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日立、音と光で適温を知らせるIHクッキングヒーター


サイレントケムレス HT-B10TWFS
 日立アプライアンス株式会社は、鍋底の温度を検知して、料理に適した状態を知らせるIHクッキングヒーター「サイレントケムレス HT-B10TWFS」など11機種を、7月20日より順次発売する。HT-B10TWFSの希望小売価格は366,450円。シリーズの主なラインナップは以下の通り。

<HT-B シリーズのラインナップ>
型式 タイプ 希望小売価格 発売日
HT-B10TWFS 75cmワイドトップ
レンジフード連動タイプ
366,450円 8月1日
HT-B10TFS 60cm標準トップ
レンジフード連動タイプ
345,450円 8月1日
HT-B10TS 60cm標準トップ 341,250円 8月1日
HT-B9TWFS 75cmワイドトップ
レンジフード連動タイプ
313,950円 7月20日
HT-B8WFS 75cmワイドトップ
レンジフード連動タイプ
292,950円 8月10日


 同社のIHクッキングヒーター「サイレントケムレス」シリーズの新作。左右と中央の3カ所にヒーターを備えており、このうち右側には、トッププレートが鍋底の温度を超えない仕組みの「オールメタル対応ピュアIH加熱」を採用。鍋だけを加熱するためプレートが高温にならず、万一、吹きこぼれが起きても、プレートへの焦げ付きもなく、ふきんでサッと拭けるという。右ヒーターではまた、アルミと銅鍋で2.6kWの大火力となっており、同社では「業界No.1」を謳っている。鉄・ステンレス素材では左右のヒーターともに「業界トップクラス」の3.0kW、中央でも1.6kWの火力を備えている。


ヒーターは左右と中央の計3カ所だが、このうち右側のみ「オールメタル対応ピュアIH加熱」となる 右側のヒーターは、アルミと銅鍋で2.6kWという「業界No.1」の大火力。加熱方式には、鍋底を直接熱する「ピュアIH加熱」を採用している

「ピュアIH加熱」の実験として、ヤカンとプレートの間に紙を敷いて加熱 お湯は沸いた直後の写真。紙が焦げることはなかった
プレートの温度は71℃

 新機能としては、鍋底の温度を検知して、調理に適した状態を光と音で知らせる「適温サイン」が追加された。全部で6種類の調理メニューが用意され、例えば「炒め物」モードなら160~180℃、「ステーキ」モードなら200~240℃に鍋底の温度が達すると、液晶とボタンのランプが光り、音を鳴らして知らせる仕組みになっている。同社ではこれを「業界初」の機能としている。

 また、ヒーターの操作部はすべて上面に設置され、操作ボタンは指で軽く触れるだけで操作できるガラスタッチ式を採用。火加減を調節するボタンは、「レシピに出てくるキーワードをそのままに使える」をコンセプトとした、とろ火/弱火/中火/強火の4つのボタンが用意される。矢印キーを押すことでより詳細な調節も可能で、全12段階の火力調節ができる。


プレート上部の操作ボタン。レシピに出てくるキーワードをそのまま使えるようにするため、とろ火/弱火/中火/強火の4つのボタンが用意されている 【動画】「適温サイン」モードを設定しているようす。「メニュー」ボタンで調理メニューを選択し、スタートで加熱が始まる。スタートボタンは誤動作防止のため、1秒以上を押さないと作動しない(WMV形式、約1.8MB) 【動画】鍋底が適温に達すると、光と音で知らせる。この後、食材の厚さや量の違いに合わせて、とろ火/弱火/中火/強火ボタンで火加減を調節する(WMV形式、約1.4MB)

ステーキの適温サイン機能を使って調理をしているところ
できあがり
適温で調理することによって、こげつきを抑え、旨みを逃すことなく調理できるという

 グリルには、庫内上部のヒーターの巻き数を、従来の3ターンから4ターンに増やした「新開発4ターンワイドヒーター」を採用。ヒーターの加熱面積が増えることで、庫内温度のムラを抑え、温度調節が140℃から280℃まで10段階に調節できるようになった。焼きプリンやグラタン、パエリアなど、さまざまな料理に対応するという。

 また、加熱パターンを上下のヒーターを交互に加熱する方式にすることで、さんま5尾の調理では、従来の約24分から約19分へと縮めるなど、調理時間も早くなった。なお、パラジウム酸化触媒でニオイをカットし、水なしで調理できる点についても、従来製品より引き続き継承している。


グリル内上部のヒーターを、従来の3ターンから4へと増やした 庫内の温度のムラが抑えられるため、パエリアやホイル焼きなど、さまざまな料理に お菓子も作れる。写真は160℃で作るブラウニー

上下を交互に加熱するため、さんまの焼き上がり時間が従来の24分から19分へと縮まった さんま5尾を調理する実演も行なわれた。写真のようにタテに配置する。なお、受け皿に水を入れる必要はない 焼き上がったところ。タテ向きにセットしているので、両脇からすくうように取り出せるのもポイント

できあがり。中身までしっかり熱が通っている 受け皿はフッ素コーティングが施されているので、汚れをサッと落とせるという

 運転音も抑えている。IHクッキングヒーターでは、高火力になると、機器内部の発熱量の増加により、冷却ファンの運転音が大きくなるという問題があった。本製品では機器内部の冷却風を解析することで、風路をスムーズ化し、さらに大風量が特徴の「Sカーブターボファン」を採用。これにより運転音は、鉄・ステンレス鍋の加熱時で約35dB、アルミ・銅鍋の加熱時でも約44dBとし、同社では「業界No.1のサイレント設計」を謳っている。

 なお、全国家庭電気製品公正取引協議会では、騒音の目安として、40dBを「図書館の中」、30dBを「柱時計の振子、ささやき声」としている。

 そのほか、プレートにはフレームのつなぎ部を省いた「新スリムフレーム」を採用するなど、デザイン面も変更されている。

 本体サイズは、749×559×234mm(幅×奥行き×高さ)で、グリル庫内のサイズは、280×360×124mm(同)。重量は28.5kg。200V電源専用で、一般の家庭で使用するには、電源工事が必要となる。

 日立アプライアンス株式会社 家電事業部 オール電化本部長の深水 祥光氏は、本製品のテーマとして「大火力」、「ピュアIH加熱」、適温サインなどの機能による「火加減の可視化」を3点を掲げた。特に「ピュアIH加熱」については「これを排除したIHクッキングヒーターは、我々にとってはIHクッキングヒーターではない」と強調するなど、製品へのこだわりを見せた。また、今後のオール電化事業について、2010年までにシェアを20%以上を獲得し、金額ベースでは2006年の約4倍となる1,500億円を目指すとした。


基板ユニットのカットモデル
ターボファンと放熱フィン
日立アプライアンス株式会社 家電事業部 オール電化本部長の深水 祥光氏




URL
  日立アプライアンス株式会社
  http://www.hitachi-ap.co.jp/index.html

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( 本誌:正藤 慶一 )
2007/06/21 00:04

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