三菱、じっくりごはんを炊きあげる3代目「本炭釜」

 三菱電気は、内釜に純度99.9%の炭釜を使用したIH式炊飯器「本炭釜 NJ-WS10B」を発売した。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は10万円前後。

 本炭釜は2006年より発売された高級炊飯器の先駆けとなった製品で、今回は2年ぶりのリニューアルとなる。新製品では基本機能はそのままに炊飯コース、保温コースにバリエーションを設けたほか、分つき米や雑穀米に対応する専用コースを新たに搭載した。

本炭釜 NJ-WS10B純度99.9%の炭釜炭釜の削り出し工程
フタを開けた状態。内フタにも炭コーティングが施されている本体前面操作パネル。大型液晶を搭載する

 白米の炊飯コースでは、通常の炊飯コースより時間をかけてごはんを炊く「芳醇炊きモード」を新たに搭載した。

 芳醇炊きモードでは、米の吸水効果を高め、米に含まれる糖化酸素を活性化させるため、仕込み工程に時間をかけるのが特徴。これにより米の含水量は通常の炊飯コースに比べ約4%向上し、甘みも約7%アップするという。米の炊きあがりにかかる時間は約70分で、通常の炊飯コースよりも約20分長くなっている。

通常の炊飯コースよりも時間をかけてご飯を炊きあげる「芳醇炊きモード」が搭載される芳醇炊きモードの工程

 また、炊飯機能では従来の玄米炊飯機能に加え「雑穀米」「分つき米」に対応する専用モードを設けた。分つき米では3分・5分・7分のそれぞれに対応する。

食べ頃保温の工程

 保温コースでは、米の黄ばみや乾燥を抑えるため従来より低めの60℃で米を保温する「たべごろ保温」コースを新たに搭載。保温温度を低めに設定することで消費電力も抑えられるとする。たべごろ保温コースは最大12時間までの設定となっており、12時間経過後は保温温度がやや高めの「一定保温」に切り替わる。これらの保温コースを合わせて使うことで最大24時間までの保温に対応するという。

 外観デザインは従来機を踏襲した。本体カラーは光沢のある2色を用意。炭をイメージした「漆黒炭(しっこくたん)」と、手すき和紙をイメージした「金麗紬(きんれいつむぎ)」を採用する。

 本体サイズは266×307×218mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約5kg。消費電力は1,350W。なお、従来モデルでは5.5合炊きと8.5合炊きの2モデルが用意されたが、今回は5.5合炊きモデルのみとなる。

手すき和紙をイメージした「金麗紬(きんれいつむぎ)」炭をイメージした「漆黒炭(しっこくたん)」




(阿部 夏子)

2009年10月9日 16:53