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家電製品ミニレビュー
ナショナル「パルックボールスパイラル EFA15EL/14/C」

~調光器対応の電球形蛍光灯
Reported by 藤原 大蔵

ナショナル「パルックボールスパイラル EFA15EL/14/C」
 電球形蛍光灯を調光器のある器具に使用してはいけない、というのが今までのお約束だった。省エネを考えて電球型蛍光灯に切り替えようとしても、その対象器具に調光器が付いていた場合はあきらめなければならなかった。しかし、ナショナルから調光器対応形のものが、パルックシリーズより発売された。さっそく「ナショナル パルックボール スパイラル 調光器対応形 EFA15EL/14/C(以下、調光器対応形)」を、Amazon.co.jpで2,016円で購入した。

 電球形蛍光灯が調光器に対応できない理由はその原理にある。電球形蛍光灯が点灯時、それは目には見えない速さで電流を流したり、切ったりという動作を繰り返す。それを調光器と組み合わせた場合、途切れる電流が調光器に対して負荷になり、誤作動の原因になってしまうからだ。また、電球形蛍光灯に対しても、調光器の誤作動から、異常な電圧がかかったりして器具の寿命を大きく縮めてしまう要因となる。調光器にも電球にもどちらにもとても、お勧めできないというわけだ。

 調光器対応形は調光器誤作動防止回路を組み合わせ、普通の電球と同じように、常に電流が流れている状態を作り出す。それにより調光器の誤作動を防ぎ、対応を可能にしたものだ。ただし普通の電球のように、最小まで絞り込んだ調光はできない。調光範囲としては100%~約10%となり、それ以下では消灯する。


サイズは大きめだが、取り扱いに問題はない

 まず、同社から発売されているもっともポピュラーなパルックボールプレミア(以下、プレミア)、普通の60W型白熱灯と大きさを比較してみよう。


左側がパルックボール調光器対応形、右側はパルックボールプレミア
電球を側面からみたところ。左から調光器対応、プレミア、白熱灯

電球を上面からみたところ。左から調光器対応、プレミア、白熱灯

 電球の直径は同じでも、白熱灯と並べてみると電球自体の高さはずいぶんと大きく感じる。やはり安定器の部分が明らかに大きい。それでも、電球の直径は同じ。取り付ける器具の高さを購入前に考慮するべきだろう。

サイズ比較高さ電球直径重さ
スパイラル調光器対応形125 mm79 mm100 g
プレミア110 mm55 mm77 g
60W白熱灯98 mm55 mm26 g


 数値的に重さは白熱灯の4倍弱になる。実際に我が家のZライトに取り付けてみたが、ライトの取り回しや、器具を動かしてアジャストする際にまったく問題はなかった。


実際の器具にとりつけてみよう

 自分の部屋には昔から使っているZライトがある。Zライトは少々無骨かもしれないが、その駆動性を便利に活用している。ベッドとPCデスクが隣接する自分の部屋で、ベッドサイドの灯りとして利用したり、デスクライトとして利用したり、わざとそれを天井面に向けて間接照明としてと、大活躍しているものである。さらに用途に合わせた灯りを作り出すべく、そのZライトに調光器をつけ足して利用している。


よくあるタイプの愛用のZライト
今回組み合わせた調光器、トヨスター株式会社 Lucon TLC-150

 Zライトのスイッチを含まず、器具部分の高さは150mm、シェードの直径は170mm。画像のZライトには調光器対応のパルックボールが取り付けた状態で撮影しているが、電球はほとんどはみ出さないで収まっている。


どのぐらい調光できるのだろう

 調光器対応形は普通の電球のように、最小まで絞り込んだ調光はできない。調光範囲としては100%~約10%と謳っているが、実際にどのような感じになるか、お見せしたい。調光器は前出のLuconを利用している。

 まず、普通の白熱灯を調光した場合、スライドスイッチの位置に比例して、電球の明るさが変化する。


白熱灯を調光器を100%にした状態 白熱灯を調光器を50%に絞り込んだ状態 白熱灯を調光器を最小限に絞り込んだ状態

 一方、調光器対応形は以下のような明るさとなる。


調光器を100%にした状態
調光器を75%に絞り込んだ状態

調光器を52%に絞り込んだ状態
調光器を50%に絞り込んだ状態では消えてしまった

 調光器の場合と、実際の調光が比例しない。調光器によってその結果は変わってくると思うが、消える手前の位置を確認し、調整する際には少々気を使って使用しなければならないようだ。

 説明書や、ナショナルWebページ上にも説明されているのだが、点灯、消灯に多少のルールがあるようだ。

・点灯するときは調光つまみを100%の位置で点灯する(絞った状態では点灯しない場合あり)。

・消灯する際は、電源スイッチを切ること(消灯していてもスイッチを切らないと、余熱電力として1~3W電力を消費している)。

・点灯が安定するまで、調光による明るさの変化が感じられない場合がある。

・調光器はスライド式、またはロータリー式のもので使用可。センサー付き、ワイヤレスリモコン式、電子トランス用などの調光器とは組み合わせられない。

 小さな点ではあるが、利用の際に少々の窮屈さを強いられる点は、今後の改善を期待したいところだ。一方、白熱灯と調光器対応形の画像にも表れているのだが、白熱灯は調光されるほど赤っぽく色温度が変化する。しかし調光器対応形はほとんど変化しない。調光しても演色性に影響がほとんどないのはとても興味深い点だ。


明るさは充分

 デスク上面50cmに器具を設置し、調光しその明るさを計測してみた。

明るさ比較100%時10%時
スパイラル調光器対応形645ルクス128ルクス
プレミア650ルクス不可能


 Zライトから発せられる明るさは、デスク面でどちらも600ルクスを軽く超えている。机上で作業するに十分な明るさが得られており、絞り込んだ時の明るさはくつろぎの明かりとしても、他の照明器具とあわせて明かりの表情を楽しむぐらい抑えられる明るさだ。

 実際に部屋の明かりの印象を捉えるべく、間接光状態にして撮影した。器具はわざと写り込むように撮影している。


調光器対応パルックと、プレミアを画像のような状態で比較した
光量を100%で撮影した状態
光量を10%に絞り込んだ状態。調光器とは違い、ちゃんと光った

 100%の状態で天井面を照らした状態では、反射した光がやわらかく部屋全体に行き渡る。PCのみで作業する場合は、画面に集中しやすい明るさが得られるので、筆者はこの状態でよく仕事をしている。10%に絞りこんだ状態は就寝前のくつろぎの明りとして利用している。部屋奥にある別のライトも引き立つぐらい、間接光である全体照明の明るさが抑えられているのがよくわかるだろう。調光によって、部屋の雰囲気を変えられる事は生活のシーンに潤いを与える。


まとめ

 市場価格で普通の電球形蛍光灯が800円前後で購入できる事を考えると、1,980円という値段は結構痛い。また、使用方法に少々気を使う点も否めない。しかし、普通の白熱灯と比較して、電気代は約1/4、発熱量も1/4、寿命は6倍(6,000時間)。昨今のエコ、Co2削減という点から考えると、導入する事は大きな利点となる。調光器付きの器具にもその利点を活かせる事はすばらしい事だと思う。また、調光ができる事により、生活の用途、スタイルに合わせて、部屋の表情を変えられることは、生活にプラスアルファの潤いを運んでくれるだろう。





URL
  ナショナル(松下電器産業株式会社)
  http://national.jp/
  製品情報
  http://national.jp/product/conveni/lamp/pb_spiral_dim/

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2008/09/05 00:07

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