やじうまミニレビュー

RGBの3原色を混ぜて調色できるセンサーライト

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

調光できるセンサーライト

ASL-095のパッケージ。「色がつくれる」が売り文句

 今回はムサシの「ASL-095」というセンサーライトを紹介しよう。この製品の特徴は、本体にRed/Green/Blue(R/G/B)3原色のボリュームが付いており、調色ができることにある。3色を同じ比率にすれば白になるし、単色も2つの色を混ぜた発色もできる。乾電池式のセンサーライトでは珍しい機能だ。

 本体の構造は、3月に紹介した白色LEDの「ASL-090」を引き継いでおり、それに調色機能が追加された形だ。購入価格は2,500円前後で、ASL-090との価格差は500円ぐらいだ。

メーカームサシ
製品名調色・調光LEDどこでもセンサーライト
品番ASL-095
希望小売価格6,048円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,483円

アナログ的な操作の調光機能

 最初に、新機能である調色機能から紹介しよう。

 調色用のボリュームは、本体の防水カバーを外したところにある。ボリュームはBlue/Green/Redの順で縦に並んでいる。ボリュームは回転式で、左が0、上が5、右が10と書かれている。右に回せば、その色が濃くなるわけだ。なかなかアナログ的な操作の調光機能だ。

本体を2つに割るような形で電池ボックスを開ける
電池の左にボリュームがある
各ボリュームに0~10の目安が書かれている
電池が消耗すると色が変わるという注意書きのシールが本体に貼られている

 いろいろな色を作ろうとだいぶ試してみたのだが、思った色に設定にするのは難しい。R/G/Bのどれをどのぐらいの比率すればどんな色が出るという知識が、ある程度必要だ。さらに、実際の発色が少し淡い感じなので、理論上こうなるだろうと頭の中で描いていた色と、実際の色では差がある。

色設定の例。青10緑0赤0
青0緑10赤0
青0緑0赤10

 取扱説明書にも、調色の目安が書かれている。たとえば黄色なら「青0緑3赤10」、電球色なら「青2緑5赤10」という具合だ。これを参考にして、各ボリュームを少しずつ回して、トライ・アンド・エラーで色を変えると良いだろう。

調色の例

 残念ながら、ボリュームが防水カバーの中にあることから、このセンサーライトを設置した状態で、色を変えるのは難しい。防水性は犠牲にしても、ボリュームは、いつでも回せる場所と形にしてほしかった。

 なお、この調色機能は、LEDの明るさを調整する調光機能としても利用できる。R/G/Bの比率を同じにすれば、白ができるからだ。このセンサーライトは、2Wという明るいLEDを搭載しているので、R/G/B各色が10の設定では明るすぎる場合がある。そういうときは、R/G/B各色を5などに設定すれば、明るさを抑えることができるわけだ。

相変わらず便利な三脚とマグネット

 次に、以前紹介した白色LED「ASL-090」と同じ特徴について、簡単に紹介しよう。

 ASL-095の一番の長所は設置方法が多いことだ。

ASL-095 三脚で自立した状態
三脚を使わなくても安定して自立する
本体は野球のボールほどの大きさがある

 ASL-095の本体は、野球のボールほどの大きさの球体で、これが回転式のアームで支えられている。アームの底部には三脚穴があり、小さな三脚も付属する。三脚穴の周囲には磁石も内蔵されており、冷蔵庫などに固定することができる。三脚はフレシキブルタイプなので、これを利用して玄関の柵や、ベランダの物干し竿に巻きつけて固定するという手もある。

鉄製の扉などにマグネットで固定できる
玄関などは赤い色が似合う
ベランダの物干しに、三脚で固定した例
落ちにくいように脚がからめてある

 本体は少し大きめだが、設置場所が見つけやすい製品だと思う。防雨構造なので、あまり濡れない場所なら屋外にも設置できる。

 ちょっと残念なのは、付属の三脚が塗料臭いので、人と距離が近い場所には置けないことだ。別の三脚に付け替えれば良いのだが、どうせなら最初から質の良いものにして欲しい。

 電源は、別売の単三形アルカリ乾電池3本だ。LEDが明るいため、連続点灯は5時間とされている。実際に、新しい電池を使用しても、電池寿命は4時間強ぐらいしか持たない。電池の持ちよりも明るさを重視している製品なので、こんなものだろう。

 なお、センサーで人を検知したときだけ光るモードでは、1日1回10秒の点灯で約120日持つとされている。1日何回光るかなど環境にもよるが、各種のセンサーライトの中でも電池寿命は短いほうだ。

動作モードの切り替えスイッチ。点灯時間は10秒で固定だ
下の白い部分がセンサー

 センサーの受光範囲は、水平で約100度とされているが、実際に設置してみると、横方向の感度はあまり広い方ではない。本体はアームに対して360度回転するので、できるだけ人が来る方向にセンサーを向けた方が良い。

 また、LEDはとても明るい。ASL-090に比べても一段勝る。通常の環境では、R/G/Bのボリュームを最大値の10に設定しておくと明るすぎると感じる。普段は、5に設定しておいても十分な明るさがある。

500円差で遊べる機能

 最初に紹介したが、調光機能付きのASL-095と、白色LEDのASL-090の差額は500円ぐらいだ。

 調光機能は、使いこなしには手間が必要だが、なかなか面白い機能だ。また、調色機能を応用することで、明るさが調整できるというのはASL-090にはない利点だ。LEDの明るさもASL-095はASL-090に優っている。

 あれこれ考えれば、500円という差額は納得できるところだ。

 ただ、センサーライトとして実用性ではASL-090でも十分だ。LEDはほどよい明るさで白く光るし、電池の持ちも良い。実用に徹するならASL-090、強い明るさや遊びの要素が欲しいならASL-095という選び方で良いと思う。

伊達 浩二