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家電製品ミニレビュー
ナショナル「うるおいエアーリッチ F-VXB30」

~加湿もできる空気清浄機
Reported by 山口 真弘

うるおいエアーリッチ F-VXB30
 本製品は、空気清浄機に加湿器が合体した製品だ。筆者はこれまで、加湿器および空気清浄機ともに単機能の製品を使い続けてきたが、2台を同時に使うためにはそれなりの設置スペースを用意する必要があり、悩みの種となっていた。

 その点、ナショナル(松下電器産業株式会社)の「うるおいエアーリッチ F-VXB30」は、加湿器、空気清浄機の機能を1台にまとめたもので、置き場所も最小限のスペースがあればよい。日本の家庭事情にはピッタリの製品だと言えそうだ。購入価格は24,800円だった。

 製品本体は、清潔感のある白を基調としたデザイン。パネル部はメーカーロゴだけで、スッキリした印象である。クセがないデザインということもあり、どんな部屋にも溶け込みやすい。

 吹出口は本体上面、吸気口は左右両サイドに装備されている。一般的な空気清浄機では、本体下部から空気を吸い込むタイプも多いが、本製品は加湿器のタンクを本体下部に備えていることもあってか、左右側面から吸い込む構造になっている。フィルターは目的別に、集じん・脱臭・加湿の3つに分かれている。

 運転状況を表すLED類は、本体上面パネルに集められている。操作ボタンは左から「チャイルドロック」「切タイマー」「加湿運転」「空気清浄運転」「おまかせ」「運転 切/入」の6つ。単機能の空気清浄機であれば、花粉ボタンやたばこボタンがある例もあるが、本製品は極めてシンプルな構成である。操作に迷うことはないだろう。

 ちなみに床面積としては8.5畳の和室、14畳の洋室に対応するとされている。なお、本体に装備されている「よごれセンサー」は、基本的にタバコやペットの匂いにのみ反応し、ハウスダストや花粉といった粒子は感知しない。


吹出口は本体上部に装備されている 一般的な空気清浄機では、本体下部から空気を吸い込むタイプが多いが、本製品の吸気口は両側面に設置されている

操作ボタンおよびLEDは、上面パネルにまとめられている 本体正面には小さく切り込みが開けられている。これが、タバコやペットの匂いに反応する「よごれセンサー」

強い風量を利用し、急速に加湿

 加湿機能が空気清浄機と合体することで、どういうメリットがあるのだろうか。筆者が本製品を利用した範囲では、大きく分けて3つのメリットがあると感じられた。

 1つは、機器の設置面積が少なくて済むこと。これは前述の通りで、2台分が1台で済むというものである。モノに囲まれて狭い部屋で暮らす者にとってはありがたい。

 もう1つは、空気清浄機の強い風量を利用することで、すばやく湿度を上げられることだ。加湿の方式にも依存するが、単体の加湿器はもともとあまり風量が強くないため、部屋の隅々にまで湿度の高い空気が行き渡るのに時間がかかる。

 その点、空気清浄機の強い風量を利用すれば、湿度の高い空気を短時間で室内に行き渡らせることができる。試しに12畳の部屋で、本製品を用いて加湿を開始したところ、わずか5分あまりで湿度が40%から50%に上昇した。筆者がこれまで利用していた単機能の加湿器では、ここまですばやく湿度を上げることはできなかった。


タンクが空の状態でも、本体重量は7kgを超えているので、安定性はかなりのもの
 あともう1つ、本体がどっしり安定していることも隠れたメリットだ。単体の加湿器は筐体がコンパクトである代わりに、20~30cmという高さもあってか、足を引っ掛けて転倒させるリスクが極めて高い。

 空気清浄機と合体した本製品は、高さは50cm超、質量はタンクが空の状態でも7kgを超えており、安定性はピカイチである。空気清浄機として見た場合はごく標準的な筐体サイズなのだが、加湿器として見るとかなり大きく、これが意外なメリットを生んでいるというわけだ。

 空気清浄機能と、加湿機能は同時運転はもちろん、それぞれ単独でも使用できる。梅雨時など加湿する必要がないときでも、空気清浄機能だけで運転する、といった使いかたができるわけだ。

 ちなみに本製品の加湿方式はハイブリッド式。お湯を沸かすスチーム式とは異なり、熱くなる部分はないので、やけどなどの心配はない。

 ハイブリッド式は、湿ったフィルターに温風を吹き付けて、室内の湿度を上げる仕組みを用いている。取り込んだ空気をそのままフィルターに吹き付ける気化式とよく似ているが、気化式では、気化熱の作用で吹き付けた空気の熱が奪われ、室温より低い温度の空気が出てしまう。冬場に使われることが多い加湿器において、室温より冷たい風が出るのは決して快適ではない。ハイブリッド式は、その弱点を解消するための仕組みで、取り込んだ空気を暖めるヒーターを搭載する。ヒーターで暖めた風をフィルターに吹き付けることで、室内の温度低下を防いでいるわけだ。もちろん、空気を暖めるのには電力が必要になるので、ほとんどの機種で、モードに応じてヒーターのON/OFFを制御するようになっている。


加湿器からの買い替え時にはタンク容量に注意

 空気清浄機と合体したことによるデメリットもある。タンクの容量が約2.6Lと、4~5Lが珍しくない単機能の加湿器と比較すると、やや少なめであることだ。普通に使って一晩持たないわけではないが、乾燥しがちな部屋でガンガン使う場合、こまめな給水は覚悟しておいたほうがよいだろう。本製品に限ったことではないが、単機能の加湿器から加湿空気清浄機への買い替えを考える場合は、タンク容量はよく確認しておいたほうがよさそうだ。


タンクを取り出したところ。L字型の特徴的な形状をしている。容量は約2.6リットルと、やや少なめ 矢印の箇所が、タンク内の水位を示している…のだが、やや分かりにくい

 また、本機種では、加湿モードが「弱」の場合、ヒーターなしの風で加湿運転を行なうが、このとき、室温より低い温度の風が吹き出すことになる。そのため、部屋の広さや空気の流れによっては肌寒く感じられる場合もある。筆者はあまり気にならず、むしろ新鮮な風の流れが心地よく感じられたが、人によっては気になるポイントかもしれない。

 一方、空気清浄機でよくポイントとして挙げられがちな運転音については、使っていてもあまり気にならなかった。同等の競合製品とひとつずつ比較したわけではない上、個人による感じ方の違いもあるので一概には言えないが、「強」での運転時はともかくとして、通常利用時にはあまり気にならないのではないかと思われる。筆者は物音にはそこそこ敏感なほうだが、寝室での利用も特に問題なかった。

 購入して1カ月ほど利用したところだが、例えば上面パネルのLEDが就寝時にまぶしくない輝度に設定されているなど、細かいところまで配慮された製品だと感じる。これから長きに渡って活躍してくれそうな印象である。


前面パネルを取り外して集じんフィルタを露出させたところ。フィルタの交換期間は集じん・脱臭・加湿の3種類いずれも2年と時期が揃っており、分かりやすい 湿度は30%以下・40%・50%・60%・70%以上の5段階で表示。切タイマーは2時間と4時間のみと、もう少し選択肢が欲しい感はある クリーンサインは、緑・橙・赤のLEDで3段階に表示される




URL
  ナショナル(松下電機産業株式会社)
  http://national.jp/
  製品情報
  http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=F-VXB30

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2007/01/31 00:01

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