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家電製品ミニレビュー |
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～アルカリ化でお茶がおいしくなる省エネポット
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Reported by
結城 涼子
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新しいポットを買う代わりに、やかんを買って必要な時に沸かす、もしくは電気ケトルにすることも考えたが、我が家では2Lのお茶を冷蔵庫に作り置きしているので、大量のお湯を一度に沸かせる点でやはりポットが便利。また、お茶やコーヒーなどを飲みたい時も、やかんや電気ケトルはお湯が沸くのを待たなくてはいけない。面倒くさがりの筆者としては、いつでもお湯がすぐ出せる2L以上のポットが欲しい。 せっかく買うのだから、前からテレビCMで見かけていた電気代がお得なポットにしたいと思い、決めたのが容量が2.2Lのナショナルの沸騰浄水ジャーポット「NC-SU221」。メーカー希望小売価格はオープンプライスで、Amazon.co.jpでの購入価格は16,329円だった。 家に届いたポットをセットしようと箱から出してみると、活性炭フィルターというものが付属していた。これを使うとカルキ・カビ臭・トリハロメタンを90%カットしてくれるらしい。ポットの内底に磁石で付けるだけでセットは終わり。以前使っていたポットはカルキを抜くために5分間沸騰時間を長くする機能がついていたが、さすが省エネをうたうだけあって、NC-SU221では沸騰時間を短くしつつ、カルキをカットするという方法になっている。 ただし、活性炭フィルターは消耗品のため、約1年で交換が必要(2,100円)だ。また、カルキ臭だけが気になるときは、活性炭フィルターを使わなくても沸騰時間を長くすることでカルキ臭を取り除くこともできる。
このポットの省エネ機能は大きく以下の3つ ・保温タイマー：使わないときはヒーターの通電ストップ。4/6/8/10時間と、使わない時間帯は自動的にヒーターを切って保温電力を節約「おまかせ倹約」から選択できる。 ・保温温度選択：98℃、90℃、80℃と保温温度を選べ、温度を低くすると省エネになる。 ・VIP魔法びん：沸かした温度を冷めにくくする断熱材を採用。保温時の消費電力量を節約。 これらの省エネ機能がどれだけ省エネに貢献するのかを調べてみることにした。電気代を調べるのに使ったのは「ワットチェッカーTAP-TST7」。電気代は、1kwh22円で換算した。結果は以下の通りだ。
試しに以前使っていたタイガーの2.2Lのポット(PHD-A220)の電気代も調べてみた。
保温だけで1年間の電気代を比較してみると、
保温機能だけでも十分にお得感が味わえるポットだが、このほか「4段階出湯」「スポットライト」「コードレス出湯」「お茶入れ健康コース」という4つの便利機能もついている。 4段階出湯は、押し加減と出湯時間により自動的に出湯量が変化する機能。前述の通り筆者の家では2Lのお茶を作り置きしているため、大量にお湯を注ぐときは湯量が増加してくれるのが便利。ただし、出だしから湯量が多いわけではないので、大量の湯が必要な場合はもう少し湯量が増加してくれたらと感じた。 また、段階的に湯量が増加していくので、急須にお湯を注ぐ程度では湯量が増加する前に給湯が終わってしまう。ここは自動的ではなく連続ボタン押しなどで湯量を変える機能が欲しいところだ。 スポットライトは、注ぎ位置をライトで知らせてくれる機能だが、その便利さに驚いた。今までは出湯時にお湯が出る場所が掴めず、お湯を出してからカップの位置を合わせたりしていたのだが、このスポットライトがあるとカップの位置をぴったり合わせることができ、お湯がどれくらいカップに入っているのかも見やすくなる。
コードを外していても湯が注げるコードレス出湯も欲しかった機能の1つ。たくさんのお湯が必要な時にポットの場所まで持っていってお湯を入れるよりも、ポットを持っていくほうが楽な場合もある。2Lのお湯を1度に全部出し切っても使う充電量は1/3で、食事のときにテーブルに置いて都度お茶を入れたりするなど、使い道はほかにもありそうだ。 最近ではカルキ抜きはポットの機能として当たり前になっているが、このポットにはもう1つお湯をおいしく入れる「お茶入れ健康コース」機能が付いている。この機能はお湯をアルカリ化し、お茶の成分(カテキンなど)の抽出を促進してくれるとのことで、お茶どころで知られる静岡出身の筆者としてはとても重要なポイントだ。ちなみに静岡県民は毎食後お茶を飲むのでお茶の摂取量が多く、お茶から摂れるカテキンやポリフェノールから発ガン抑制作用があることから、発ガン率が他県に比べ低いと言われている。 お湯がアルカリ化されているかを調べるために、リトマス試験紙を買ってきて実験してみた。普通に保温したお湯では、リトマス試験紙がやや青みがかる程度だったが、「お茶入れ健康コース」で沸かしたお湯は明らかに青くなり、確かにアルカリ化されていることがわかる。
普通に沸騰したお湯と「お茶入れ健康コース」で沸かしたお湯で、実際にお茶も飲み比べてみた。使ったお茶は市販されている緑茶で、どちらも見た目は変わらないものの、普通に沸騰したお湯で入れたお茶は割と渋みを感じる味だったのに比べ、お茶入れ健康コースで入れたお茶は渋みの少ない飲みやすい味のように感じられた。 なぜアルカリ化するとお茶の成分の抽出が促進されるのか、そして「お茶入れ健康コース」の「お茶」が指す茶の種類も気になるところではあるが、取扱説明書にもナショナルのホームページにもこれといった記載がされていないのが残念だ。 さらに、「お茶入れ健康コース」を選択すると、沸騰時間が長くなる、もしくは1度沸騰させたお湯をさらに沸かすことになる。せっかくの省エネポットでありながらおいしい茶を入れるには電気を使うということに少々の矛盾を感じるところではあるが、お茶の味が私にもわかるほど違ったため、おいしいお茶を飲みたいときはぜひ使いたい。 これまでテレビで「省エネ対策をしている冷蔵庫やエアコンは古い製品よりもずっとお得」という内容のCMを見ていて、自宅の古いポットやレンジの電気代が気になっていたが、今回実際に省エネを謳う電気製品を使用してみて、最新機種がいかに省エネを考えて作られているかよくわかった。むしろ、家にあるほかの古い家電も省エネ機種に買い換えた方がお得かもしれない、と感じたほどだ。 また、お茶をよく飲む我が家ではお茶をおいしくする機能も嬉しい。注ぎ位置を教えてくれるライトも便利で、今回の買い換えは大満足だったといえる。 ■URL ナショナル(松下電器産業株式会社) http://national.jp/ 製品情報 http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=NC-SU221 ■ 関連記事 ・ ナショナル、アルカリ性のお湯でお茶を美味しくする電気ポット（2007/08/21） ・ 家電製品ミニレビュー 象印マホービン「VE電気まほうびん CV-PX40」（2007/01/22）
2008/03/05 00:02 - ページの先頭へ-
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