三菱電機株式会社は、リサイクル材料を100%使用して家電製品の部品を作り出すリサイクル技術を公開している。
一般家庭から排出された家電製品は、家電リサイクル法に基づき、小売店を通じて家電メーカーへと引き取られ、再資源化される。しかし、プラスチックは種類ごとに選別するのが難しく、また酸化などによって劣化している場合が多いため、主に雑貨品や擬木として再利用されているという。
三菱電機では、手による解体で回収しきれなかった細かなプラスチックを、水に漬けたり振動で振るい落とす「比重選別」や、静電気を利用する「静電選別」によって、プラスチックを種類別に選り分けている。これにより、リサイクルしたプラスチックを100%利用した部品を作り出すことに成功、実際に家電製品に採用しているという。
会場では、比重選別、静電選別に使用される器具や、リサイクル材料から作り上げた家電製品の部品を公開している。
このほか、生活家電の新製品として、食品のおいしさを保ったまま冷凍する「過冷却」ができる冷蔵庫「MR-G」シリーズや、人の居場所を学習し、効率の良い運転が行なえるエアコン「霧ヶ峰」ZWシリーズ、集塵/脱臭/加湿フィルターの交換の必要がない加湿空気清浄機「ラクリアエア MA-517DK」などを展示している。
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分別しやすい金属とは違って、プラスチック(写真左)は種類ごとの分別が難しい
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三菱電機では、粉砕したプラスチックを、水に浸して分けたり弾ませたりすることで、比重ごとに種類分けをしている
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こちらは静電気を利用する「静電分別」に使用する器具
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この結果、リサイクル材料を100%利用した、家電製品の部品を作ることができた。写真は冷蔵庫、洗濯機で使用される部品
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空気清浄機のカバーとしても採用されている(右)
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リサイクルの大まかな仕組み
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冷蔵庫「MR-G」シリーズは、食べ物のうまさを閉じ込める「過冷却」技術が特徴。左側はカットモデル
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センサーで食物の温度を測定し、ムラなく冷やすこともできる
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エアコン「霧ヶ峰」ZWシリーズもセンサー技術を搭載。人の居場所を学習し、効率よく運転する
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1年ごとに水洗いをすれば、フィルターの交換が必要ない加湿空気清浄機「ラクリアエア MA-517DK」
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円盤状のディスクが水を吸い上げ、そこに空気を当てて加湿する「ディスク式」を採用。水アカの付着を防ぎ、またディスクの交換も不要
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三菱電機のマスコット「ユニ&エコ」ちゃんは、ユニバーサルデザインとエコの実現を狙って誕生したキャラクター。ブースを盛り上げている
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■URL
三菱電機株式会社
http://www.mitsubishielectric.co.jp/
三菱電機 ユニ&エコ
http://www.mitsubishielectric.co.jp/ud_eco/
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( 本誌:正藤 慶一 )
2007/12/13 20:40
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