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家電製品ミニレビュー
東芝「ER-E3」

~横開きかつ冷蔵庫の上にのる庫内フラットの電子レンジ
Reported by 元麻布 春男

東芝「ER-E3」。パネルもシンプルで時計も内蔵していない。加熱時間の設定も10分/1分/10秒のボタンを押して行なう
 ここ2年あまりわが家では、青息吐息のオーブンレンジをだましだまし使ってきた。ターンテーブルの調子がイマイチで、時々回らないことがある。回ったと思っても、コンビニ弁当の容器が庫内でぶつかったりすると、その抵抗で回転が止まってしまう。

 それでもオーブンレンジを買い換えなかったのは、買おうとする庫内容量クラスの製品で、ターンテーブルが回らないものがなかったからだ。わが家ではレンジの置き場は冷蔵庫の上。高い位置にあるから、レンジのトビラは横開きでないと使いにくい。

 しかし、基本的に横開きのレンジは小型の製品だけ。トビラが大きくなるとそれだけヒンジにかかる負担が大きくなるからだろう。基本的に電子レンジの新機能は、大きく高価な上位モデルから順に採用される。ターンテーブルを廃したフラット庫内の電子レンジも、大型の上位モデルでは採用されていたものの、トビラが横開きの小型モデルにはなかなか採用されなかったのである。

 しかし、今年になってついにトビラが横開きでフラット庫内のオーブンレンジを見つけた。それが東芝の「ER-E3」だ。さすがにすべてのメーカーをチェックしたわけではないが、ドアが横開きでフラット庫内を採用したレンジは、まだかなり珍しいのではないかと思う。Amazon.co.jpでの価格は23,391円だった。

 ER-E3の特徴は、庫内容量が17Lと小型で、かなりシンプルなオーブンレンジであることだ。スチーム機能はもちろん、今流行の過熱水蒸気を使った調理機能(ヘルシオで有名になったアレだ)も搭載していない。

 加えてこのER-E3は自動メニューを実現するためのセンサー類も搭載していない。ターンテーブルを嫌った時点で、重量センサーはほぼあきらめた(ターンテーブルの軸受けが重量センサーを兼ねていることが多い)が、赤外線センサーも搭載していないシンプルなオーブンであった。したがって、ボタン1つ押すだけで何でもオーケーとはいかない。重量センサーがないから、生解凍をする場合は解凍する食品の重量を入力する必要があるし、赤外線センサーがないから料理の出来具合を判断して、自動的に加熱を止める、ということもできない。

 だが、こうした機能は使うといえば使うけれど、なくても済むといえば済んでしまう。昨日のおかずやコンビニ弁当を温めるのに、10秒や20秒加熱時間が違ったとしても、大騒ぎするほどのことではないからだ。ターンテーブル式のオーブンレンジであれば、赤外線センサーを搭載した製品は珍しくないのだが、ターンテーブルの回転不良が原因で買い換える身としては、次は是非フラット庫内の製品にしたいと考えたわけだ。


高所に設置するのであればドアは横開きでないと使いにくい FLAT DECKと書かれた庫内。中央の楕円を目印に食品を置く

 意外だったのは、この製品にトースト機能がないこと。小型のレンジは、独身者の利用も考えて、トースト機能を持つものが多いのだが、ER-E3は自動トースト機能を持たない。調べてみると、フラット庫内のオーブンレンジでトースト機能を備えたものは案外少ない。どうやらターンテーブルがないと、焼きムラが避けられないからのようだが、オーブン機能があれば、十分な余熱を行ない、適宜、人間が向きを変えればトーストは作れる。ここでもターンテーブルがないことを優先してしまった。

 逆に良くなったのは、電子レンジの出力が上がったこと。以前使っていた電子レンジ(10年以上前の東芝製)は、20Lクラスで一回り大きいものの、出力は500Wだった。ER-E3は17Lで、外形的にも明らかに一回り小さいが、最大出力は700Wに強化されている。要するに同じものなら早く温められる。この最大出力は、600W、500W、200Wへ切り替えることも可能で、500W~700Wの高出力モードと、煮込み用の200Wを組み合わせてタイマー設定することもできる。700Wに加え、600Wや500Wが用意してあるのは、市販の冷凍食品等のレシピに合わせたものだろう。

 「組み合わせ」ということでは、電子レンジとオーブン機能を組み合わせることも可能だ。「カラッとグルメ/ふっくらパン」と呼ばれるメニューでは、電子レンジの加熱にヒーターの加熱を加えることで、ベタッとしがちな揚げ物などを、カリッとした仕上げにすることができる。ただ、ヒーターを併用する都合上、スーパーで買ってきた総菜をラップごと放り込むわけにはいかないので注意が必要だ(ヒーターでラップやトレイが溶けてしまう)。庫内に市販のオーブンシートを敷き、その上に重ならないように食品を並べなければならない。このひと手間をどう考えるかで、この機能を使うかどうかが分かれるだろう。

 というわけで、以上の基準から考えるとER-E3は、機能的にはやや物足りない。個人的にはタイマーセット操作がポピュラーなダイヤル式ではなくボタン式なのに少々とまどった。赤外線センサーによる自動機能も、ぜひ欲しかったところだ。とはいえ、価格を考えればやむを得ないことかもしれない。

 最近の電子レンジは機能と共に価格も多様化してきている。しかし、価格帯を考えると、トビラが横開きのクラスで、フラット庫内のレンジが欲しいとなれば、実質的な選択肢は今のところ本機にほぼ絞られるのではないだろうか。フラット庫内による手入れのしやすさ、ターンテーブルがなくなることによる故障率の低さ(期待値に過ぎないが)のメリットは大きい。電子レンジは冷蔵庫の上など高いところに設置したい、という家庭ならば十分検討に値する製品だろう。





URL
  東芝コンシューママーケティング株式会社
  http://www.toshiba.co.jp/tcm/
  製品情報
  http://www.toshiba.co.jp/living/microwave/er_e3/photo.htm

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2007/08/30 00:01

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