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京セラ「黒いまな板 BB-99」
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友人と一緒に料理をするのは、なかなか面白い。人手が増えるから手間がかかる料理にも挑戦できるし、たくさん出来てしまっても、食べる人数が多いので、心配いらない。それに、料理に関するいろんな知識をたくさん教えてもらえる。
ところが、うちの台所は狭くて一人しか立てないのである。一人は食卓に座らされ、食材と包丁を渡される。包丁は何本かあるものの、まな板は一枚しかない。食材を切る時だけでなく、何をするにしても、料理をするなら、なにか敷いておくものが欲しい。
そこで、予備のまな板を購入することにした。毎日使うわけではないので、コンパクトに収納できるものがいいのだが、まな板が小さくなると、作業しにくそうだ。そこで、できるだけ作業がラクにできそうだった、京セラ「黒いまな板 BB-99」を購入した。Amazon.co.jpで980円だった。
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パッケージ
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210×300mm(縦×横)、ほぼA4の大きさ
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立てかけて置いたり、フックなどに吊り下げておくことができる
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● 黒い色・白いメモリ・滑りにくい加工など、実用的な工夫がある
この京セラ「黒いまな板」は真っ黒なまな板だ。まな板に食材をのせると、食材の背景が真っ黒なので、見やすい。このため、視覚障害者の方にも使いやすいとして提案した、社会福祉法人 日本点字図書館の推奨品にもなっている。
大きさは、210×300mm(縦×横)で、だいたいA4の大きさだ。厚さは2mmと薄く、重さは120g。柔らかい素材なので、自由に折り曲げることができる。
表面に20cmのメモリがあり、これは5mmごとに刻まれている。メモリは白色だ、背景が黒いので、メモリも見やすいものになっている。表面全体が、ダイヤカットエンボス加工になっており、上にのせた食材が滑りにくい。
収納する時は、このまま立てかけたり、右上の穴をフックに掛けてることもできる。なお耐熱加工はされていないので、鍋敷として使うことはできない。
● 背景が黒いので上にある食材が見やすい
さっそくたまねぎを切ってみる。
黒い背景なのでさすがに白い色のたまねぎはとても見やすい。包丁でだいたい細かく切ったたまねぎを、一回まとめ、今度は両手で包丁を持って、もっと細かく刻んでみる。この切り方をすると、たまねぎがまな板全体に広がってしまうが、まな板からはみ出してしまったのは2カケラぐらいだった。1回に切る量としては半分のたまねぎがちょうどよかった。たまねぎ1個を、全部切ろうとすると、ちょっと狭く感じる。
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白いたまねぎははとても見やすい
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たまねぎ半分の量なら、包丁を横にして、細かく刻める
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たまねぎ1個をまとめて切ろうとすると、少し狭い
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表面に滑り止めがあり、食材が滑らないようになっている
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まな板を折り曲げることができ、食材をこぼさず移せる
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軽いので、片手でまな板を持って、食材を押しながら鍋に移すと便利だ
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まな板を曲げて、鍋に移してみる。鍋の外に食材が落ちないように、まな板を折り曲げて、先を細くした。表面に滑り止めがあるので、傾けたらすぐに、さらさらっと食材が鍋に落ちていくのではない。ちょっと揺すったりしながら、だんだんと落としていく感じだ。
まな板自体が軽いので、片手で持つことができる。折り曲げられるといっても、片手で端を持ったら、反対側が沈んでしまうようなペラペラなものではない。片手でまな板を持ち上げても、水平の形をキープしている。食材がのっているまな板を片手でもち、もう一方の手は、包丁などを持って、食材を押すようにして鍋に入れていくと、使いやすい。
次に緑色のにんにくの芽と、黄緑色のセロリを切ってみる。
緑色も薄い黄緑色もとても見やすい。メモリを参考にして、にんにくの芽は50mm、セロリは5mmの大きさに切り揃える。まな板に食材を置き、食材は動かさずに、右手の包丁と左手の添える手を、右から左でずらしながら、切っていく。この時、包丁の先がメモリに重なるようすると、簡単に切り揃えられた。5mm間隔で切る場合は、包丁の先をメモリの5mmに合わせてから、下ろして食材を切れる動作を繰り返せばよい。食材は表面の滑り止めで滑りにくくなっているので、手をずらす動作もやりやすい。
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緑色のにんにくの芽
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薄い黄緑色のセロリ
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包丁の先をメモリに合わせてから、包丁を下ろすと等間隔に切ることができる
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オレンジ色のにんじんと、黄色のだて巻き、ピンク色のベーコンを切ってみる。野菜やお肉の鮮やかなオレンジ色、黄色、ピンク色など、色がとても見やすい。
私自身購入したことはないのだが、市販されているまな板には模様がついているものや、まな板自体がカラフルなものなど様々な種類のものがあるが、似た色の食材を切る時、見えづらくなりそうだ。この黒いまな板の場合は、食材の色が鮮やかに見える。
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オレンジ色のにんじん
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黄色のだて巻き
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ピンク色のベーコン
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黒色の細巻きを切ってみる。
やはり同系色の食材だと見えづらくなってしまった。補助の明かりをつけると、海苔が光に反射して見やすいのだが、明かりを消すと、まったく同化してしまう。海苔のほかに、昆布やナスビなども見えにくいかもしれない。
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黒い背景と同系色の食材は、明かりがないとと見づらい
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周りが暗いと特に同化してしまい見づらい
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メモリを見て、長さをそろえて切ってみた食材。大きさを揃えることで、料理の見栄えもよくなった
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鉄製の包丁を使ったところ、まな板の表面に切り跡が残ってしまっていた。黒なので、切り跡が目立つようだ。まな板を洗う時は、食器用洗剤をスポンジにつけて洗う。耐熱温度は100℃なので、熱湯消毒も可能だ。
● 使いやすさを重視したまな板、予備のまな板として
これまでまな板は、木の素材か白というのが、あたり前だと思っていた。「黒いまな板 BB-99」は、知らなければ、日曜大工の細かい作業をする時に使うボードかなにかのようにも見える。ところが、黒いまな板というのは、上に食材をのせると、食材が際立って見え、とてもおしゃれに思えるものだった。このA4サイズだけでなく、普段の料理にも使える、サイズの大きいまな板も作って欲しいものである。
ほどんどの食材が、黒い背景の上では、とても見やすくなる。黒と同系色の食材は、数えるほどしか思いつかない。
使っていると切り跡がついてしまうが、切り跡の周辺がめくれてしまったりするようなことはない。予備のまな板として、一カ月ほど台所においてあったのだが、まだまだ使える。小さくて軽いので、簡単に熱湯に漬けて消毒できるのも良い。近頃、目が悪くなってきて包丁を握るのが怖いと思い始めた人や、予備のまな板をお探しの人に、おすすめだ。
■URL
京セラ株式会社
http://www.kyocera.co.jp/
製品情報
http://www.kyocera.co.jp/prdct/fc_consumer/kitchen/more/board_black.html
日本点字図書館
http://www.nittento.or.jp/
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