家電製品ミニレビュー

無印良品 「LEDモバイルライト ハイパワーLED 0.5W」

~コンパクトで明るい、折りたたみ式のLEDライト
by 藤原 大蔵
無印良品「LEDモバイルライト ハイパワーLED 0.5W」

 LEDライトの特徴は、消費電力が低いだけでなく、発光面積が小さいという点がある。そのため、白熱電球や蛍光灯を使ったライトよりも、器具の大きさやデザインの自由度が高いのだ。

 今回紹介する無印良品の「LEDモバイルライト ハイパワーLED 0.5W」は、そんな小さな光源部を活かした、コンパクトで明るいLEDライトである。

 「LEDモバイルライト」と言うだけあって、本体は携帯する事を意識したつくりになっている。重量は軽く、サイズは折りたためばスッキリとカバンに収まるほどコンパクト。しかも、電源はACアダプターと乾電池の両方で使用できるという。


メーカー無印良品
製品名LEDモバイルライト ハイパワーLED0.5W
希望小売価格2,900円
購入場所無印良品ネットストア
購入価格2,900円

コンパクトなライトは2つの電源が選べる

 購入時の本体は、白い直方体状に折り畳まれて梱包されている。本体サイズは145×35×33mm(長さ×幅×厚み)。一見しただけでは照明器具だとわからないが、棒のような本体を開くと、「照明器具」に様変わりする。

写真右の直方体のものが折り畳んだ状態のライト本体だ。左側が付属するACアダプターであるベースの厚みは16mm。ベースには電源スイッチやACアダプター差込口がある。乾電池はベース内にセットする光源部のアームの内側に、LEDチップが内蔵されている。光源部・支柱とも、その厚みも8mmと薄い
LEDチップは0.5Wハイパワータイプ。米粒ほどの小さなもので、透明なプラスチックカバーで覆われている乾電池はベースの底を開けてセットする。電池は別売りなので、単四形を4本用意する必要がある

 本体は、ベース、アーム、光源部のアームの3つに分けられる。ベースにはスイッチ、ACアダプターの差込み口がなどがあり、支柱となる1本目のアームに繋がっている。さらにその先に繋がっている2本目のアームが光源部だ。光源部の内側には、大きさが米粒程度の0.5WハイパワーLEDが1つ、埋め込まれている。

 モバイルライトというだけあって、本体重量はわずか108g。別売の乾電池込みで重さを計っても、156gと、筆者が利用している携帯電話(164g)よりも軽い。付属のACアダプターも、53×32×31mm(同)とコンパクトで、重量が64gと軽い。コードの長さは1.8mとたっぷりあり、使いやすい。 

アームの角度調節はスムーズ。操作も簡単

可動のヒンジは2箇所。光源部のアームは水平回転できないのがちょっと残念だ

 点灯する前に、アームの可動域について触れておこう。

 コンパクトなモバイルライトだけに、アームは最大でも145mmと短く、可動部も2箇所のみ。したがって、アームをダイナミックに調節はできないが、ヒンジの動きはスムーズで動かしやすい。

 可動の様子は動画で撮影したので、以下をご覧いただきたい。



可動域はダイナミックではないものの、動きがスムーズで感触が良い

 ベース上のスイッチを押すと、点灯する。スイッチを押すたびに、High(強)→Low(弱)→消灯と切り替えることができる。スイッチの素材は、固いプラスチックの本体とは違い、柔らかいシリコン製。指に馴染みやすい上、暗闇でも感触だけでスイッチの位置がわかる。

 本体がとても軽いので、器具の安定性が不安だったが、乾電池を入れると重心のバランスが低くなり、安定して置いておけた。

 ちなみに、本体に充電機能は無い。また、ACアダプターが差し込まれている時は、AC電源が優先的に供給されるので、取り付けた乾電池が無駄に消費される事はない。

ウレタン製のスイッチは指への感触も柔らかい。押すごとにHigh(強)→Low(弱)→消灯と切り替わる乾電池が入っていると安定性が増す。支柱を垂直にして光源部を水平に伸ばしても安定していた

十分に明るく、拡散性も良好なLEDライト

 光色はニュートラルな白色光だ。光源は、LEDチップ1個にすぎないが、明るさは十分。AC電源時、約200mm直下の明るさは「Highモード」で600lx近く、「Lowモード」でも280lx以上の明るさがあり、細かな文字でもしっかり読めた。

 乾電池を電源にするとさらに明るい。「Highモード」では610lxを超え、「Lowモード」でも290lxと、AC電源の明るさを上回った。

 光の拡散性も良好だ。テーブル上で新聞を照らしてみたのだが、新聞のほぼ半分に光を行き渡らせることができた。アームの可動範囲は大きくないが、手元付近を十分に照らせるほど光の拡散性がある。

AC電源使用時の「High」モード:595lxAC電源使用時の「Low」モード:約283lx 十分に本が読める明るさだ乾電池使用時の「High」モード:613lx AC電源よりも明るかった
乾電池使用時の「Low」モード:約290lx 乾電池だからといって暗くならない光はさほどムラもなく円形状に広がる。200mm壁面から離して、350mm以上の範囲が照らされた
器具を壁面に寄せて撮影した。配光角度は90°弱といったところ20cm下の新聞を照らした様子。新聞の半ページほどしっかり光が届いているのがわかる

狭い場所にも置けるモバイルライトは、活用範囲が広い

 ここからは実際のシーンを想定して使ってみよう。

普段使いとして、枕元やソファの小さなサイドテーブルにちゃんと乗るほどコンパクト。明るさも読書灯になるほど十分ある35mmのスリムな本体は細い窓枠にも置けるので、窓辺を演出するインテリアライトとしても活用できるだろうベッドサイドにテーブルがなくても、ベッドの上で使える読書灯としても活用できそうだ。本体が全く熱くならないのはLEDライトの大きな特徴でもある

 スペースを取らずに置けるので、ベッドやソファのサイドテーブルにも収まりが良い。アームの可動域を活かす高さに置けば、読書灯としても活用でき、常夜灯にもよさそうだ。イザという時には懐中電灯にもなるので、枕元付近に置いておくにはピッタリだ。窓枠程度のスペースにも置けるため、窓辺を演出するアクセントライトという使い方も考えられる。

 長時間つけっぱなしにしても、本体や光源部が全く熱くならないから、ベッドの中に持ち込むこともできる。顔の周りに置いておいても熱くならない。ベース部を枕で挟みこめば、柔らかいベッドの上でも安定して使うことができる。ただし、使用後は消灯を忘れずに。

おぼんのサイズは320×240mm(幅×奥行き)新幹線やバスの座席前にある、備え付けのテーブルにも置けるだろう

 さらに、旅先に携行するライトとしてはどうだろう。試しに、おぼんを列車や観光バスの備え付けテーブルに見立てて、モバイルライトを乗せた。スペースはたっぷり残っている。

 新幹線やバスの備え付けのライトは暗い。近年視力が低下した筆者にとって、移動時の楽しみである読書がままならないのは辛いものだ。小さなテーブルにもちょこんと乗るLEDモバイルライトは、きっと重宝する存在になるだろう。


これだけ明るいのに、消費電力は1W以下! 

AC電源使用時「Highモード」でも、ワットチェッカーでは計測できないほど低い消費電力だった

 LEDライトというだけあって、消費電力は「Highモード」でも1W以下。ワットチェッカーでは測定不能なほど、消費電力が低い。よって、毎日8時間点灯し続けても、ひと月の電気代はたったの3円(AC電源使用時)。こんなに安い電気代なら、一晩中でも気兼ねなく点灯できるだろう。

 アルカリ乾電池を使用した場合だと、「Highモード」で約5時間、「Low」モードで約13時間の連続使用が可能という。AC電源のような気軽さはないが、電源が取れない車中での利用や、手軽な懐中電灯に活用できるだろう。

 なお、取扱説明書や無印良品の製品情報のページには、定格寿命が記載されていなかった。問い合わせてみたところ、定格寿命は40,000時間と、LED電球並みの長寿命を誇る。すなわち、毎日8時間使ったとしても14年以上も長く使い続けられるのである。

 2WAYの電源で稼動するこのLEDモバイルライトは、室内のインテリアライトとしてはもちろん、旅行や出張にも向いている。価格も手頃なので、ぜひ1つ備えてみてはいかがだろうか。





2011年2月23日 00:00