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家電製品ミニレビュー
三菱電機「ストロングデミ TC-CH7P」

~コストパフォーマンスの高い紙パック掃除機
Reported by 平澤 寿康

三菱電機 紙パック式掃除機「ストロングデミ TC-CH7P」
 最近の紙パック式掃除機は、上位モデルを中心として、高機能化の追求だけでなく、キレイで臭わない排気を実現する機種が増えている。もちろん、そういった製品は比較的高価で、なかなか手が出ないのも事実なのだが、上位モデルで実現された新機能は徐々に低価格製品にも導入されていくのが通常だ。

 そこで、三菱電機から新発売となった紙パック式掃除機「ストロングデミ TC-CH7P」を購入し、普及価格帯の製品がどのように進化しているのかチェックしてみることにした。希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpで26,800円で購入した。

 TC-CH7Pは、ベーシックタイプ紙のパック式掃除機「ストロングデミ」シリーズの中でも最上位に位置しており、シリーズ内で最も機能的に充実した製品となっている。


本体上部。たまご型で、かなりコンパクトだ 側面。本体前面左右にはラバーのバンパーが取り付けられており、壁へのキズつきなどを防いでいる 背面。排気口は本体中央よりもやや下にあり、床のホコリを舞い上げる可能性がある

ヘッド先端部はラバーで、壁ぎわを掃除するときには穴から空気が吸い込まれて先端が壁に密着し、ブラシで壁ぎわのゴミもしっかりかき出す構造となっている
 最大の特徴となるのが、自走式パワーブラシ「ラク走パワーブラシ」を搭載している点だ。普及価格帯の掃除機でもパワーブラシを搭載する製品は珍しくない。しかし、自走式となると価格の高い上位モデルを中心とした採用が中心で、普及価格帯の製品ではまだほとんど見られない。そういった中でTC-CH7Pは、上位モデルと同じ仕様の自走式パワーブラシを採用しており、魅力が大きい。

 このラク走パワーブラシは、重量を従来よりも軽量化するとともに、ブラシ軸の直径を従来の2.4倍に大口径化することで自走能力が高まり、従来よりも約半分の力で操作できるようになったとされている。今回は従来機種と直接比較はできなかったものの、実際に使ってみると、かなり軽々操作できることが確認できた。

 特に、ラグを掃除する場合など、これまでは比較的強い力を加えながら操作しなければならなかったのが、TC-CH7Pではハンドル部を片手で軽く持っている状態で問題なく掃除ができた。しかも、ヘッドがラグに貼り付いてラグごと動いてしまうということもほとんどなかった。この使い勝手が普及価格帯の製品でも実現されるようになったというのは素直に嬉しい。

 このパワーブラシのブラシ部分は、アレル物質を抑制する成分が加工されているとともに、ブラシ自体を取り外して水洗いすることも可能となっており、常に清潔に掃除ができるように配慮されている点もポイントだ。


自走式パワーブラシを内蔵する「ラク走パワーブラシ」。上位モデルで採用されているものとほぼ同じ仕様だ
以前のパワーブラシより回転軸の直径が2.5倍となり、力強いアシストを実現。ラグやじゅうたんの上も軽々掃除できる
ブラシは分解して水洗いが可能。またブラシにはアレル物質を抑制する成分も配合されている

 次に、排気に関する部分。こちらは、上位モデルと比較するとやや見劣りするが、もちろんニオイの低減や排気のキレイさへの工夫はいくつか盛り込まれている。

 まず、紙パック後方には、ヤシガラ活性炭の約4倍の脱臭効果を持つとされる「洗える消臭フィルター」と、細かなホコリをキャッチする「クリーンフィルター」を配置。その上で、三菱の純正紙パックの中でも最上位に位置する「備長炭配合 炭脱臭紙パック」を標準採用している。この炭脱臭紙パックは、その名の通り備長炭を配合した素材を採用しており、紙パック内に溜まったゴミから発生するニオイを紙パック自体が強力に脱臭するとされている。つまり、紙パックと後方の消臭フィルターの2段構えでの脱臭と、クリーンフィルターによる細かなホコリの集塵によって、キレイで臭わない排気を実現しているというわけだ。


紙パック収納部。紙パックは着脱型のガイドに取り付けるのではなく、本体に直接取り付けるタイプだ 奥に見える青い部分が、「洗える消臭フィルター」だ 洗える消臭フィルターは取り外して水洗い可能。従来モデルから広く採用されている

 ただし、実際に使ってみた限りでは、完全にニオイが気にならないというところまでは行っていない。本体内の洗える脱臭フィルターは従来機種でも広く採用されているもので、今回特に新しくなったという点はなさそうだ。

 つまり、本体側に特別な消臭機能が盛り込まれたというわけではなく、紙パックを替えただけと考えられる。紙パック自体の消臭能力が以前の機種に比べ向上しているのは間違いないが、本体側に強力な脱臭機能が搭載されている上位機種にはさすがにかなわない。逆に言えば、この炭脱臭紙パックを利用すれば従来モデルでもニオイをかなり低減できるはずなので、従来モデルを利用している人は試してみる価値があるだろう。

 なお、炭脱臭紙パックは5枚入りで1,365円と、最も低価格なノーマル紙パック(MP-2 5枚入り525円)の2倍以上する。TC-CH7Pでもノーマル紙パックの利用は可能だが、消臭能力がなくなり、排気のニオイがかなりきつくなるものと思われるため、少々高価でも炭脱臭紙パックを使った方がいい。


付属の「備長炭配合 炭脱臭紙パック」。素材に備長炭が練り込まれており、色も黒くなっている
炭脱臭紙パックは、5枚入りパッケージで1,365円とやや高価。ただし脱臭能力はかなり優れる

 さて、TC-CH7Pの掃除機としての使い勝手は、他の普及価格帯の製品と大きく変わらない。吸引力は強・中・弱の3段階切り替えで、自動制御機能は搭載されていない。付属のアタッチメントは、狭い場所を掃除する「サッシノズル」と、ブラシ付アタッチメントの「すみずみブラシ」の2つのみ。すみずみブラシは、ハンドル部分または伸縮パイプの先に取り付けて利用でき、エアコンのフィルターやパソコンのキーボードなどの掃除に役立つ。また、サッシノズルは、本体上部に専用の収納スペースが用意されており、本体側面やパイプ部に引っかけるように収納する場合のように邪魔にならず、取り出しも楽に行なえる。


吸引力は、強・中・弱の3段階に切り替え可能。ハンドル部にはパワー調節ボタンが2個と切ボタン、パワーブラシのON/OFF用ボタンが用意されている。吸引力の自動調節機能は搭載されていない 伸縮パイプは20段階に長さを調節可能 本体上部カバー内にサッシノズルの収納スペースが用意されている

付属のアタッチメント。左が「すみずみブラシ」、右が「サッシノズル」だ
すみずみブラシは、手元を掃除する時はハンドル部に、天井付近やエアコンを掃除する場合は伸縮パイプの先端に取り付けて利用する。
すみずみブラシは、ブラシを収納すれば、先に伸縮パイプやヘッドを取り付けられる

収納時は、本体を立ててパイプをフックに引っかけることで立てて収納できる
ハンドル部を外せば、さらにコンパクトに収納可能だ

 ちなみにTC-CH7Pには、紙パックに溜まっているゴミの量に応じて吸引力を調節して吸引力を持続させる「スタミナパワコン」という機能も搭載されているが、実際に使っている時にその存在を認識することはなかった。とはいえ、2週間ほど使った状態でも吸引力の低下はほとんど気にならなかったので、しっかりパワー調節が行なわれているものと考えられる。

 TC-CH7Pは、排気のニオイに関しては、紙パックが変わったことでかなり低減されているものの、完全に気にならないというレベルには達していない。また、機能面でも自走式パワーブラシ以外に関しては特に目立つような特徴もなく、いい意味でも悪い意味でも普及価格帯の製品であるという印象だ。

 だが、自走式パワーブラシを採用したことは大きい、利用時の負担が大幅に減っており、楽々掃除ができるようになっている点が魅力だ。また、実売価格は安いところで2万円を切っており、コストパフォーマンスにも十分優れる。プレミアムレベルの製品は高くて手が出ないが、ある程度使い勝手にこだわり、さらに排気のニオイが少ない掃除機が欲しいと考えている人であれば、十分満足できるはずだ。





URL
  三菱電機株式会社
  http://www.mitsubishielectric.co.jp/
  製品情報
  http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/cleaner/ch/index_b.html

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2008/05/16 00:07

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