家電製品ミニレビュー
ごはんが10分で炊ける炊飯器の実力は!?
by 河原塚 英信(2016/4/1 07:00)
一人暮らしをしていた頃は、登山の時に使うコッヘル(小さな鍋)とストーブ(バーナー)を使って、ごはんを炊いていた。大きな炊飯器を部屋に置きたくなかったこともあるが、味を楽しむのではなく、単に“食べるだけ”ならば十分な味のごはんが炊けたからだ。
とはいえ、山歩きやキャンプをしない人には、コッヘルでの炊飯はハードルが高い。今や1人〜2人向けの炊飯器も少なくないし、今回紹介する最短10分で炊ける「poddi(ポッディー)」のような炊飯器もあるのだ。
メーカー名 | 神明精米 |
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製品名 | poddi AK-PD01 |
購入場所 | おいしいお米屋さん(公式サイト) |
購入価格 | 4,980円 |
ポッディーは、0.5合の少量でも炊ける炊飯器。最大炊飯容量は1.5合で、専用に精米された「ソフトスチーム白米」を使えば、最短10分で、ごはんが炊けるというもの。40〜50分ほどの時間はかかるが、もちろん一般的な白米や玄米も炊ける。
本体の大きさは155×180×197mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクト。めったに自宅でごはんを食べない、という人であれば、どこかにしまっておいても良いだろう。
専用米は、ポッディを販売している神明精米の公式サイトから購入できる。10分で炊けるという「ソフトスチーム白米」は2,680円(税込)で、0.5合=75gが30袋入っている。10分では炊けないが、同じく同社精米の「ソフトスチーム玄米(2,680円)」、「ソフトスチームもち玄米(3,218円)」も、同サイトでの購入が可能だ。
繰り返しになるが、専用のソフトスチーム米以外の、一般的な白米や玄米を炊くこともできる。イザッという時にはソフトスチーム白米を使い、急いでいない時には一般米を使う、というのが良いだろう。
驚くほど美味しいわけではないが、本当に10分で炊けた
ソフトスチーム白米を見てみると、一般的な白米とは違い、ヒビが割れたよう。もしかすると、水分を含ませやすくする工夫なのかもしれない。
そんなソフトスチーム白米を0.5合と適量の水を、ポッディのお釜の中に投入。本体正面のボタンで「高速」を選択して、炊飯をスタートさせる。数秒後に、ディスプレイに「10」の文字が浮かびあがり、炊飯完了までのカウントダウンが始まる。
ほぼ10分後に炊き上がり、ディスプレイ表示がくるくると回り始める。蒸らし時間5分が経つと、「H」の文字に変わり、保温に切り替えられたことが分かる。炊飯スタートから10分で炊きあがり、蒸らし時間の5分を加えて、約15分で食べられるのだ。
なお、ソフトスチーム白米が1.5合でも、炊き上がりにかかる時間は、10分ほどだ。
炊飯器のフタを開けると、あたりまえだが炊きたてのごはんが現れる。もちろんほくほくだ。驚くほど美味しいわけではないけれど、しっかりと水分を含んだごはんが味わえる。
これまで何度か炊いて食べてみたが、コンビニ弁当のごはんよりは、“とても”美味しい。ただ一般的な炊飯器で2〜3合以上炊いた時よりは、ふっくらとした食感が少なく、固めの仕上がり。
個人的に美味しさを順にすると次の通り。コンビニ弁当のご飯 < 一般炊飯器で少量炊飯 < ポッディーで少量炊飯 < 一般炊飯器で2〜3合以上を炊飯。
白米と玄米をブレンドして炊いてみた
白米0.5合に玄米0.5合をブレンドして炊いてみた。
筆者は、ごはんが大好きなので、普段は白米を多く摂取している。ただ、年々不健康さを増している自分の食生活を振り返ると、より健康度が高いと言われる玄米にシフトしたいとも考えている。
時々、白米と玄米のブレンドごはんを妻に作ってもらうのだが、美味しく炊くには、玄米を数時間は水に漬けておく必要があるので面倒そうだ。ソフトスチーム米で素早く作れれば便利。
食べてみると、白米と玄米の固さが違う。少し白米がグシャッとしている粒が多いのが気になるが、玄米のしっかりとした歯ごたえは悪くない。とはいえ、これは好みの問題。筆者は気にせず美味しく食べられたが、妻は「やっぱり水にしっかり漬けないとダメだね」と言っていた。
毎日ごはんを食べるわけではない1人〜2人暮らしにおすすめ
結論としては、一般的な炊飯器でしっかりと炊いたごはんの方が、もちもち感などの食感も含めて美味しく炊ける。ポッディーは、ごはんをじっくりと味わうのには向かないが、素早く炊いて、おかずと一緒に炊きたてごはんを食べたいという人には、十分な味だろう。
また、本体のサイズもコンパクト。普段は棚に収納しておき、使う時にだけ出して炊く、という使い方もできる。そう考えれば、ごはんをあまり食べないという1人暮らしや夫婦2人の家庭でも重宝するだろう。