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家電製品ミニレビュー
東芝「エスカルゴ VC-Z100L」

~肩掛け型の小型掃除機
Reported by 平澤 寿康

東芝 ハンディクリーナー「エスカルゴ VC-Z100L」
 ハンディクリーナーと言えば、片手で持って使うコンパクトな掃除機のことを思い浮かべるかもしれないが、東芝から登場した「エスカルゴ VC-Z100L」(以下、VC-Z100L)は、一般的な製品とは異なる、非常に変わった仕様が特徴となっている。そこで、このVC-Z100Lをさっそく試してみることにした。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は10,800円だった。

 VC-Z100Lの最大の特徴となるのは、その使い方だ。本体サイズは、直径約20cm、奥行き16.5cmの円筒形で、重量は2.1kgあり、ハンディクリーナーとしてはやや大きく、重い。しかし、VC-Z100Lはこのやや大きく重い円筒形のボディを手に持って使うのではなく、肩に掛けて使うのである。そして、本体からは伸縮タイプのホースが伸びていて、そのホースを手に持って掃除するというわけだ。

 ところで、なぜVC-Z100Lがこのようなスタイルを採用しているのだろうか。それはおそらく、VC-Z100Lがハンディクリーナーと一般掃除機との間を埋める用途をターゲットとしているからだと思われる。ハンディクリーナーは、確かにサッと取り出して手軽に使えるものの、吸引力が弱かったりダストカップの容量が少ないために、本格的な掃除に使うのは難しい。一方、一般の掃除機は吸引力は申し分ないが、サッと取り出して使うには面倒で、また階段などの掃除が難しい。それに対しVC-Z100Lは、吸引仕事率が50Wとハンディタイプとしては比較的強力で、肩掛け型のために使う場所の制約も少ない。ハンディクリーナーと一般掃除機の欠点をうまく補う、いいとこ取りの掃除機といっていいだろう。


右側面。横から見るとシルバーの円形で、ぱっと見、掃除機とは思えないようなデザインだ
正面。本体の厚さは165mmと、結構分厚い

左側面。こちら側が体に付くように、左肩に掛けて使う
背面。ホースは背面から前方に向かって伸びている

このように左肩に掛けて使う
 実際の使い勝手も、ハンディクリーナーよりは一般掃除機に近い。ブラシが取り付けられた「ワイドブラシノズル」に、サッシのすき間など狭い場所を掃除するときに使う「すき間ノズル」、長さ約35cmの延長パイプが2本付属しており、特に延長パイプをホースの先に取り付けて使う場合には、まさに一般的な掃除機の使い勝手に近くなる。もちろん、延長パイプを取り付けなくても使える。ちなみにホースは伸縮タイプで、最短時には約30cm、最長時には約1mほどとなる。そのため、普段は延長パイプを取り付けずともほぼ問題なく掃除が可能。延長パイプは、天井付近などを掃除する場合に使うものと考えていい。

 集塵方式はサイクロン方式を採用。本体内にはドーナツ型のダストカップが取り付けられていて、吸い込んだ空気はその中で勢いよく回転し、ゴミが遠心分離されるというわけだ。空気はダストカップ中心部に取り付けられている2重のフィルターを通して本体後部から排出される。ダストカップは本体からすっぽり取り外せるようになっており、ゴミ捨ても簡単だ。


電源ケーブル周囲に排気口がある
ハンドル部分に電源スイッチがある。吸引力の調節は不可能だ
肩掛け用のストラップが付属する

ホースは伸縮タイプで、最短時には約30cmほどの長さとなる
ホースを最大に引き延ばした状態で約1mほどになる
付属品の「ワイドブラシノズル」をホース先端に取り付けて使うのが基本

 フィルターは、大きめのゴミをこし取る「メッシュフィルター」と、さらに細かいホコリをこし取る「布フィルター」の2種類。メッシュフィルターは取り外しでき水洗いも可能。また布フィルターはダストカップから外れないものの、ダストカップごと水洗いできる。清潔さを気にする人も、これなら安心だろう。

 実際にVC-Z100Lを使ってみると、思った以上にパワーがあって気持ちよくゴミを吸い込んでくれるし、一般的な掃除機では掃除がしにくい、テーブルやAVラック、タンスの上なども楽々掃除ができて、確かにハンディクリーナーと一般掃除機のいいとこ取りの掃除機だな、という印象だった。また、騒音もハンディクリーナーと同等程度で、特にうるさいということはなかった。しかし、ちょっと微妙な点もいくつかある。


ホースを最大に引き延ばした状態で約1mほどになる
延長パイプを2本接続すれば、約60cmほどの長さとなり、天井付近の高い場所も簡単に掃除できる
ダストカップはドーナツ型。中心にフィルターがあり、周囲を空気が回転しゴミが遠心分離される

本体側面のフックを外してフタを開けるとダストカップが現れる
ダストカップは丸ごと本体から取り外せるので、ゴミ捨ても簡単だ
フィルターは、メッシュフィルターと布フィルターの2重構造。どちらも水洗い可能だ

 まずホース。ホースは、本体後部に取り付けられ、前方に向かって本体に巻き付くように伸びており、伸縮するホースを常に引っ張って使うことになるのだが、ホースを引っ張っておくには比較的強い力が必要で、常にホースを持つ手に力を入れた状態で掃除をしなければならない。その時には本体が引っ張られるため、本体側にも手を添えておく必要がある。また、ホースは最大1m近くまで引き延ばせるようになっているのだが、本体後部からホースが伸びているため、本体分の長さが無駄になってしまう。しかも、本体とホースが接続されている付近に排気口があるために、前後逆向きに使うこともできない。なぜ本体前方からホースを接続しなかったのか非常に疑問だ。


ホースを持つ手に常に力を入れてホースを引き出した状態で掃除しなければならない
後部に排気口があり、前後逆向きではホコリが吹き飛ばされるため使えない。また、排気の臭いも比較的強く気になる

 次に、肩掛け型ながら、左右両肩に掛けられるデザインにはなっていない点。基本左肩に掛けて使うデザインなので、左利きの人にはやや使いづらいだろう。もちろん、右肩に掛けて使うことも不可能ではないが、その場合には体側にホースが来てしまうために少々扱いづらくなる。


電源ケーブルは長さが6mあり、巻き取り式ではないため束ねるのが面倒だ
 さらに、電源がバッテリーではなくケーブルで、しかもケーブルが巻き取り式ではないという点。使うときにいちいち電源ケーブルをコンセントに接続しなければならないため、サッと取り出して手軽に使えるというコードレスタイプのハンディクリーナーの使い勝手はない。しかも、ケーブルが巻き取り式ではないために、使い終わるといちいちケーブルを束ねなければならない。

 このように、気になる点もいくつかあるものの、比較的強力な吸引力を持ち、また使う場所の制約が少ないという点は魅力がある。また、他にはない円筒形のデザインも、掃除機らしさを感じさせず、なかなか好印象だ。

 ハンディクリーナーではなく、掃除がしにくい場所を楽に掃除するサブ掃除機として捉えると、VC-Z100Lは魅力が高まるのではないだろうか。もちろん、ワンルームでひとり暮らしという人なら、これ1台で十分まかなえるだろう。そういった用途の掃除機で、かつデザインにもこだわった製品を探している人におすすめしたい。





URL
  東芝コンシューママーケティング株式会社
  http://www.toshiba.co.jp/tcm/
  製品情報
  http://www.toshiba.co.jp/living/cleaners/vc_z100l/
  掃除機関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/cleaner.htm

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2008/04/07 00:18

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