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セイコークロック、GPS衛星の時刻情報で10万年に1秒の誤差を実現した掛時計

~屋内での受信範囲拡大、最短10秒で時刻修正を開始

衛星電波クロック GP201W

 セイコークロックは、GPS衛星の時刻情報で10万年に1秒の誤差を実現した掛時計「衛星電波クロック GP201W」を7月下旬より発売する。希望小売価格は84,000円。

 10万年に1秒の誤差という高精度原子時計を搭載したGPS(全地球測位システム)衛星から発信される時刻情報を取得し、時刻表示を正確に修正する衛星電波クロック。従来の電波時計と比べて、受信エリアが広く、これまでの電波時計では受信しにくかった鉄筋コンクリートの建物でも使いやすい点が特徴。受信可能となる距離(電波進入口となる建物開口部から、時計本体までの距離)が約5倍となり、広いオフィスや工場への導入にも適しているという。

 また、受信時間も短くなった。従来の電波時計が約4分以上必要だったのに対し、衛星電波クロックでは最短10秒で時計情報を受信できる。時刻情報はGPS衛星の信号を受信できる場所であれば、国や地域にかかわらず取得可能。時差修正は手動で行なう。

 さらに、家電製品やOA製品から発生するノイズの影響も受けにくい。これは、GPS衛星から発信されている電波の周波数帯が厳しく規制されているためだという。

 本体サイズは450×78mm(直径×高さ)で、重量は約4kg。遠くからでも見やすい大径で、針と文字盤が見やすいように枠を白にした。本体は防湿・防塵仕様で、使用温度範囲はマイナス10℃から50℃まで。

 電源は単一形電池3個。本体にはあらかじめ日立マクセルのアルカリ乾電池「ボルテージ LR20」が付属する。電池寿命は約5年で、国が定めるグリーン購入法適合製品にあたる。グリーン購入法とは、「国等による環境物品などの調達の推進等に関する法律」で、衛星電波クロックは適合商品の判断基準の1つである「一次電池のみで使用される場合には、電池が5年以上使用できるものであること」を満たしている。

阿部 夏子