日立、スチームで保温時の乾燥を防ぐIH式炊飯器

「蒸気カット 極上炊き 圧力&スチーム RZ-KV100K/180K」。左からメタリックレッド、パールホワイト

 日立アプライアンスは、スチームで保温時の乾燥を防ぐIHジャー炊飯器「蒸気カット 極上炊き 圧力&スチーム RZ-KV100K/180K」を6月10日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5.5合炊きの「RZ-KV100K」は6万円前後。

 圧力とスチームを用いた独自の炊飯工程を用いた同社の炊飯器でハイエンドモデルとなる製品。RZ-KV100Kでは、従来の基本機能はそのままに、保温時の乾燥を抑えるために、スチームの量を従来の約1.4倍にした。

製品本体本体上部。蒸気を取り込む独自の機構が搭載されている操作パネル

 同社の炊飯器では、炊飯中に発生する蒸気を二重の内蓋に閉じこめ、蒸気を水に変えて、スチームとして蒸らし・保温時間に使用する「給水レスオートスチーマー」を採用している。

 RZ-KV100Kでは、従来よりスチームの量を増やすために、蒸気キャップや蒸気通路に付着した露も回収する新たな機構を採用。これにより、保温時のスチーム量は従来の1.4倍となり長時間保温した場合でも、ごはんの水分率を保つことができるという。24時間保温した場合の水分率は64.4%、40時間後は64.6%で、それぞれ従来機種よりも向上している。

炊飯工程中に圧力とスチームを用いることで高い温度と湿度を保っている。新モデルでは保温時のスチームの量を増加した蒸気キャップや蒸気通路に付着したつゆも回収する新たな蒸気レスオートスチーマーを採用
回収した露を再びヒーターで加熱して釜の中に戻す保温中のスチーム量を増やしたことで、長時間の保温した場合でも一定の水分率を保つことができるという

 また、炊飯中の蒸気を外に排出しない「蒸気カット」対応メニューをさらに充実させた。従来機種では炊飯メニューに応じて、蒸気カットできないものがあったが、RZ-KV100Kではセンサーの感度をあげることで、余分な加熱を抑え蒸気の排出量を低減させている。これにより、従来では対応していなかった「白米・快速メニュー」や「五穀米」「発芽玄米/玄米」などのメニューでも蒸気を排出せずに炊飯できるようになったという。

センサー制御により無駄な加熱を抑え、蒸気の排出量を低減した従来機種との蒸気排出量の違い。炊飯メニューは同じものを選択している。左が従来機種、右が新製品

 内釜は、発熱効率の高い「打ち込み鉄釜」を従来機種より継承する。

 炊飯メニューでは2合以下の少量のご飯を炊き上げる「eco少量モード」を備える。少ない量に合わせた炊飯制御を行なうほか、消費電力を抑えるために保温時の高温維持時間を短縮している。

 省エネ性では、断熱材を利用した本体構造、独自の制御構造などを採用する。これにより、年間消費電力量は76.4kWhで、同社では業界No.1としている。

発熱効率の高い「打ち込み鉄釜」を採用する保温時の高温維持時間を制御することにより消費電力を抑える「eco少量モード」年間消費電力は76.4kWhで、業界No.1だとしている

 本体サイズは、258×378×236mm(幅×奥行き×高さ)。重量は6kg。本体サイズはパールホワイトとメタリックレッド。

 下位機種として、内釜の種類が異なる「RZ-KX100J」、蒸気カット機能が省略された「RZ-KG10J」も同時発売される。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は「RZ-KX100J」が4万円前後、「RZ-KG10J」が3万円前後。いずれも1升炊きのモデルも用意される。





(阿部 夏子)

2010年5月18日 00:00