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三菱化学とパイオニア、世界初の発光層塗布型有機ELモジュールのサンプル出荷を開始

 三菱化学とパイオニアは、世界初の発光層塗布型有機EL照明モジュールのサンプル出荷を9月末に開始すると発表した。2014年1月から3月を目処に量産出荷を開始する。

発光層塗布型有機ELのサンプル。左がモジュール、右が半器具化モジュール

 有機EL(OLED)の発光層は、通常は蒸着によって生成される。今回の塗布型は、三菱化学が開発した塗布材料を使用し、両社で開発を進めてきたデバイス・パネル製造技術を使用することで、塗布工程によって製作された。両社では、世界初の発光層塗布型有機ELとしている。

従来は下地層が塗布型だったが、今回は下地層に加えて発光層も塗布型となった

 塗布型は、従来の蒸着型に比べ、製造コストを1/5~1/10程度に削減できるという。また、長寿命化が進み、本格量産開始時には蒸着型の約4倍にあたる30,000時間の寿命を実現するとしている。

 低コスト化と長寿命化により、店舗照明を中心にした従来の用途に加え、オフィスや車載照明などの用途が広がるとしている。また、独自のカラー調色・調光型の発光層蒸着型有機ELと組み合わせることで、新しい照明空間の創出が可能になるとしている。

伊達 浩二