新潟県、次回は気温28度以上を狙って節電トライアルを実施

~6月中旬から電力使用量をWebサイトで公開
新潟県の気温と消費電力の関係

 新潟県は、節電運動「ピークカット15%大作戦」の3回目のトライアルの概要を発表した。次回のトライアルは、「6月末~7月中旬の気温が28度以上となる日(平日)」に実施する。

 過去2回のトライアルは、日時を指定していたが、次回はエアコンにより消費電力量が増加する暑い日を狙い、この夏の電力需要最盛期に近い状態で実行される。

 ピークカット15%大作戦の対策期間は、7月1日から9月9日の平日で、ピークカット時間は9時から20時。とくに、平均気温が30度を超える日と、11時から17時を電力使用のピークとして意識する。新潟県では、気温が30度を超える日は7月と8月に集中しており、平年では7月に7日、8月に25日ある。

 県の想定では、気温が35度に達すると、県内では電力を350万kW使用する。現在の東北電力の状況から判断して供給可能な電力は300万kW程度と見込まれるため、ほぼ15%にあたる50万kWの節電が必要となる。この50万kWに対して、冷房温度の調整や、国の対策による大口需要家の節電が行なわれても、小口需要家と家庭で15万kW程度の節電が必要となる見込みだ。

「ピークカット15%大作戦応援隊」のポスター活用案

 また、東北電力と協働し、6月中旬をめどに、県のWebサイトに電力使用量を表示する。電力使用量を見える化することで、節電行動への意欲を高めることを目的としている。

 新潟県では、「ピークカット15%大作戦応援隊」を組織し、企業や業者の参加を募る。とくにピーク時間帯の平日昼間に、節電効果のある外出を促すキャンペーンを用意するなどの提案がされている。






(伊達 浩二)

2011年6月1日 16:21