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家電製品ミニレビュー
ナショナル「カットモード 毛くず吸引 ER511」
~吸引機能で毛が飛び散らないバリカン

Reported by 本誌:伊藤 大地

ER511
 男子ならば一度は手に取ったことがあるだろう、美容(理容)家電。その名もバリカン。かつては、はさみ式の手動だったが、これが電動になり、そして充電池式になり……と、ゆったりとした歩みながら、確実に進化を遂げているデバイスだ。

 近年の流行は、掃除機と直結して毛くずを全部掃除機に吸わせてしまうモデルだったが、2006年、さらにバリカンは進化した。今まで、別に用意していた掃除機を、バリカンと一体化させてしまったのである。

 業界初となる機構を取り入れたナショナルの最新モデル「カットモード 毛くず吸引 ER511」は、なんと、散髪の際に生じる98%の毛くずを吸引できるという。

 坊主歴5年、2週に1度はバリカンをかける筆者としては、これは試さずにはおれない、ということで早速購入した。


豊富なアタッチメント。解説書付きで坊主以外にもチャレンジできる

パッケージ
 パッケージには、3mm/6mm、9mm/12mm、15mm/18mmの3つの刈り高さアタッチメントと、10/20/30/40mm、50/60/70/80mmの2種類のスライドアタッチメント、髪をすく効果があるアタッチメントの合計6種類のアタッチメントが付属する。

 また、「ベリーショート」や「ボブヘアー」など、髪型ごとに刈り方を解説した「カットテクニックブック」なるマニュアルも同梱されていて、これを参照すれば、丸坊主以外の髪型にもチャレンジできるようになっている。

 本体は、一般的なバリカンと比べると、毛くずの収納スペースとなるグリップ部分がやや大きくなっているほか、刃の上側に、毛くずを吸い込むための吸引口があるのが特徴的。毛くず収納スペースの奥にあるファンで風を起こして、毛くずを吸い取る仕組みだ。

 重量は約230g。吸引機能のない機種でも200g前後なので、重量的にはほとんど変わらないが、本体の厚みが通常のモデルより1cmほど大きいため、握った感触は、通常のバリカンとは若干異なる。

 電源は同梱のACアダプタから供給する。毛くず吸引機構のない単純なバリカンは、いまやニッケル水素電池やニッカド電池などによる充電式が全盛だが、ER511は吸引機構があるため、充電式ではなく、常にACアダプタを接続する必要がある。

 こぼれる毛くずを吸い込むか、それとも、電源を気にせずに散髪するか、ここは購入する前に考えておきたいポイントだ。


3つの刈り高さを設定できるアタッチメント こちらは髪をすく効果があるスライドアタッチメント 髪型ごとに刈り方を解説したマニュアルも同梱されている

毛くずを捨てるのが面倒

 では早速、髪を刈ってみよう! と思ったのだが、困った事態に。というのも2週に1度、坊主頭にしてしまっているため、吸い込むべき髪の毛自体、ほとんどない。

 ぜひ自分で試してみたかったが、悲しいかな、これでは刈る毛が少なくて、吸い取った髪の毛を写真にとっても、バリカンというより、ヒゲ剃りに見えてしまう。

 そこで、編集部内で、ある程度髪が伸びていて、かつ丸坊主希望者を募ったところ、ちょうど1名、見つかった。

 気が変わらないうちに、散髪をスタート。3cmほどに伸びた髪を、6mmの坊主頭に整えた。動作音は、構造から想像できる通り、バリカンの「ウィーン」と、ハンディクリーナーの「ゴォー」が組み合わさった感じだ。動作中は、バリカン自体の動作音とともに、毛を吸い込むモーターの音が常に鳴っている。

 耳周りでこの音がすると、刈られている人にとって、けっこううるさいのでは、と思ったが、モデルになったスタッフは「さほど気にならない」とのこと。いずれにしても、丸坊主にするだけならば、長時間にわたる作業ではないので問題はないだろう。

 肝心の毛くず吸引機能だが、たしかに、下にこぼれずにほとんど吸い取っている。ただ、吸い込んだ髪の格納スペースがあまり大きくないため、すぐに髪でいっぱいになってしまう。いっぱいになると、吸引口が髪の毛で詰まり、さらに毛くずを吸い取れなくなってしまう。

 今回は、3cm程度の髪を6mmに刈ったわけだが、この長さでも刈り終わるまでに9回、フタを開けて、吸い込んだ髪を捨てなければならなかった。


丸坊主希望者がいたので、さっそくスタート 【動画】動作中は、バリカン自体の動作音とともに、毛を吸い込むモーターの音が常に鳴っている(WMV形式、約5.5MB) 3cm程度の髪を6mmに刈った。終わるまでに9回吸い込んだ髪を捨てなければならなかった

「吸引率98%」はダテじゃない

 そうこうすること約40分、散髪が終了し、吸い込まれずに首周りに落ちた髪の毛と、バリカンが吸い取った髪の量を、紙に広げて比較してみた。

 見た目では、95%、いや、97%以上はバリカンの中に吸い込まれているだろうか。吸い込みきれなかった毛くずの大半は、首の回りに巻いたタオルに付いたもの。直接、床に敷いた紙に落ちたクズは、ほとんどなかった。

 謳い文句の「吸引率98%」も、あながち大げさではない、というのが率直な感想だ。

 また、髪を刈られた本人も、特にシャワーを浴びることもなく、額に付いた毛くずを洗い流しただけで、通常業務に復帰した。首の周りがチクチクすることもなかったという。

 あと片付けは、首周りのタオルを洗ったことと、吸い込んだ毛くずを捨てたくらいのもの。床に落ちる毛くずはごくわずか。さすがに、「TVを観ながらソファに座って……」というのは難しいだろうが、新聞紙を何枚も広げたり、大きな布で全身を包む必要もない。吸引機構によって、かなりの手間を削減できるのは確かだ。


今回バリカンが吸い取った髪の量。謳い文句の「吸引率98%」も、あながち大げさではない こちらが吸い込まれずに首周りに落ちた髪の毛。床に落ちた毛はほとんどなかった

“自分刈り”する人は要注意

 注意したい点がひとつある。それは、「ウィーン」と「ゴォー」が組み合わさった、このバリカンの動作音だ。

 実は、この音がバリカンの使い勝手を大きく変えている。

 通常のバリカンであれば、「ガリガリガリ」と、髪を刈っている音がするが、この音が、「ゴォー」という、吸い込み音に負けてしまうのである。髪を刈る音が聞こえないために、いまいち「刈れている」という実感がないまま、髪がバリカンに吸い込まれていく。もちろん、バリカンの切れ味には問題はない。ただ、実感がないだけだ。

 他人に刈ってもらうならば、さほど問題はない。刈れているかどうかを目で確認できるからだ。しかし、自分で自分を刈る際に、音が聞こえないのはちょっとつらい。どれだけ刈れているか、あとどれくらいバリカンを往復させればいいのかがまったくわからない。“自分刈り”派にとっては、かなりの慣れが必要とされそうだ。

 “自分刈り”する人ではなく、家族や恋人に刈ってもらえる人に勧めたい一品だ。





URL
  ナショナル(松下電器産業)
  http://panasonic.co.jp/
  ニュースリリース
  http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn051221-1/jn051221-1.html
  製品情報
  http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=ER511


2006/10/10 00:01

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