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より良い眠りのためには“保湿”が重要~三菱×オムロン 快眠セミナー
(2014/11/27 12:12)
三菱電機とオムロンヘルスケアは、両社が共同で開発した「パーソナル保湿機 SH-JX1」のPRイベントを26日、都内で開催した。
パーソナル保湿機は、就寝中の乾燥を解消する寝室専用の小型加湿器。家電製品のノウハウを持つ三菱電機と、睡眠計などを展開し、眠りに対しての知識があるオムロンヘルスケアがタッグを組んで開発を進めた。就寝中に使うことにフォーカスした製品で、従来の加湿機の問題点であった窓の結露や衛生面、電気代、メンテナンスなどの問題を解消しているという。
睡眠は健康の基本
就寝中に保湿することは快眠にもつながるという。会場では睡眠に関する研究をしている杏林大学 医学部 精神神経科 教授 古賀義彦氏と、快眠セラピスト 睡眠環境プランナー 三橋美穂さん、フリーアナウンサーの本田朋子さんの3名による快眠に関するトークディスカッションが行なわれた。
古賀教授は、「早寝、早起き、三度の飯と昔からいわれるように、ただ寝るのではなくて、寝る時間と起きる時間も重要。日付が変わる前に眠りに就き、7時間くらい寝るのが良い」と話し、眠りというのは健康の基盤になるものだという。
その一方、自分では寝ているつもりだけれども、実は十分な睡眠が取れていない隠れ不眠の人も多いという。
「隠れ不眠には3つの傾向があって、寝だめすれば良い、寝ないのを仕事している証拠として自慢するような“大丈夫タイプ”、ストレスできちんと眠れていない“高ストレスタイプ”、寝る時間が毎日不規則な“不規則タイプ”がいる。特に都市部では大丈夫タイプの人が多いが、睡眠とは生きる上でとても大事なことだということをきちんと認識して欲しい」(古賀教授)
三橋さんも「いつでもどこでも寝られるという人がいますが、それは単純に睡眠不足なだけ。睡眠の質を考えることが大事」と話す。
元フジテレビで、現在フリーアナウンサーの本田さんは「私も、まさにいつでも寝られるタイプでした。ただ、仕事の合間で車の中で寝ると、余計に体調が悪くなることがあった。それからは少し寝るのを我慢して、自宅でゆっくり休むようになった」と自らの経験談を話した。
必要なところに必要な量だけ加湿するのは意外に難しい
一方、就寝中の環境に関しては、保湿をきちんとすることが大事だという。
「寝るための環境を整えるというと、光や音、香りなど五感から得られるものに意識が向きがちだが、それは寝る前の準備段階であり、就寝中は光も音もわからない。しかし、保湿は寝ている間の環境を整えるという意味で非常に有効。乾燥した室内で寝ていると、喉が痛くなったり、肌がカピカピする」(古賀教授)
「ただ、加湿器は一長一短なのも事実。私自身、寝室では寝具への影響が気になって加湿器を使っていません。羽毛布団など、湿気をすうと嵩が減って、暖かくなくなってしまう。日本では就寝時に暖房を切る人が多いため、室内の温度が下がってしまいます。そこで、加湿器をつけると結露してしまう。必要なところに必要な量だけ加湿するのは意外に難しいことです」(三橋さん)
三菱電機 住環境研究開発センター 美寿見菜穂さんは、「就寝中の乾燥を気にしている人は多いが、結露や寝具への影響などを気にして加湿器を使っていない人が多い。パーソナル保湿機なら顔周りだけを狙って保湿するので、加湿しすぎるということがない」と話した。
オムロンヘルスケア 国内営業部 マーケティング ねむりラボ課の西口恵さんは「オムロンヘルスケアはもともとセンシング技術がメインの会社で、眠りに関する知識はあっても、それから製品開発をするのは難しかった。眠りに有効な製品であったり、眠りと関係が深い企業とは今後も積極的にコラボレーションしていきたい」と語った。