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環境省が家電の買換えを促進。アプリで10年前の製品と新モデルの電気代を比較するサービス

 環境省は、家電メーカーや販売店と一体となり、省エネ家電への買換えを促進する「“COOL CHOICE”5つ星家電買替えキャンペーン」を立ち上げることを発表。6月22日にキックオフイベントを開催した。

「“COOL CHOICE”5つ星家電買替えキャンペーン」キックオフイベントに登壇した、環境省 副大臣 関 芳弘氏と、イメージキャラクターのしんきゅうさん

 環境省では、平成20年度から、家庭などにおけるCO2排出量の削減を推進するため、古い製品から新しい省エネ製品へ買換えた場合の、CO2削減効果やランニングコストの低減効果などを、パソコンや携帯電話で簡単に把握できるシステム「省エネ製品買換ナビゲーション『しんきゅうさん』」を運用。省エネ製品への買換えを促進している。

アプリで10年前の家電と新モデルの電気代を比較

 今回のキャンペーンに伴い、環境省運営の地球温暖化対策情報を提供するアプリ「COOL CHOICE」に、家電の買換えに役立つ機能「カメラ de しんきゅうさん」を新搭載した。

 同機能は、家電製品に貼られている「統一省エネルギーラベル」をスマホのカメラで撮るだけで、10年前の製品との電気代や消費電力量、CO2排出量の削減効果の比較が簡単にできるというもの。

 例えば、店頭に並ぶ家電の新モデルのラベルを撮影することで、10年前の製品との年間電気代やCO2排出量の削減効果を手軽に把握できる。

 撮影した製品はアプリ内の「マイページ」に登録でき、自宅で使用している製品の型番を手入力することで、両製品の比較も可能。反対に、自宅の家電製品をマイページに登録しておいて、店頭で製品を確認することもできる。電気代がどれだけお得になるか教えてくれ、簡単に買換えのメリットがわかるようになるという。

家電製品に貼られている「統一省エネルギーラベル」。省エネ情報を表示し、星の数が多いほど省エネ性が高い
アプリのカメラからラベルを撮影
環境副大臣 関氏が冷蔵庫のラベルで実演。ラベル撮影のほか、製品の型番を手入力して確認することも可能
10年前の製品と比較すると1年間で約1万円、電気代が節約できるという結果に

パリ協定に基づき、2030年度に温室効果ガス26%削減が目標。家電量販店6社もキャンペーンを推進

環境省 副大臣 関 芳弘氏

 イベントに登壇した、環境省 副大臣 関 芳弘氏は、キャンペーンの背景について次のように語った。

 「国際的に掲げられている、気候変動抑制に関する協定『パリ協定』に基づき、日本では2030年度に温室効果ガスを、2013年度と比較して26%削減するという目標があります。その目標を達成するため、環境省が先頭にたち、省エネ性の高い家電製品をはじめ、電車、バスなど、環境にやさしいものを選んでいただけるように推奨しています」

 家電の買換えについては、「家電製品に貼られている統一省エネラベルは、星の数が多いほど省エネ性が高くなります。ぜひ、買換えの際は省エネラベルの星の数を参考にしていただきたいです。省エネ家電に買換えることで、毎月の電気代が安くなるだけでなく、CO2の削減にもつながります。家計にも環境にもやさしいキャンペーンですので、みなさんの理解と協力のほど、よろしくお願いいたします」と述べた。

関副大臣と、キャンペーンを推進する家電量販店6社(左から、ヤマダ電機、ビックカメラ、ケーズデンキ、上新電機、ノジマ、エディオン)による、5つ星パネルの点灯式が行なわれた

 また、家電芸人として知られる土田 晃之さんと、モデルの近藤千尋さんが登場。

 土田さんは、「家電は壊れない限り使い続けるという人も多いですが、10年使っているものがあると聞くと買換えを勧めるようにしています。電気代が安くなりますからね。省エネのために、わが家では照明をすべてLEDにしました」とコメント。

 先日1児の母になった近藤さんは、買換えたい家電を聞かれると「掃除機が欲しいです。子供が生まれてからホコリや部屋の角のゴミが気になるようになってきました」と話す。

 すると土田さんは、「掃除機は色々種類があるのでどういうものを求めるかによって、買うものも変わってきます。サイクロン式、紙パック式などありますがホコリが気になるなら、ゴミ捨て時にホコリが舞い上がらない紙パック式がオススメです。後はスティック型かキャニスター型かですね」と細かくアドバイスしていた。

土田 晃之さん
近藤 千尋さん