アイリスオーヤマ、“1年で元が取れる”2,500円のLED電球

~スリムと軽量タイプの2パターンで展開

ECOLUX(エコルクス)のラインナップ
 アイリスオーヤマは、60W相当の明るさで実売2,500円のLED電球「ECOLUX(エコルクス)」を、3月26日に発売する。スリムタイプと軽量タイプの2パターン、全8製品で展開される。価格はすべてオープンプライス。ラインナップの詳細は以下の表の通り。

製品名ECOLUX(エコルクス)
口金E26
タイプスリムタイプ軽量タイプ
明るさ電球60W相当電球40W相当電球60W相当電球40W相当
光色電球色
相当
白色
相当
電球色
相当
白色
相当
電球色
相当
白色
相当
電球色
相当
白色
相当
色温度2,500K4,800K2,500K4,800K2,700K5,000K2,700K5,000K
全光束320lm410lm190lm240lm310lm410lm190lm260lm
直下照度※79lx93lx45lx55lx79lx139lx49lx85lx
調光器対応--
密閉器具対応--
消費電力6.3W4W7W4.8W
重量125g75g
サイズ60×110mm(直径×高さ)
定格寿命40,000時間
店頭予想価格2,500円前後2,300円前後2,500円前後2,300円前後
※光源から1m直下の明るさ

1年で元が取れる価格設定。スリム/小型の2タイプから選択


 E26口金用のLED電球で、価格の安さにこだわった点が特徴。同社では2009年8月より既にLED電球を発売していたが、実売価格は4,000円前後と、白熱電球や電球形蛍光灯を使用していたユーザーからは「価格が高い」という不満があったという。

アイリスオーヤマ 大山健太郎 代表取締役社長
 そこで本製品は、60W相当の明るさで実売2,500円と、購入しやすい価格に設定。同社の試算では、製品代と電気代を合わせた年間コストは、LED電球が2,779円、白熱電球が2,576円となり、“ほぼ同額”としている(1日5.5時間使用の場合)。アイリスオーヤマの大山健太郎 代表取締役社長は 「気軽に買っていただけるためには、値頃価格が大事。1年間で従来の白熱電球を取り換えても元が取れる、という価格設定をしている」と話す。なお大山氏は、エコルクスの価格を「メーカー品としては業界最安値」とした。

 コストが減らせた理由について、同社では【1】電源部品の低減、【2】スリム化や軽量化によるアルミ部材の低減、【3】組み立ての一部を自動化することによる、組立費の削減、を挙げている。

1年間のランニングコストを計算すると、白熱電球からエコルクスに切り換えても、その差は200円程度大山氏は「約1年で元が取れるという価格設定にしている」と話す

 今回のエコルクスでは、“軽量タイプ”、“スリムタイプ”という2シリーズでの展開となる点も特徴。スリムタイプは根元が白熱電球よりも細くなっており、ソケット付近が狭い照明器具でも取り替えられるという。軽量タイプは、重量が“業界最軽量”という75gで、複数の電球を取り付ける器具に適している。また、取り付け時に落とした際にも安全という。

写真上がスリムタイプ、写真したが軽量タイプスリムタイプの電球色相当。ランプ下のアルミの放熱部はかなり熱い白色相当
軽量タイプの電球色相当。こちらもアルミの放熱部は熱い白色相当
スリムタイプは、白熱電球よりもスリムな根元が特徴。器具を選ばず安心して取替えられるという軽量タイプでは、アルミボディを軽量化し、業界トップクラスの約75gとした。多灯型の照明器具に向くという
スリムタイプのパッケージ軽量タイプのパッケージ

“生産体制は整った”、6月にはE17口金用など新ラインナップも

 大山社長は、2009年のLED電球の動向について、「秋から一気にLED電球に対するニーズが強まった。当初はこんなに急激に波が来るとは思わなかったため、供給面ではユーザーにご迷惑をお掛けした」と振り返りつつ、「今年は中国・大連にある自社工場に生産ラインを新設し、年間600万球、月産で50万球を供給できる体制が整った。また販売に関しては、直接大手の量販店やホームセンター 1万1千店舗のネットワークがある。このネットワークを活用して商品を提供していきたい」と、供給体制が整った点をアピール。エコルクス自体の性能については「大手家電メーカーの製品との遜色はない」と断言した。

アイリスオーヤマ ホームエレクトロニクス事業部 事業部長 安陪弘之氏
 アイリスオーヤマ ホームエレクトロニクス事業部 事業部長の安陪弘之氏は、2010年度の販売計画について「年間150億円、月間12.5億円」の売上目標を提示し、「LED電球でシェアNo.1を目指す」とした。安陪氏はまた、E17口金用やビーム型ランプなど、LED電球の新商品も、6月頃に揃える予定であることも明らかにした。
中国・大連の自社工場に生産ラインを新設。月産50万球の生産体制が整ったというアイリスオーヤマは、販社を通さず直接小売業に届けるビジネスモデル。そのため、全国の約11,000店舗と直接取引できる点も強みと大山氏は話す2010年度は年間150億円の売上目標を設定。シェアNo.1を目指す

イメージキャラクターは小林幸子ならぬ“エコバヤシサチコ”


エコルクスのイメージキャラクターを務める、歌手の小林幸子さん
 発表会には、テレビCMなどエコルクスのイメージキャラクターを務める歌手の小林幸子さんが登壇。小林さんとアイリスオーヤマは、エコルクスを全国の高齢者の家庭に提供するといった社会貢献活動も予定しているという。

 小林さんは、「(NHKの)紅白歌合戦の衣装でいろいろ電球を使わせていただいておりますが、今年からはエコを考え、“エコバヤシサチコ”として、地球にやさしい生き方を模索させていただきます。まずは、LED電球に交換することが第一歩。エコルクスのことは何でもエコバヤシに聞いてください」と、エコルクスの普及に意欲を示した。

アイリスオーヤマと共同で高齢者の家庭にエコルクスを提供するプロジェクトについては「普段は歌を歌っておりますが、こういった形での社会貢献も手伝わせていただければ」と話す大山社長とのツーショット製品発表会が行なわれたのは、小林さんの公演が催されている明治座。そのため、紅白歌合戦で使用した“メガ幸子”の像の前での会見となった



(正藤 慶一)

2010年3月26日 00:00