ニュース

コツ要らずで誰でも簡単に作れるタカラトミーの「そば打ち名人」

左から「総本家 更科堀井」九代目店主の堀井良教氏、タカラトミーマーケティングの伊藤雅敏常務、福井の新そばを届けてくれた福井県の公式キャラクター「Juratic(ジュラチック)」のラプトくん

 タカラトミーは、本格そば打ちが家庭で手軽に楽しめる「そば打ち名人」を10月23日より発売する。希望小売価格は4,600円(税抜)。

 家庭で手軽にそばうちが楽しめるそば作りキット。そば粉と水を合わせる本体のほか、そばを伸ばすための「のし棒」や「のし板」、そばを均一に切るためのこま板もセットになっている。本体で作れるのは、小麦粉とそば粉の割合が2:8の二八そば。

製品本体。上部のハンドルを回して、そば粉と水を合わせる
のし棒やのし板、こま板などもセットになっている
タカラトミーマーケティングの伊藤雅敏常務

 タカラトミーマーケティングの伊藤雅敏常務は「蕎麦を趣味として楽しみたいという人は多いが、難しく敷居が高い。そば打ち名人では、そば作りの工程の中でも特に難しい、水とそば粉を合わせる水回しという工程を誰でも簡単にできるように工夫した。水を加える際に、小さな3つの穴から水滴にしてポタポタと落とすことで、そば粉と水が混ざりやすくなっている」と製品のポイントを説明した。

老舗の蕎麦屋「総本家 更科堀井」九代目店主の堀井良教氏

 会場では、麻布十番にある老舗の蕎麦屋「総本家 更科堀井」九代目店主の堀井良教氏も登壇。水まわしは、そば作りの中でも特に難しい工程だという。

 「とにかく素早く回すことがポイント。ここがうまくいかないときめ細かいそばにはならない。私も実際そば打ち名人を使ってみたが、なかなか面白いと感じた。特に水回しの最終工程で使うヘラがいい役割を果たしている」と話す。

そば打ちを体験

 会場では、実際に製品を試すことができた。記者もそば打ち名人を使って、そば作りに挑戦した。本体で作れるのは、2人前200gのそば。中力粉40gと、そば粉160gを本体にいれ、ある程度かき回してから、80ccの水を本体上部の水入れに一気に入れる。

本体上部の水用のスペースに水を一気に入れる
底面には小さな穴が3つ開いていて、水がポタポタと落ちる仕組み
水を入れたら素早くハンドルでかき回す

 水入れの底は小さな3つの穴になっていて、水滴がポタポタと落ちる仕組み。水を入れてからはひたすらハンドルを回す。中の粉が、パン粉のようにぼそぼそとしてきたら、さらに5ccの水を加えて、今度は粉があずきくらいの大きさになるまで攪拌。その後、付属のヘラを、本体に差し込み、粉が塊になるようにさらに攪拌していく。最後にボウルに取り出して、粉を1つにまとめる。ここまで時間にして約20分ほどだった。

そば粉と水が混ざって、あずき大くらいの塊ができたら取り出す
ボウルなどでよくこねる
このような塊にする

 あとは、専用ののし板とのし棒を使って生地をのばしていく。のし板は、生地の厚みが均一になるように工夫されているので、初心者でも、簡単に薄くのばすことができた。

 最後にこま板を使って、そばをカット。沸騰したお湯で約2分茹でれば完成だ。慣れていないので、幅がまちまちになってしまったが、福井の新そばを使っているとのことで、味や歯ごたえはおいしかった。

専用ののし板とのし棒を使って生地をのばす。厚みが均一になるように工夫されているので、やりやすかった
記者が切ったそば。厚みがバラバラになってしまった
こちらはタカラトミーの開発担当の方が切ったそば。開発のためにたくさんそばを作ったため、今ではそば作りが得意になったという
ゆであがったそば。見た目はともかく、味は抜群だった

 同社では、2007年に同様の製品として「いえそば」を発売しているが、その当時の希望小売価格は13,125円だった。「そば打ち名人」はもっと安価に手軽にそばを作れるようにしたもので、価格は半額以下に設定。従来搭載されていた「のしローラー」などの機能は省略されている。

阿部 夏子