JパワーとNEDO、洋上風力発電の実証実験を北九州市沖で実施

洋上風力発電設備(左)と洋上風況観測設備のイメージ

 電源開発(Jパワー)は、洋上風力発電システム技術の確立に向けた「洋上風力発電システム実証研究」を福岡県北九州市の沖合で実施する。

 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究事業で、研究期間は2011年8月から2015年2月。

 Jパワーが、2009年8月より北九州市沖合約1.3km(水深14.5m)で行なっている「洋上風況観測システム実証研究」の海域にローター直径約83mの洋上風車を1基設置する。今後、必要となる許認可や系統連系等の準備を進める。

 この実験により、着床式洋上発電設備の設計、施工、運転保守技術の開発と実証を行なう。また、発電設備が環境に与える影響について調査する。

 洋上風力発電は、海洋上に設置された風車で発電を行なうシステム。陸上に比べ、風が強く安定しているメリットがあるとされている。今回は、海底に固定される着床式だが、深い海でも設置できる浮体式も検討されている。

 NEDOは2010年に東京電力とも共同研究事業を開始しており、千葉県銚子沖で実証研究を行なっている。また、ウィンド・パワー・いばらきが鹿島港沿岸に建設した「ウィンド・パワーかみす洋上風力発電所」が7月から稼働している。



(伊達 浩二)

2011年8月27日 16:02