ぷーこの家電日記

第55回:あわや大惨事! 電気火災は意外と身近に<追記あり>

 先日晩ご飯の準備をしているとき、ご飯を炊きながら、オーブンレンジでグリル料理をしていた。そうしたらブレーカーが落ちちゃった。頭で分かってるのについついやっちゃう消費電力の高い家電の同時使い……。

 「あらあら、ブレーカー落ちちゃった。」と、玄関にある電気ブレーカーを「よいしょ」と上げた瞬間に「ばばばっぱぱぱっ!」と音がしたと思ったら、「ちょっ! ちょっっ!! ちょっともう1回ブレーカー落として!!!」という夫の焦った声が。「え? え?? もう1回?」と私も焦りながらもう1度ブレーカーを落として、ダイニングに戻ると臭い!!!

 「すごい火花が出たんだけど、ちょっとどこ? どこ? 火付いてる?」と、リビングで座ってたはずの夫が、ダイニングで這いずりながら火の確認をしている。何かに燃え移ったという事はなかったんだけれどそこには……。

 なんと、電源タップがこんな状態に!!!!! ゾッとしてギョッとして、二人で震えあがったのでした。

 引っ越した際に家具や家電を配置する時、壁に付いている電源だけでは足りないので、各電源にタップを這わせて電源を確保した。特に何も考えずに1個ずつタップを配置していたら、よりによって一番電力を使うキッチン周りに、一番古いタップを使っていたのだ。

 そして、その電源タップに一気に電流が流れ込んで、ショートを起こしたのか、あわや一大事の電気火災を起こす所だったのだ。怖い。怖すぎる!!!!!

 火事なんて、起こすつもりで起こす人なんてほぼいない。みんなが「初めて」で「そんなつもりじゃなかった」だろうし「何でそんなことに……」なはずだ。まさしく目の前で起きているのがそんな状態だった。

 ものすごく怖く、そして猛烈に反省した。反省したら生かさねば!

 東京消防庁の広報データを見ると、電気火災は年間で1,000件程起きている。原因で一番多いのは電気ストーブと、高熱を出すヒーターから燃え移っての火災なんだけど、それでも80件程度。その次に続くのがコンセントなのだ。コンセント周りの埃が溜まって、それが湿気を帯びた場合に放電して発火する。そんな「トラッキング現象」と呼ばれる原因での火災が70件と、意外に多いのだ!

 家にあるほかのタップのチェック! コンセント周りチェック! 掃除! 埃溜めません! 気をつける! よし!

 たこ足チェック! たこ足なし! よし!

 と、ちょっと襟を正した。火事が起きてからでは遅い! 友達に教えてもらったけれど、阪神・淡路大震災で発生した地震火災の6割が電気火災だったとのこと。停電した状態から復旧した後に倒れた電気ストーブから火が出たり、地震で傷がついた電気コードがショートして火が出たりと、地震発生から時間差で起きたりもするらしいのだ。避難の際は電気ブレーカーは落としていかなければいけないとのこと。

 そういえば、職場での防災訓練はあるけれど、家での防災訓練はしたことがない。この機会なので、家での防災訓練もしておこうかなと思うのです。

 みなさまも、有事の際は必ず電源ブレーカーを落としてくださいませ!

追記
今回の発火の原因は過電流によるものではなく、配線の劣化によるものだそうです。
ブレーカーが内蔵されていたりスイッチが付いていたとしても、今回のような事故は防げなかったと……。
なるほど! 確かにこのタップ、買った時期も覚えていない。10年位使っていたかもしれない。壊れたら買い直すではなく、今回のような事故を防ぐためにも、年末の大掃除の時は毎年コンセントの埃掃除とかと合わせて、使用期間チェックもやろうと思います!
そして、タップを変えるときには、購入日など、時間の目安がわかる日付をタップにマジックで書いておくという運用を我が家では始めようと思います。
当たり前に暮らしていて、それなのに当たり前に使っている電気の知識を全然持っていない! これ事態一大事。
自分もだけど、さらに疎い両親の住む実家の事も不安になりました。離れて暮らす両親の安全も考えて、帰省の際は実家チェックもやります!
ご指摘下さった方々、どうもありがとうございました!

 こんなあわや大惨事の冷や汗体験した我が家ですが、落ち着いた後に1つだけ感激したことが。

 炊きかけだった炊飯器、もう1度炊飯やり直しかと思いきや、コンセントに挿したら、何と止まった時点から再開できたのでした。最新の家電ってそうなってるんだ!? と、上がらないテンションで静かに感動したのでした。

徳王 美智子