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家電製品ミニレビュー
ドウシシャ「MA-CM0710」

~場所を取らない菱形コーヒーメーカー
Reported by 清水 理史

デザインの面白さ

菱形のデザインを持ったコーヒーメーカー。ドウシシャ「MA-CM0710」
 デザインの面白さというのには、いくつかの段階があるのではないだろうか。

 店頭やWebなどで見たときの第一印象。これが1段階目とすれば、その製品が実際にあるべき場所に収まったときの印象が2段階目。そして3段階目が、実際に機能させたときの印象とでもなるのかもしれない。

 たとえば、洋服。店頭やWebでの印象、着てみた印象、着て出かけたときの印象。それぞれが同じ場合もあれば、違う場合があるだろう。

 面白いのは、最初の印象と2段階目以降の印象が変わる場合だ。第一印象でデザインにピンと来なくても、実際に置いてみるとなんだか収まりが良かったり、使ってみるて初めて、そのデザインの理由がわかったりすることがある。

 ドウシシャから発売されているコーヒーメーカー「MA-CM0710」は、まさにそんな製品だ。菱形のデザインは、意外に実用的な面を秘めている。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpで9,060円で購入した。


場所を取らない

 「Modern design for All」というコンセプトのデザインは、プロダクトデザイナーである秋田道夫氏の手によるもの。菱形という身の回りにはあまり馴染みない形状をベースに、シャープなカットライン、モノクロのシックなカラーと、一見、コーヒーメーカーとは思えないデザインに仕上がっている。


正面
側面
背面

三角形を背中合わせにしたような構成で、白い方が水タンク、黒い方がフィルターのセット場所となる
フィルターの下部にステンレス製のサーバーがセットされている

菱形のスリムな形状のおかげで、あまり場所を取らない。壁際などに設置すれば、手間を広く使える
 正直、第一印象としては、珍しいデザインくらいの感覚でしか見ていなかったのだが、キッチンに置いてみて「なるほど」と菱形の意味に納得した。

 意外に場所を取らないのだ。菱形のデザインのおかげで、正面から見たときの幅が狭く、壁際などに置いたときもスペースをあまり占有しない。サイドボードの上に横向きに置いても、手前にそれなりのスペースが確保できるので、あまり邪魔にならないのだ。

 Webページの情報によると、この菱形のデザインは、航空機の機内食などで使われる飲み物サーバーに近い形だそうだ。限られたスペースを有効に使うための無駄のない形で、最小限の体積を実現できるという。

 シャープなカットラインやカラーリングの印象もあるのかもしれないが、この形のおかげで、空間に圧迫感を感じることなく、キッチン全体がスッキリした印象になる。第一印象ではわからないが、実際に設置してみると、デザインに納得できるという良い例ではないだろうか。


真空2層ステンレスサーバーを採用

水の両は前面の目盛りで確認可能。カップの大きさ、およびホットかアイスかでメモリが分けられている
 実際のコーヒーのドリップだが、なかなか手軽だ。

 菱形をちょうど半分にした三角形のそれぞれが、水タンクとドリップ用フィルター+サーバーが背中合わせになるように構成されているので、まず白い水タンク側の蓋を開いて抽出したい杯数の目盛りを目安に水を入れる。

 続いて、反対側の黒い三角形の蓋を開き(構造上、両方同時には開かないが実用上問題なし)、フィルターケースを取り出す。ここに紙フィルターをセットし、コーヒーを入れ、再びセット。

 最後に三角形というか、扇形のサーバーをセットして電源を入れれば、しばらくしてコーヒーが抽出される。


1.まずは水を入れる
2.フィルターを取り出す
3.フィルターに紙フィルターとコーヒーを入れて再セット

4.スイッチオンで抽出開始
5.コーヒー完成
【動画】抽出時の様子(WMV形式,704KB)

 この製品で個人的に気に入っている点が2つある。1つは紙フィルターを使うことだ。最近ではステンレス製のメッシュフィルターを使う製品も少なくないが、抽出後にコーヒーがこびりつくため洗う手間がかかる。これに対して紙フィルターの場合、エコではないかもしれないが、さっとゴミ箱に捨てられるので手間がかからない。


抽出後の様子
紙フィルターなのでサッと捨てられる

 もう1つは、サーバーを加熱しない点だ。ガラス製のサーバーを下から加熱するタイプのコーヒーメーカーの場合、焦げたような味というか、煮詰まった感じがして、個人的にはあまり好みではないのだが、本製品の場合、上部から84℃のお湯でコーヒーを抽出し、それを真空2層のステンレスサーバーで保温するというしくみになっている。このため、煮詰まった感じがせず、好みの味のコーヒーが抽出できた。


真空2層ステンレスサーバー採用でアイスコーヒーもつくれる。広口なので氷を入れるのもラクラク
 この真空2層ステンレスサーバーを採用しているメリットは、もう1つある。氷を入れておけば、アイスコーヒーも手軽に作れる点だ。サーバーのフタの部分は反時計回りに回すことで取り外せるタイプになっており、ここを外すと直径7cmほどの大きな開口部が現れる。このため、冷蔵庫などで作った氷も次々に入れられるうえ、市販のロックアイスなどの大きめの氷も楽に入れられる。

 これからの季節を考えると、アイスコーヒーも手軽に作れるというのは、大きめメリットとなりそうだ。


サーバーの注ぎ口にもうひと工夫欲しい

 このように、ドウシシャのMC-CM0701は、場所を取らない菱形のデザインが使ってみると意外に便利なうえ、紙フィルター、真空2層ステンレスサーバーと、実用面でもなかなか機能的で使いやすい印象の製品だ。

 お手入れも、前述した紙フィルターで抽出後のコーヒーの処理は簡単だし、サーバーもフタを取り外せるので中までしっかりと洗うことができて、カンタンだ。

 ただ、実際に使ってみた印象では、サーバーからカップにコーヒーを注ぐときが少々面倒だ。サーバーにたっぷりとコーヒーが入っていれば良いが、少なくなるとカップに注ぐときにかなり角度を傾けないと注げない。


お手入れは簡単
サーバーのレバーを押すとカップに注げるしくみ

 また、注ぎ口の形状のせいか、コーヒーをカップに注いだ後のキレが悪いというか、抽出後に注ぎ口からコーヒーがしたたり落ちてくることも多い。

 この2点だけ気になったが、基本的な性能は高く、デザインにも意味があり、なかなかお買い得感は高い。これからコーヒーメーカーの購入を考えている場合は、選択肢の1つに加えても良さそうだ。





URL
  株式会社ドウシシャ
  http://www.doshisha.co.jp/index.html
  製品情報
  http://www.ma-designing.com/cm01/cm0101.html

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2008/04/30 00:04

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