるタイプです。

 それに対して、「ハロゲン調理器」は冬場に活躍するハロゲンストーブなどと同じしくみで、オレンジに発熱するハロゲンランプを使ったもの。以前、冬場に扇風機のような形をした首振りハロゲンヒーターがはやりましたが、これが300W~1,000W程度。「KHL-1301C」は1,300Wなので、簡単に言えばこのしくみを調理器に応用してさらにパワフルにしたと考えてよさそうです。

 一方で、ガスの代わりにも十分使えるとして人気が高まっている「IH調理器」は、うっかり調理プレートに触っても熱くない安全性と、自在な温度管理、そして電気コンロやハロゲン調理器に比べて熱伝導率が高いパワフルさが特徴。

 仕組みとしては、電磁波を使って鍋底に渦電流を発生させ、その渦電流と鍋の電気抵抗で温めます。鍋自体に効率よく電気抵抗を作り出す必要があるので、アルミなど電気抵抗の少ない素材の鍋は使えず、鍋の種類を選ぶのが不便なところ。IH調理器もだいぶ改善されて、当初よりはいろいろな種類の鍋が使えるとはいえ、土鍋はIH対応のものを買い直さなければ難しそうです。


1時間使用して約27円。IH調理器ライクなハロゲン調理器

 ハロゲン調理器は、このIH調理器ほどパワフルではないものの、基本的には“強い光と熱”を使って温めるため、鍋の種類を選ばないのが便利なところ。火を使わないためIH調理器と同じく安全性は高いですし、電気代も1時間使用して約27円と、カセット式のガスコンロに比べると、かなり経済的です。鍋などを置く調理面にはガラスプレートが設置されていて、うっかりこぼしたときにもさっと拭くだけと手入れも簡単。ぱっと見、IH調理器かと勘違いしそうなタイプも多くあります。

 今回試した「KHL-1301C」の場合も、本体のデザインがすっきりとしているハロゲン調理器。加熱温度などの操作部分は手前にまとめて設置されていて、操作はすべてこのボタンで行ないます。具体的な使い方は、電源プラグを差したら、まず「加熱」か「焼肉専用」のどちらかのボタンを押します。鍋なら「加熱」、鉄板での焼肉なら「焼肉専用」を選択。次に「火力調節」の左右の調節キーを押して「保温~強」までの温度を設定し、最後に「スタート/ストップ」ボタンを押せば調理スタートです。


すっきりとしたデザインのKHL-1301C
操作はすべて右手前のパネルで行なう

 この使い方は、使い慣れたガス台とも、「とりあえずつまみをひねればいい」とような手軽な電気鍋とも違って、少なくとも3カ所のボタンを押さないと調理が始まらないので最初はちょっと迷いました。もちろん数回使えば慣れるのですが。

 また、うっかり鍋を置かずにスタートしてしまうと、ハロゲンの“ビカーッ!”というすごい光が目に飛び込んでくるので、なるべく鍋をセットしたあとスタートすることをお勧めします。駆動音はファンの音を含めて多少ありますが、テレビの音の邪魔になるほどではありません。


ハロゲンの強い光と熱で温める 【動画】本体裏面にはファンが付いており、加熱中は常に回り続けている(WMV形式、102KB)

鍋の素材を選ばず便利。ただし形状に制約はアリ

 前述のように、ハロゲン調理器はIH調理器と違い、基本的には使用する鍋の素材を選ばないという便利さがあるのですが、カセットコンロなどとは違って、温めるためにはガラスプレートとなべ底を密着させる必要があります。加熱できるエリアが少ないと熱も伝わりにくいので、「KHL-1301C」の場合も、なべ底がカーブしている中華なべや、底がデコボコしているホーロー鍋は使えず、直径12cm以下の小さななべも温めるのに時間がかかります。

 大きければいいのかというとそれもダメで、直径24cmまで。ガラスプレートの縁にはガードリングで段差が作られているので、物理的にもプレート以上に大きい、たとえばガラスプレートの円より大きな四角い鉄板なども使えません。

 ヒーターは、設定が「強」のときには点灯しっぱなしですが、「保温」などの低温度に設定すると、リズミカルに点滅し、温度の調整を行ないます。


【動画】温度設定を「保温」から「強」へと、徐々に上げているようす。低温度の場合はヒーターが点滅する(WMV形式、1.71MB) 基本的にはどんな鍋でも使えるが、小さな手鍋だとガラスプレートとの密着面が少ないので効率が悪く、また光が漏れるのでまぶしい

 ちなみに、ハロゲン調理器はIH調理器と違ってガラスプレート自体も熱くなるのでさわるとやけどしますが、火の前にいるのと比べると、近くにいる分にはほとんど熱く感じません。ただ、オレンジの光が炎を連想させるようで、なんだか焚き火の前にいる気分がするのが不思議です。ハロゲン調理器を使った「電気囲炉裏」も発売されているようですが、ハロゲン調理器ならこの“光の色”でとてもいい雰囲気が出るだろうと簡単に想像できます。


プレートが熱いうちは、高温注意ランプが点灯する
 そういえば、注意しておきたいの本体の「高温注意ランプ」。注意書きのシールも貼られていますが、ガラスプレートが熱いうちはこのランプが点灯するんですが、電源を抜くと、当然ながら高温でも点灯が消えます。見た目では熱さがわかりづらいので片付ける際にはご注意を。

 とにかく、光に関しては慣れの問題かもしれませんが、熱伝導のことを考えても、なるべくなべ底の平たい、直径がぴったりの鍋を使うのがよさそうです。


沸騰するまでの長さは、ガス台と併用して解決

 以前に電気コンロを使っていたときにも思ったのですが、電気調理器の弱点は、「水が沸騰するまでが長い」こと。いったん沸騰してしまえばガス台ともそれほど遜色なく使えるのですが、そこにたどり着くまでが長すぎて、調理の意欲がそがれがちなんです。

 この「KHL-1301C」でも、たとえば、即席めんをステンレスの手鍋で料理しようとして、常温の水を沸騰させるとします。まず沸騰までで、設定「強」で約9分。いったん沸騰してしまえばもちろん3分でできますが、ガスなら2~3分で沸騰することを考えるとやっぱり長く感じます。ガス台があるならある程度あたたまってから「KHL-1301C」に移す、という方が賢い使い方かもしれません。電気鍋だと内鍋だけガス台の火にかけるなど無理なことですが、これもどんな鍋でも使える「KHL-1301C」の利点の1つだと思います。

 と、いうわけで、いろいろと述べてきましたが、まとめると、ガスコンロ代わりに気軽に使える、安全な調理器としては十分なアイテムだと思います。長所も短所もありますが、“土鍋派”の人にはまたとないアイテムなので、検討することをお勧めします。


直径24cmまでの鍋なら設置できる
いったん沸騰してしまえば、火力は十分。鍋ものでも煮込み料理でも十分こなせる




URL
  小泉成器株式会社
  http://www.seiki.koizumi.co.jp/



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2006/12/07 00:01

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