消費者庁、過去のエアコン製品における省エネ性能表記を疑問視

~メーカー11社に該当機種の型番公開を要請

 消費者庁は20日、エアコンメーカー11社に対して、省エネ性能の表記に一部問題があるとして、該当機種の型番などをホームページで公開するよう要請した。11社すべてが型番の公開に応じるとしている。

 対象となっている11社は、コロナ、三洋電機、シャープ、ダイキン工業、長府製作所、東芝ホームアプライアンス、パナソニック、日立アプライアンス、富士通ゼネラル、三菱重工業、三菱電機。

 該当するのは、2007年~2008年頃までに試験を行なった製品。エアコンの省エネ試験において、一定時間経過後も設定温度に到達しない場合風量が強まる「風量操作」という仕様を利用し、風量操作を行なわなかった場合に対して、消費電力が少なくなるように計測していた。消費者庁では、この操作を「消費者が通常知り得ない操作を行なった」としている。

 一例として、通常の冷房のみであれば435Wになる測定結果が、強い風量で測定した場合430Wとなるという。この場合、省エネ性能を示す「通年エネルギー消費効率(APF)」が6.0となり、本来の測定値5.9よりも優れた数値となる。

風量操作のイメージ図(消費者庁提供)


(伊達 浩二)

2011年7月21日 15:03