三菱重工、エアコンのフィルター技術を応用した高性能マスクを開発

~愛称は“携帯空気清浄機”、インフルエンザへの効果も

バイオクリアマスクを装着しているところ
 三菱重工業は、同社のエアコンに採用されているフィルター技術を採用したマスク「バイオクリアマスク」を開発したと発表した。発売は2010年7月、価格は1袋3枚入りで500円となる予定。

 捕集率が高く、医療用途に使用される「サージカルマスク」に該当するマスクで、同社のエアコンに採用されている「バイオクリアフィルター」を、マスク内部に搭載した点が特徴。バイオクリアフィルターには尿素と酵素が織り込まれており、これらが捕集したウイルスやアレル物質のタンパク質を切断、低分子化することで、活動を衰えさせるという効果がある。このため、マスクに捕集したウイルスや菌がマスク内で増殖、再飛散するといった危険性が抑制できるという。同社では「インフルエンザや花粉症の予防に大きな効果が期待できる」としている。

 また、尿素と酵素を織り込んだフィルターは、人間が空気を吸い込む温度と湿度で効率よく働くよう設計されているという。

バイオクリアマスクのパッケージ。「携帯空気清浄機」の名前が大きくプリントされている
 同社では、バイオクリアマスクが既存の高機能マスクを凌ぐとして、愛称を“携帯空気清浄機”に設定。今年度一杯まで、社内を中心にモニタリングを実施し、試供品を社外に提供するなど、市場調査も進めていくという。さらに、バイオクリアフィルターの技術を他業種、他製品のコラボレートも狙うとしている。

【15:04 追記】発売予定日と予定価格を更新しました。



(正藤 慶一)

2009年11月16日 14:41