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サンワサプライ「ワットチェッカーPlus」
~電気料金とCO2排出量の表示に対応
Reported by 平澤 寿康
サンワサプライ「ワットチェッカーPlus」
電気製品の消費電力をはじめ、電流や電圧などさまざまな測定が行なえるサンワサプライの「ワットチェッカー」。本誌のレビュー記事でも多数登場しており、読者のみなさんにもおなじみの存在だと思う。そのワットチェッカーに、新モデルとなる「ワットチェッカーPlus TAP-TST7」が登場したので、さっそく導入してみることにした。Amazon.co.jpで10,806円だった。
従来のワットチェッカーでは、電圧(V)、電流(A)、電力(W)、皮相電力(VA)、周波数(Hz)、力率(PF)、積算電力量(KWH)、積算時間(H)の8種類が測定できた。それに対しワットチェッカーPlusでは、ワットチェッカーの8種類に加え、積算電力料金、二酸化炭素(CO2)排出量の計10種類を測定できるようになった。手軽に電力料金やCO2排出量が測定できる機器としてエネゲートの「エコワット T3T-R1」(エネゲート「エコワット T3T-R1」)というものがあるが、ワットチェッカーPlusにはその機能が追加されたというわけだ。
もちろん、積算電力料金やCO2排出量については、実際に測定しているというわけではない。積算電力量に、あらかじめ設定された料金(初期設定値は1kWhあたり20円)やCO2排出量換算係数(初期設定値は1kWhあたり0.378kg・CO2)を掛けて表示しているだけである。そういう意味では、従来のワットチェッカーでも、手計算で電力料金やCO2排出量を知ることは可能なのだが、ボタンを押すだけで表示してくれる手軽さは魅力だ。ちなみに、電力料金は0~99.99円、CO2排出量換算係数は0~1.999kg・CO2の範囲内で自由に変更できるようになっている。なお、電気料金については一般に用いられている1kwhあたり22円を初期設定にした方が良かったと思う。
本体の構造は、従来のワットチェッカーとほとんど変更がない。筆者は、OEM元である計測技術研究所モデルの
ワットチェッカー
を利用しているが、そちらと比較しても、液晶画面のサイズ、ボタンの数、コンセントやプラグの位置など全く変わらない。そのため、壁の2口コンセントに取り付けると、2口全てを塞いでしまうという点も従来通り。2口コンセントを塞がないように背面のプラグ位置を見直したり、ケーブルを使用するなどの変更があればもっとよかったようにと思う。
ワットチェッカーとの比較。本体サイズや液晶画面、ボタンの数、コンセントの位置などほとんど同じだ
背面のプラグの位置も全く同じだ
2口コンセントなどで利用する場合、コンセントを2口とも塞いでしまう。この点はできれば改善してもらいたかった
ボタンについては、機能表記が日本語になっているのに加え、各ボタンに割り当てられている機能が大きく変更されている。従来のワットチェッカーでは、電圧、電流、電力、周波数、積算電力量をボタンでダイレクトに呼び出せた(皮相電力、力率、積算時間は切りかえ表示)。それに対しワットチェッカーPlusでは、左から「メニュー」、「アップ」、「ダウン」、「初期化」、「設定」の各ボタンとなっており、メニューボタンを押して表示モードを変更し、さらにアップ・ダウンボタンで表示内容を変更するという仕様になった。
ボタン表記が日本語になりわかりやすくなったが、割り当てられている機能が変わっている
ワットチェッカーPlusをコンセントに取り付けた直後は「測定モード」で電圧が表示される
アップ・ダウンボタンを押せば、周波数をはじめ、電流や消費電力などに表示画切り替わる
例えば、本誌でもよく利用している消費電力を見ようと思ったら、メニューボタンで「測定モード」に変更し、さらにアップボタン(またはダウンボタン)を押して電力表示に切り替えなければならない。目的の内容を表示させるまでに5回以上ボタンを押さなければならない場合もあり、少々面倒に感じることもある。とはいえ、料金表示だけでも累積料金だけでなく、年換算、月換算、週換算、日換算、直近の1時間あたりの料金を切り替えて表示できるというように、表示できる内容が大幅に増えているという点もある。操作性はやや悪くなったが、機能が増えたことで相殺できると考えていいだろう。
こちらは電流値を表示している様子
こちらは消費電力を表示している様子
メニューボタンを押せば「料金モード」に切り替わり、累計の電気料金が表示される
料金モード時にアップ・ダウンボタンを押せば、年換算、月換算、週換算、日換算、直近の1時間あたりの料金が表示される
電気料金は、あらかじめ登録された1kWhあたりの料金から算出される。料金は0~99.99円の範囲で設定可能
ワットチェッカーPlusでは、計測内容が8種類から10種類に増えた。しかし、増えた2種類は手計算で導き出せるわけで、現在ワットチェッカーを使っている人がわざわざ買い換えるほどの機能向上とはいえない。
もちろん、これからワットチェッカーを買おうと思っている人なら、ワットチェッカーPlusの選択をメインに考えればいい。従来モデルはAmazon.co.jpで6,859円、安いところでは5,000円前後で販売されていることを考えると、あとはサイフと相談、といったところだろうか。しかも、電気料金やCO2排出量をチェックするだけなら、2,000円台で購入できるエコワットという選択肢もある。単純に消費電力を計測するだけでなく、せっかく買うなら何か付加価値が欲しいという人におすすめしたい。
CO2排出量も、あらかじめ登録された換算係数から算出される。換算係数は0~1.999kg・CO2の範囲で設定可能
電気料金およびCO2排出量は、累計の消費電力量から算出される。この消費電力量は、筆者が1週間ほどデスクトップPCを利用した場合のもの
1週間ほどデスクトップパソコンを利用しただけで、3.48kgのCO2が排出されている。思っていた以上に多く、これを機に低消費電力CPU・GPUに交換したくなった
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URL
サンワサプライ株式会社
http://www.sanwa.co.jp/
製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=TAP-TST7&cate=1
ワットチェッカー製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=TAP-TST5&cate=1
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