ニュース
タニタなど、睡眠状態が測定できる「安眠ルーム」を東京のホテルにオープン
(2012/12/12 17:48)
タニタなど4社は、快適な睡眠環境と睡眠状態を「見える化」するデータを提供する「安眠ルーム」を、東京都港区にあるホテル「ホテルグレイスリー田町」と、中央区の「ホテルグレイスリー銀座」に設置、期間限定で提供を開始する。期間は12月15日から2013年1月15日まで。
安眠ルームはシングルルームのみで、各ホテル2部屋用意される。宿泊料金は田町が1泊8,000円より、銀座が1泊10,000円より。現在予約を受け付けている。
ホテルグレイスリーやワシントンホテルを全国に展開する藤田観光と、体重や睡眠など健康家電メーカーのタニタ、ヒーリング音楽を手がけるデラ、アロマなど香りを使ったソリューションを展開するエアアロマジャパンの4社がコラボレートしたホテル宿泊プラン。安眠ルーム内には、体動から睡眠状態を分析するタニタの睡眠計「スリープスキャン」がベッドマットの下に設置されており、ベッドに寝るだけで自動的に睡眠状態が計測できる。
計測データは、ホテルの無線ルーターからスリープスキャン用のサーバーに送られる。インターネットの特設サイトにアクセスすることで、深い眠りが何時間あったかなど睡眠の状態を示すグラフや評価点、快眠のためのアドバイスが示される。サーバーへのアクセスには専用のID・パスワードが配布され、次回宿泊の際にも利用できる。なお、ルーム内で使用されるスリープスキャンは、ネットワークに対応した事業者向けの「SL-511」。
またルーム内には、デラのヒーリング音楽CD「メンタルフィジックシリーズ 究極の眠れるCD」と、ストレスを和らげる効果があるとされる、エアアロマジャパンのアロマ「アロバランス」も用意されるなど、安眠するための環境が整えられている。究極の眠れるCDとアロバランスは、宿泊後に持ち帰ることもできる。
藤田観光のワシントンホテル事業グループ 企画チーム長の松田隆則氏は、安眠プランを採用した理由について、ホテルの付加価値を高めることを挙げた。
「ビジネスホテルはもともとサラリーマンが出張旅費で泊まれるホテルだったが、近年は観光利用のユーザーも多く、中には6割が観光での宿泊というホテルもある。また、インターネット予約が主流となったことで、市場競争が日々激しさを増しており、ユーザーもただ泊まるだけ、寝るだけのホテルから、自宅では体感できない付加価値を求める傾向にある。
これまで睡眠をテーマとしたプランは、内装を変えるなど大掛かりな改装が必要だったが、今回の安眠ルームは、改装なしで精神的にリラックスできる空間が演出できた。ほかのホテルへの展開も容易にできる。快眠グッズを試しながら、健康管理に役立てられる新しい宿泊スタイルが楽しめる」(松田氏)
また、タニタのスリープ&ウェルネス事業部の佐藤富男部長は「これまで睡眠は主観でしか測れませんでしたが、睡眠計を使うことで、より具体的で計量的な形で睡眠状態が分かる。この安眠プランの効果も実感できるのでは」と語った。