オムロン、最大19.2kWhの学校向け蓄電池

展示されていた、蓄電容量9.8kWhの定置型蓄電装置

 オムロンソーシアルソリューションズは、5月16日から18日まで3日間にわたって開催中の「第3回 教育ITソリューションEXPO」に定置型蓄電池を出展した。主に学校を対象にした製品で、平常時は商用電源、停電時は太陽光発電から電力をためることができる蓄電装置となっている。

 オムロンでは定置型蓄電池についてはニュースリリースによる発表などは行なっておらず、今回が初の製品公開となる。すでに出荷を開始しており、東北の小学校など2~3カ所へ納品しているという。

 蓄電容量は最大19.2kWh。デモ用に出展されていた製品は最大9.8kWhで、価格は“高級車1台分”くらいだという。9.8kWhで、デモ用の小型電気ストーブを弱(430W)で利用した場合、21時間15分の利用が可能。ノートパソコン1台では、およそ20~50W程度なので、パソコン2台程度ならば数日間使用できる計算になる。

 展示コーナーは学校向け災害対策ゾーンとなるが、オムロンでは、停電時だけでなく、夜間電力で充電し、昼間に放電することで平常時のピークカットにも活用可能だとしている。

 オムロンの展示ブースは、西1ホールの学校向け災害対策ゾーン。製品はすでに出荷を開始しており、現在受注すると夏までに納品可能だという。

前面に液晶パネルを装備しており、蓄電容量や消費電力、現在の消費電力であと何時間使えるかが表示される家庭用の小型電気ストーブを弱(430W)で使用した際の液晶パネル表示

 また、オムロンブースではメガソーラーシステム向けの太陽光発電システムの監視ソリューションも出展。大規模なソーラーシステムでは、出力が落ちていてもすぐに気がつかないことが多いが、あらゆるメーカーに対応可能な遠隔での一括監視システムと、故障時の迅速なメンテナンスを合わせて提供するソリューションとしている。

太陽光圧電システムの遠隔監視保守ソリューションオムロンが阿蘇に設置したメガソーラーの監視画面

 「教育ITソリューションEXPO」は、入場料1,200円だが、招待者は無料。Webサイトで招待券を申し込むと、メールにて招待券引換証が送付される。






(工藤 ひろえ)

2012年5月16日 16:07