東北電力、発電所の復旧状況を公開

~夏に向けて緊急設置電源が稼働

 東北電力は27日、定例社長会見の資料として、主な発電所の復旧状況と見通しを発表した。

 東北電力の火力発電所は、東日本大震災による被害で、太平洋岸の施設が大きな被害を受けた。しかし、震災から約10カ月を経過し復旧が進んでおり、福島第一原発に近く、復旧が遅れている福島県南相馬市の原町火力発電所を除いて、発電を再開している。

 また、停止中の原子力発電所を補うための、緊急設置電源の設置も進んでおり、2012年7月から8月にかけてほとんどが稼働する。

「発電所の復旧状況と見通し」。太平洋岸の発電所も復旧が進んでいる

 東北電力では、今冬の電力需給の状況も公開した。今冬については、2012年1月26日に1,355万kWの最大需要を記録している。これは、昨年の最大需要である1,470万kWには届かないが、現在の東北電力の供給力を上回っている。

 東北電力では、自社の供給力が不足する場合、北海道電力から随時必要な量を受電し、さらに不足した場合は東京電力から受電する体制になっている。東北電力の供給量や予想される需要が毎日変化しているため、最大需要の日がそのまま最大受電とはなっていない。現時点では、2011年12月9日に東京電力から110万kWの送電を受けたのが最大受電となっている。

「今冬の電力需給状況」。電力需要は回復しているが、北海道電力と東京電力からの融通電力でまかなえる状態





(伊達 浩二)

2012年1月30日 13:04