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ナショナル、フライパンの「鍋フリ」ができるIHクッキングヒーター

~グリルもサンマ5匹+水なしに対応

KZ-VSW33D
 ナショナル(松下電器産業株式会社)は、鍋底の温度をすばやく検知して、高火力調理時の調理性能を高めるビルトインタイプのIHクッキングヒーター9機種を、9月1日より発売する。最上位機種の「KZ-VSW33D」の希望小売価格は409,500円。

 左右と中央の3カ所にヒーターを備えたIHクッキングヒーターで、このうち左右の2つに、赤外線で鍋底の温度を検知する「光火力センサー」を搭載したのが特徴。従来製品ではセンサーの検知速度が遅いため、食材の投入時に鍋の温度が低下した後、元の温度に戻すのに時間がかかり、また、高温時には焦げ付きが発生するなど、火力が不安定だった。本製品では、「光火力センサー」により、特に約300℃前後を正確に素早く検知するため、鍋底の温度が安定した高温になるように制御できるという。

 これにより、3kWの高火力調理が安定し、炒め物の調理の際に、野菜から出る水分を飛ばして、シャキッとした仕上がりになるという。

 また、フランパンを浮かして調理する「鍋フリ」も可能になった。従来のIHクッキングヒーターでは、温度が低下するため鍋フリは推奨されていなかったが、本製品ではプレートに戻した時に「光火力センサー」が温度低下を素早く検知するため、鍋フリ時でも高火力が得られるという。これにより、食材をムラなく加熱できるようになり、また調味料も全体になじむという。

 そのほか、約200g程度の少量の油でも揚げ物が可能になったり、空焼きした場合でも鍋底の異常上昇を抑える効果もあるという。


従来製品で導入されていたサーミスタに加え、新たに光火力センサーが加えられた
光火力センサーの本体
サーミスタよりも素早く温度を検知できる

温度の立ち上がりが早く、どんな鍋にも安定した温度で調理できるという 炒め物の際に出てくる水分を押さえ、シャキッとした仕上がりになるという 温度が入りすぎた場合は、素早くパワーを下げることもできる

辻調グループ校の講師による調理の実演も行なわれた KZ-VSW33Dと従来製品を使って、ステーキを焼いているところ。写真右上ではヒーターの出力値が表示されているが、火力の違いが見てとれる 温度低下を素早く検知するため、フライパンの「鍋フリ」も可能になった

 グリルには、業界最大の庫内容量という「おまかせビッググリル」を搭載。庫内の高さと焼き網の寸法をアップし、さんまを5尾並べて焼くことも可能。焼きいも、焼きナスなども、より大きなものにも対応するという。

 グリル内部にはさらに、受け皿の温度と庫内温度を検知するセンサーを搭載。グリル内部の受け皿に水が入っているかいないかを自動で判別し、それぞれに応じた制御方法で焼き上げるという。

 操作部には、軽く触れるだけで操作でき、また拭き掃除などの手入れも簡単な「ガラスタッチ方式」を引き続き採用。ON/OFFと火力調整、タイマーの3つの機能ごとにまとめられ、わかりやすさを狙った新レイアウトとなっている。

 また、ヒーターとグリルは、4つ同時の利用も可能で、複数のメニューも同時に調理できる。


グリル内の容量は、業界最大となる5,270平方cm 水のあり/なしを自動で判別するセンサーを搭載。こない温度は、庫内の場合も一定になる

電源がONになると、ヒーター周囲に赤い光が映る ヒーターの操作部。拭き掃除など手入れも簡単な「ガラスタッチ方式」を採用している グリル部の操作パネル。「生・姿焼き」「とり肉」などの調理メニューが用意されている

 なお、グリル部に「おまかせビッググリル」を備えた、据え置きタイプのIHクッキングヒーター2機種も同時に発売する。上位機種の「KZ-KM22B」の希望小売価格は220,500円。

 松下電工株式会社のオール電化営業推進本部 執行役員本部長の飯間政二郎氏は、IHクッキングヒーターの浸透状況について、2008年度には年間100万台、普及率も10%を超える見通しを発表した。また金額ベースでは、すでに電子レンジ・炊飯器を上回る年間1,000億円以上の市場規模になっていることから、「普及拡大とともに、ますます大きな市場になるのではないか」と語った。


据え置きタイプも発売される
松下電工株式会社 オール電化営業推進本部 執行役員本部長の飯間政二郎氏

IHクッキングヒーターの受領は、2008年には年間100万台、普及率10%を超える見通し 金額ベースでは、既に炊飯器と電子レンジを超えている




URL
  ナショナル(松下電器産業株式会社)
  http://national.jp/
  オール電化 関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/alldenka.htm

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( 本誌:正藤 慶一 )
2007/06/25 16:33

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