家電製品ミニレビュー
三洋「遠赤グラファイトヒーター RX-GS9A」
~これ一台で冬が越せる、すぐ暖かい電気ストーブ
三洋電機の「遠赤グラファイトヒーター RX-GS9A」 |
さて、暖房器具の手軽な選択肢といえば「電気ストーブ」だ。エアコンやファンヒーターの方が部屋全体を暖められるが、いかんせん満足のいく暖かさになるまで時間が掛かる。その点電気ストーブなら、器具の周囲をすぐに100%の暖かさで温めてくれるので、即効性がある。しかも、比較的安価という価格面でのメリットもある。
今日はそんな手軽な電気ストーブとして、三洋電機の「遠赤グラファイトヒーター RX-GS9A」を取り上げよう。
製品名 | 遠赤グラファイトヒーター |
品番 | RX-GS9A |
メーカー | 三洋電機 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入価格 | 8,980円 |
購入店舗 | オノデン・オンラインショップ |
なぜこの製品を選んだかというと、「グラファイトヒーター」という、あまり聞きなれないヒーターを使っている点。電気ストーブというと、通常はカーボンを発熱体とするものが多いが、本製品は発熱体にグラファイト(黒鉛、または石墨とも)を使用している。パンフレットによれば、カーボンヒーターよりも立ち上がりが約0.6秒早いとのこと。電気ストーブの特徴である立ち上がりの早さをより強化した製品ということになる。ちなみにこのグラファイトヒーター自体は、パナソニック四国エレクトロニクスが製造しているらしい。
ネットショップで注文し、数日後に製品が届いたが……意外とデカいのに驚いた。高さの81cmは承知のうえだったが、直径30cmという台座部は、ちょっとした座布団ほどのサイズで、意外とスペースを取る。もちろん、その分は安定性が高く、ちょっと触れただけでは倒れないというメリットはある。
購入後はまず土台を組み立てる。同梱の板を手巻きのネジで留めるだけなので簡単 | 土台のサイズは直径30cm。座布団並みのサイズで意外と面積を取る |
操作パネルは本体頂部にある。ON/OFFは中央のツマミをひねって切り換える |
出力は強(900W)と弱(450W)の2段階が用意され、本体上部のボタンを押して切り替える。1mほど離れた位置で使い比べてみたが、弱だけでも十分に暖かさが感じられる。強だと、暖かいというよりかは「熱い」といったところか。もちろん電気代も倍かかってしまうし、ヒーターの色もまぶしい。普段使いなら弱で、帰宅時などすぐに暖を取りたい場合は強にする、といったように使い分けるのが賢いだろう。
ここでわざとヒーターを揺すって、倒れるかどうかを試してみたが、ヒーター部がブランブランと揺れるだけで、倒れる気配は微塵も感じられなかった。もし倒れてしまっても、転倒OFFスイッチが搭載されているのも心強い。
電源をONにすると、瞬時にヒーターが点灯し、ヒーターの正面が暖かくなる。「強」に切り換えると、さらに強い熱が感じられる。なお、運転音はほとんどない | 土台が大きい分、安定性は高い。押してもブランブランと揺れるだけで、まったく倒れる気配がない |
このほかの機能では「首振り」が意外とヒット。固定して運転していると体の一部だけがムダに熱を持つことが多々あるが、首振りはいい具合に熱を調節してくれるのだ。また「オフタイマー」では、1/3時間のほか、8時間で自動OFFとなり、消し忘れを防いでくれるというのもありがたい。
首振り運転中のようす。熱を分散してくれる |
ゲームやパソコンなど、じーっとした作業の時の必需品。テレビがまだブラウン管な件については見逃してほしい |
ただし、繰り返しになるが、部屋全体を暖めるのには向いておらず、ヒーターの前から離れれば離れるほど、暖房効果は薄くなる。家族が集う広いリビングルームでは、たいした効果は得られないだろう。あくまで個人や小さいスペースを暖める製品である点はお忘れなく。
それを考えると、ワンルームなどのコンパクトな部屋、書斎や台所、脱衣所などの狭いスペースにはちょうど良い機能を備えていると言えるだろう。1万円未満の個人用暖房器具として、選択肢に加えてみてはいかがだろうか。
2010年1月19日 00:00
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