東京電力、オール電化体験型ショールームを大宮にオープン

~エコキュートのシャワー圧を試せるコーナーも
「Switch! Station 大宮ソニック」正面エントランス

 東京電力は、オール電化体験型ショールーム「Switch! Station 大宮ソニック」を3月27日にリニューアルオープンする。

 同社では、これまで「TEPCO 銀座館」や渋谷区の「電力館」などで電気の使い方や、作られ方など同社のPRを目的としたショールームを展開していたが、Switch! Station 大宮ソニックシティでは、IHクッキングヒーターやエコキュートなどオール電化関連製品のみを展示している点が異なる。

 Switch! Station 大宮ソニックの床面積は約1,200平方メートルで、オール電化に特化した体験型のショールームとしては、首都圏で最大規模となる。会場では国内外のオール電化関連製品が一同に展示される。

 オール電化関連製品は設置工事を含む住宅設備寄りの製品が多く、従来、製品を選ぶ際は、住宅メーカーや工務店の取引先のメーカーのものなどが主要になってしまうなど幅広い提案が出来ていなかったとする。Switch! Station 大宮ソニックでは、これらの問題を踏まえ、国内外の主要メーカーの製品を並列して展示することで使い勝手や、製品の特徴をわかりやすくユーザーに伝えることができるという。また、製品の特徴や、詳細情報については説明を行なうが、製品の販売促進は基本的に行なわないという点も特徴。

 また、併設のクッキングスタジオでは、IHクッキングヒーターを実際に使った料理教室も定期的に開催する予定。「IHクッキングヒーターを導入予定のお客様はもちろん、導入後のお客様にもステップアップコースとして、さらに難易度の高い料理を紹介する教室を開催する予定です。まずは実際に調理していただいて、これまでIHクッキングヒーターを敬遠されていた方にも興味を持っていただきたい」(担当者)。なお、これらの料理教室は、コースによって事前予約や、会費がかかる場合がある。

 会場は「とにかくお客様にゆっくりと製品を見ていただきたい」(担当者)という観点から、大宮市街地が一望できる地上31階を選んだという。また、商談スペースや研修スペースなども併設し、関連企業の提案型ショールームや、研修施設としても活用していくとする。

会場は地上31階で窓からは大宮市街を一望できる関連企業などが使用できる研修スペースこちらは関連企業などが顧客と訪れた際に利用できる商談スペース
オール電化のPR用DVDが鑑賞できるスペース調理中の手元を映し出すカメラも備えた本格的なクッキングスタジオ。ここではIHクッキングヒーターを使った料理教室などが開催される

 住所は、埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-7-5ソニックシティビル31F。営業時間は10:00~18:00。休館日は水曜日(祝日の場合は翌日)。

 館中の様子は以下、写真でご紹介する。



オール電化住宅の電気の流れを分かりやすく説明

エントランス裏にはオール電化住宅の1日の電気の使い方を分かりやすく示す模型が設置されている。写真は夜中の様子。電気代が安くなる深夜にエコキュートが稼働する朝になると、キッチンや浴室で電気が使われる家の外では電気自動車が充電中だ



各メーカーの模型を揃えた床暖房コーナー

電気を使った暖房のコーナーでは、床暖房の仕組みがカットモデルで展示される使用できる床材の種類もメーカー問わず多数用意する
実際に床暖房の暖かさを体感できるコーナー夜間の電気を使って内部の蓄熱体に熱を蓄える蓄熱式電気暖房器。自然対流を使った暖房で空気が汚れず、運転音も静かというメリットがある



IHクッキングヒーターや最新システムキッチンなど

国内メーカーだけでなく海外メーカーも含め全6メーカーのIHクッキングヒーターを展示したコーナーIHクッキングヒーターの展示スペース横には、IHクッキングヒーターで使用できる鍋も併せて展示する
背の高さに応じて、台の高さを変えられる仕組みも台の高さはスイッチ1つで変えられるヒールを履いた女性に配慮して、スリッパも用意される
エントランス裏のスペースではサンウェーブのシステムキッチン「スタイルキッチン」が展示される。レンジフードがないため、設置場所の自由度が高い調理の際に出るニオイや煙はIHクッキングヒーターのすぐ上に搭載されている空気清浄システムで吸い込む。吸い込んだ煙はシステムの中で汚れやニオイを除去し、裏側の排気口から排気する。搭載されているIHクッキングヒーターは三菱製。これまでのシステムキッチンはレンジフードがあったため、部屋の隅に設置しなければならないなどの制約があったが、スタイルキッチンでは部屋の中央にキッチンを設置することも可能になるという



全7モデルが展示されるエコキュート展示コーナー

エコキュート展示コーナーでは、タイプや大きさに合わせて全6モデルを展示する三菱のエコキュートは会場で実際に稼働している。実際に稼働したときの運転音が確認できるほか、併設の浴室では使用感を試すことができる浴室内ではミストが出ている。この状態で外の洗面台の湯量がどう変わるのかシュミレーションできる
パナソニックの一体型エコキュート。室外機を一体としているため、設置場所をとらない中でもユニークだったのが、矢崎総業の「太陽熱集熱パネル付きエコキュート」。太陽熱を専用のパネルで集めて、貯湯タンクの水を温めることで、給湯効率が良くなるという概築の家にエコキュートを設置する場合、本体のサイズも製品選びのポイントとなる。会場では、通常より奥行きが狭く、幅の広いタイプも展示する。写真は日立のもの
東洋ベースのエコキュート専用の「エコベース」。従来エコキュート設置の際はコンクリートを流して地盤を作っていたがエコベースは組み立て式となり専用の基板工事を省略できるというエコキュートを使用した場合のシャワー圧が試せるコーナー。TOTOやINAXなど主要メーカーの蛇口3つが用意される会場では実際に水を出して圧を確かめることができる


オール電化賃貸住宅モデルルーム

こちらは、賃貸住宅に実際にオール電化製品を使用した場合のモデルルーム。実際に玄関なども設けられ本格的な造りだ室内の主要な照明はLEDが採用される
キッチンではIHクッキングヒーターが採用されるインターネットを通して賃貸住宅の使用電気状況などを知らせる管理者向けのシステム。各部屋の使用状況だけでなく廊下やエントランスなどの電気使用量も管理できる浴室



太陽電池パネルや、分電盤の参考例まで

住宅設備製品が多く展示されるショールームだけあって会場ではオール電化にした際の分電盤参考例も展示される。写真はパナソニック製のもので、ブレーカーが上がる前に、あらかじめ選んで置いた機器の順番で電気が切れていくというこちらは太陽電池パネルと連携したタイプのもの
太陽電池パネルも実際の製品を展示する。写真はシャープのもの東京電力では太陽電池パネルによる発電の余剰電力を買い取る制度もある




(阿部 夏子)

2010年2月9日 16:36