やじうまミニレビュー

センチュリー「快眠!!音枕!」

~音にも枕にも埋もれたい、ふわふわのスピーカー枕
by 小林 樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


センチュリー「快眠!!音枕!」

 いつも寝る前は、枕元で手軽に操作できるiPhoneで音楽を聴いている。スピーカーやアンプのスイッチをいちいち入れたり切ったりする手間も要らず、ボタン一つで操作ができるから楽だ。

 しかし、iPhone以上に寝ている時に音楽が楽しめる商品がある。それがセンチュリーの「快眠!! 音枕! 」だ。

 



メーカーセンチュリー
製品名快眠!! 音枕! 
希望小売価格5,480円
購入場所白箱.com
購入価格5,480円

 「快眠!! 音枕! 」(以下、音枕)は、iPodなどの手持ちのオーディオ機器を接続すると、内部に備えたステレオスピーカーで音楽を聴くことができる枕だ。冗談みたいな商品だが、スピーカー内蔵らしからぬ柔らかそうな感じに惹かれて、購入した。

 届いたものを見て驚いた。意外とデカい。そして、思わず顔を埋めたくなるほど、ふわっふわである。普通の枕より一回り大きくて、ホテルの枕みたいだ。サイズは600×400×200mm(幅×奥行き×高さ)。重量は0.4kg。持ってみると非常に軽い。

 枕の素材はカバーがコットン50%、ポリエステル50%で、中身はポリエステル100%。製品自体はただの真っ白な枕なので、枕カバーをかぶせて使用した。

真っ白なので、枕カバーは必須。自前で用意する必要がある。ベットに置てみると、結構な大きさだ3.5mmステレオプラグが採用されているケーブルが長いので、プレーヤーを充電しながらでも使える

 ケーブルの長さは約1.2mと、割と長めだ。プレーヤーを充電をしながら繋げることができるので、バッテリー切れの心配がないのが嬉しい。

 さっそく、音枕に頭をうずめてみた。感触としてはまず、どこにスピーカーがあるのかわからないほど柔らかく、ゴツゴツ感は全く感じられない。頭全体がふわふわの枕に沈んでいく感じがする。電池もいらないし、プレーヤーさえ接続しなければ、ただの枕としても十分に使える。

 プレイヤーで音楽を再生してみる。が、意外と音が小さい。ん? と、音枕に耳を押し付けてみると、やっと音楽が聞こえた。一応、音量はMAXに設定してあるのに…なぜだろう。ひとまず、そのまま仰向けに横たわって、音枕に頭を預けてみたところ、耳と内臓スピーカーの距離が縮まって、ちょうど良い音量になった。枕の内側から、頭全体を包み込むように音楽が流れてくる。部屋には音が広がらず、隣で寝ていてもわからないほどだ。これなら同居人がいる人でも、気兼ねなく音楽をかけながら眠りにつくことができるだろう。

 カナル型のヘッドフォンで音楽を聴きながら寝ると、コードが首に絡まったり、音量を小さくしてもなんだか鼓膜を圧迫されているような緊張感があったりする。音枕は自然な生活音の中にプレイヤーの音が溶け込んで、ほどよくリラックスできる感じがいい。

まさに、枕と音に埋もれられる。スピーカーの存在を感じさせない操作も寝たままできて楽だ

 肝心の音質はというと、正直この手のモノはあまり期待していなかったのだが、実際に聞いてみたらなんら問題なかった。聴いていて十分に満足できる音がする。オーディオマニアの人たちに対して、音質が良い、とは言い切れないが、普及品のヘッドフォンで聴く音質とあまり変わらない印象だ。音が枕の中の素材を伝わって、頭を包み込んでくる感じは、独特の心地よさがある。

 ちなみに、この音枕、iPhoneのアプリやアラームと併用すると、さらなる効果を発揮する。寝言を録音したり、寝返りを記録したり、ひいては音枕そのものが目覚まし時計になる。アラームをセットしたところ、頭全体に目覚まし音が轟くので、いつまでも枕に突っ伏していられない。今のところこれで毎朝起きられている。今年一番飛び起きた目覚ましといっても過言ではないだろう。

 残念なのは、洗濯ができないこと。よくよだれをたらす人は、しっかり枕カバーをかけておいたほうが無難である。悲しいことがあった時に、バラードをかけて顔をうずめて泣くにはちょうど良さそうな品物なのだが、そのあたりは注意したい。

 枕としても、スピーカーとしても、ここまでバランスがとれたものはなかなかないのではないだろうか。秋の夜長のお供に、ぜひこの感触を味わっていただきたい。

 

 



2010年 10月 26日   00:00