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やじうまミニレビュー
Tivoli Audio「Model One モノラルテーブルラジオ」

~秋の夜長にデザインと音を楽しむモノラルラジオ
Reported by スタパ齋藤

Tivoli Audio社の「Model One モノラルテーブルラジオ」。AM/FM受信およびAUX入力再生に対応したラジオで、モノラルスピーカーを内蔵する。電源はAC100Vで、本体から伸びるコードをコンセントに接続すれば使える
 家電Watch編集部より「チミは根っからのBCLだから、巷でちょっと話題のラジオを試してみなはれ」というメッセージとともに届いたのが、Tivoli Audio社「Model One モノラルテーブルラジオ」というラジオであった。楽天市場で28,350円(送料別)とラジオとしてはかなり高価な部類に入る。カラバリが無数にあるが、今回は木目の外枠に黒いパネルのものにした。

 なんでも、コレを作った人、その道では大変有名な方らしく、またこのラジオも高い評価を受けているとのことだが、それはさておき!! このラジオ!! 見た瞬間「うっ、イカス!!」と思ってしまった。

 今時の家電製品はデザインにも質感にも“アナログ風味”がずいぶんと少なく、また、わしらもそーゆー現代的プロダクツに慣れてしまっていて違和感を感じない。一方、このラジオ、拙者的には非常に懐かしいフィーリングの外見・質感を持つ。昭和っぽい!!

 ていうかレトロフューチャー!? キャビネットはウッドですよ木材!! 四角い面構えにシンメトリックなボタン類配置!! 渋い!! これは渋過ぎるぜアニキ!!


本体シャーシは木製。ウッドサイドパネルっつーだけで萌える俺の場合、電源入れる前からこのラジオが気に入ってしまった 無駄な虚飾ナシ、というイメージの操作部。操作性も単純明快で、このパネルを一望すれば操作方法がわかっちゃいますな アナログ・チューニング・ダイヤル部のギア比は5:1。内側のノブを5度回すと、外側のダイヤルが1度回る。ので、精密なチューニングが可能だ

 頑固一徹な職人みたいな風情があり、また、あるいはアナログシンセサイザーみたいなビンテージ風味もあってステキなModel One。存在として落ち着くし、こーゆーラジオを机上に置いて、秋の夜長を楽しむのもいいなぁ……などと外見的・質感的印象だけでこのラジオを見ていた拙者だが、電源を入れてみたらちょいと驚いた。

 ラジオとしてのModel Oneは、AMとFMの受信に対応する。スピーカーは1個であり、すなわち前述のとおり音声がモノラルで再生されるラジオとなる。ウッドキャビネットでモノラルで、なるほどノスタルジックな存在感を訴求した製品ですなインテリア性がウリですな、とか思っちゃうじゃないですかフツー。ところが、ずいぶんと音がイイのである。

 AM放送もFM放送も、例えばアナウンサの声の厚みやツヤが、他の普通一般的なラジオとは違う。音はモノラルなのだが、ちょっとしたミニコンポで聴いているような感じ。特にFM放送だと、音楽からトークまで、小型のラジオでは感じられない音声的立体感が感じられる。音質としてはドンシャリではなく、人間の声の帯域を重視しているのかソフトな印象だが、それでも、心地よい低音の響きがあり、適度な高音のキレもある。

 ま、このサイズの箱で、しかもモノラルスピーカーにしては、って話ですけどね。ともあれ、普通一般のラジオからすれば、頭ひとつ、いやふたつくらい飛び出した音質なので、機会があればぜひ実機の音を体験してみて欲しい。

 ちなみに受信感度だが、拙宅環境において、Model One のFM受信感度はけっこー高いという印象。FM/AMとも内蔵アンテナで受信できるが、FM受信は内蔵アンテナのみで良好に行なえた。FMが内蔵アンテナでここまで受信できるのって……ナゼ!? てな小さな驚きがあった。ただ、AMのほーは平凡。フツー。FM受信向けラジオ?


3インチのスピーカーを内蔵する。モノラルでの再生となるが、意外なほど音がイイ!! 最大出力は15W。ラジオとして考えれば、8畳くらいの部屋なら十分な音量が得られる 本体底面には穴がある。スピーカーはバスレフ方式ってわけですな。このため、小型ながらも低音~中音がよく出てくれるようだ このようなコード状のFMアンテナが付属する。内蔵FMアンテナでは感度不足の場合にこれを使用する

 でまあ、常用&机上据え置きのラジオとして十分楽しめるし、存在感も独特なので、非常にナイスなModel Oneと言えるが、実は入出力系統もわりと充実していたりする。

 本体背面には、オーディオ入出力のためのコネクタが3つある。具体的には、AUX IN(ポータブルオーディオプレイヤーなどを接続するコネクタ)、ヘッドホンコネクタ、REC OUT(LINE入力対応の録音機器接続用コネクタ)ですな。で、ちょいと良いのが、これらコネクタはステレオ信号を入出力できる点だ。


入力端子としてAUX IN、出力端子としてヘッドホンおよびREC OUTを持つ。どれもステレオ対応の端子なので、iPodなどのポータブルオーディオプレイヤーをつなぐもよし、ヘッドホンを接続してFM放送をステレオで楽しむもよし、あるいはFMのエアチェック(←死語!?)するのにも向く ポータブルオーディオプレイヤー用のモノラルスピーカーとしても活躍してくれる。スピーカーからの音はモノラルだが、音質自体はけっこーいいヨ!!

 ステレオヘッドホンや録音機材をつなげば、受信したFM放送をステレオで聴けたり録音できたりするわけですな。あるいは、ポータブルオーディオプレイヤーをAUX IN端子につなげば、スピーカーからの出力はモノラルとなるが、音声(音楽)は(左右チャンネルがミックスされて)まともに聞こえる。

 てなわけで、まずは独特の存在感・風情を持ち、さらに意外に高音質でもあるModel One。入出力端子がプチ豊富・マトモだったりするあたりも好感触であった。ただ、実勢価格が曖昧(!?)で、2万円弱の安売りから、3万円台半ばの高値まで幅がある。また、ラジオとして考えると安売り価格でも高価な品なので、お手軽に買えるというイメージではないですな。……でも、カッコイイすよコレ。





URL
  Tivoli Audio社
  http://www.tivoliaudio.jp/
  製品情報
  http://www.tivoliaudio.jp/product/modelone.html

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2007/10/11 00:01

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