パナソニック電工株式会社は、同社が開発する「ジョーバ(JOBA)」など乗馬型フィットネス機器が、メタボリックシンドローム改善に有効であるという研究結果を発表した。
「ジョーバ」は馬の歩行動作を簡素化した振動パターンを繰り返すことで、機器の上に座った使用者に、姿勢維持のため無意識のうちに運動をさせることを狙った、乗馬型のフィットネス機器。11月には、音声ガイド機能が搭載された新モデル「EU-JA50」が発売される。
同社が行なった研究では、ウエスト径85cm以上の肥満男性18名をAとBの2組に分け、Aには乗馬型トレーニング機器を1日30分、週4回、12週間使用させ、Bにはトレーニングを一切させずに、両者の体重やウエスト径などを比較するというもの。大学の講師や開業医の指導、協力とともに行なわれた。なお今回の研究では、乗馬の常足時の動作をほぼ再現したという5軸動作の機器が使用された。
この結果、Bでは数値に有意な変化はなかったのに対し、Aではウエスト径と内臓脂肪がトレーニング前よりも減少し、血圧も低下したという。さらに、脂質代謝と糖代謝の向上も確認されている。同社ではこの結果を受け、「(ジョーバなど乗馬型フィットネス機器が)メタボリックシンドローム改善の運動手段として有効であることが示唆された」としている。
「メタボリックシンドローム」は、内臓のまわりに脂肪が付着し肥満状態になることで、動脈硬化を引き起こし、糖尿病や高血圧などの生活習慣病、脳卒中などの循環器病にかかりやすい状態のことを示す。本年度から導入された特定保険制度では、健康診断の項目にメタボリックシンドロームか否かを診断する、いわゆる“メタボ検診”が加えられている。
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乗馬フィットネス機器によるトレーニングを受けたAグループの人は、トレーニングしていないBよりも、体重、内臓脂肪、ウエスト周囲径などの数値が改善されている
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血圧や血糖値も低下している
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トレーニング前後の、CTスキャンによる、内臓脂肪の断面積の比較
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■URL
パナソニック電工株式会社
http://panasonic-denko.co.jp/
ニュースリリース
http://panasonic-denko.co.jp/corp/news/0810/0810-5.htm
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( 本誌:正藤 慶一 )
2008/10/08 16:24
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