長期レビュー

シャープ「プラズマクラスター洗濯機 ES-TX800」 その1

~内蓋も洗濯槽の穴もナシ! 最新技術満載の縦型洗濯乾燥機
by 阿部 夏子

 
「長期レビュー」は1つの製品についてじっくりと使用し、1カ月にわたってお届けする記事です。(編集部)



縦型ならドラム式の半分以下の値段で買える

プラズマクラスター洗濯機 ES-TX800

 自宅の10年ものの洗濯機がついに動かなくなってしまったので、新しい洗濯機としてシャープの縦型洗濯乾燥機「プラズマクラスター洗濯機 ES-TX800」(以下、TX800)を購入した。洗濯容量8kg/乾燥容量4.5kgで、乾燥機能を備えた製品だ。今回からは3回に渡って、この製品を紹介していこう。


メーカーシャープ
製品名プラズマクラスター洗濯機 ES-TX800
希望小売価格オープンプライス
購入場所ビックカメラ
購入価格77,000円(ポイント13%)


 新しい洗濯機を選ぶに当たって、一番の優先事項としたのは、「乾燥機能が付いていること」だった。共働きの我が家では、自宅に人がいないことも多く、帰宅時間もマチマチ。突然の雨や室内干しのニオイなどが理由で、洗濯物をやり直すということがしょっちゅう。手間がかかるだけでなく、電気や水、時間、全てが二度手間になってしまう。

 仕事をしていて時間がないことを考えると、できれば毎日でも乾燥機能を使いたいというのが本音。そこで、洗濯乾燥機を色々と探したわけだが、まず頭に浮かんだのはドラム式洗濯乾燥機だ。使用水量や省エネのことを考えると縦型より、ドラム式の方が断然お得。ただし、値段は縦型の倍以上する。さらに我が家の場合、サイズという大きな壁があった。

洗面所に設置したところ。古いマンションに住む我が家では本体の大きさはかなり重要なポイントとなる

 洗濯機の設置場所である洗面所の入り口の幅は、たったの59cm。今ある縦型の洗濯機でもやっと入れたのに、ドラム式なんてとても無理だ。実際、ドラム式洗濯乾燥機の導入には設置場所と価格が大きなハードルになっているという。数年前までは順調に数字を伸ばしていたドラム式洗濯乾燥機市場も、ここにきて横ばいになっているが、それもやはり場所と価格が大きな問題になっているのかもしれない。

 そこで、縦型の洗濯乾燥機に目を移してみると、乾燥機能がない普通の全自動洗濯機に比べるとややサイズは大きめだが、なんとかいけそう。しかも、ドラム式が伸び悩んでいることもあってか、各社とも縦型洗濯乾燥機にはかなり力を入れている。今回選んだTX800は、その中でも新しい技術や構造を採用した節水・省エネ性が高いモデルだ。

 TX800の特徴を大きく3つで表すと以下のようになる。

(1).縦型洗濯乾燥機なのに内蓋がない
(2).シャープ独自の穴なし槽による高い節水性
(3).1立方cm当たりのイオン濃度が7,000個の「高濃度プラズマクラスター7000」ユニット


穴なし槽や内蓋ナシ設計などシャープ独自の機能が満載

 まずは(1)の内蓋がない独自の設計について見ていこう。一般的な縦型洗濯乾燥機では、外側のフタのほかに、もう一枚中に内蓋が付いている。これは、洗濯槽の密封性を高めるためのもので、効率よく乾燥を行なうために不可欠だ。ただし、フタが2枚あることで、洗濯槽が通常の全自動洗濯機より深くなるため、衣類が取り出しにくい。内蓋のお手入れが必要などの犠牲もあった。

一般的な洗濯機では洗濯槽が二重になっているため、外側の層にも水を入れなくてはならない。穴なし槽では洗濯槽に穴を設けずに、外側に水を入れない構造を採用。大きな節水効果につながっている

 TX800では、そんな内蓋を大胆にも省略。ではどうやって衣類を乾かすのかというと、それはシャープ独自の「穴なし洗濯槽」に関係する。一般的な洗濯機では、二重の洗濯槽を採用し、外側の洗濯槽に水を貯めて、内側に取り入れている。外側の層に溜まった水を内側に取り入れるためにも、洗濯槽の「穴」は不可欠だが、シャープでは、節水性を高めるために同社独自の特許技術「穴なし槽」を採用。外側の層に水を貯める必要がないため、使用水量が抑えられるというものだ。

 今回の内蓋なしの乾燥機能についても、この穴なし槽が関係している。洗濯槽に穴がないため、熱が逃げにくく、内蓋がなくても、衣類を乾かすことができるという。また、内蓋をなくすために、外蓋の構造も変更している。投入口を洗濯槽を密封性を高めるためのパッキンでつないでいるほか、フタの内側にもパッキンが付いている。

 実際、衣類の投入口を見てみるとかなり広い。縦幅は約32.5cmで、内蓋があるシャープの従来機種と比べると投入口の面積は約1.2倍になっているという。また、単純に蓋開閉の手間がなくなったという利点もある。洗濯機は水を使う製品のため、掃除する場所は少なければ少ないほど良い。

本体外蓋部分蓋を開けたところ投入口。内蓋がなくてすっきりしている

 (2)の節水性についてもやはり、穴なし槽によるもの。穴がないから、使用水量が抑えられるというわけ。8kg洗濯時の使用水量は約89L、洗濯~乾燥4.5kg時の使用水量は76Lとなっていて、これはそれぞれ業界トップクラスの数字となる。

洗濯槽側面。普通の洗濯機にはある側面のポツポツがない洗濯槽底部のパルセーター
1立方cm当たりのイオン濃度が7,000個の「高濃度プラズマクラスター7000」ユニットを搭載。プラズマクラスターイオンの放出口は本体上部に別に設けられている

 (3)のプラズマクラスターイオンについては、今回の機種が初めてだというわけではないが、洗濯機の付随機能としてはまだまだ新しい部類に入るだろう。プラズマクラスターイオンは、空気清浄機などに採用されているシャープ独自の技術だ。ウイルス抑制効果や、消臭効果などで注目されていて、エアコンや冷蔵庫、掃除機まで様々な製品に搭載されている。

 TX800では、1立方cm当たりのイオン濃度が7,000個の「高濃度プラズマクラスター7000」ユニットを搭載。洗濯機が設置してある周辺に放出するほか、槽内にプラズマクラスターイオンを放出して、衣類を消臭する効果もあるという。

 空気清浄機が一般的になってきた今、各部屋に空気清浄機を置くというのはそれほど珍しいことではないが、洗濯機が置いてある洗面所のような場所となると話は別。しかも、洗面所は水気が多く、カビやニオイが発生しやすい場所でもある。一定の効果は発揮してくれそうだ。本体上部には、プラズマクラスターイオン専用の放出口も備えられている。

操作ボタンはかなり多め。説明書は必ず読もう

 何を隠そう洗濯機を自分で選んで購入したのは、今回が初めてだった。これまでは何故か縁があって、もう使わなくなったという使い古しを2台続けてもらっていたのだ。そんな状態だったので、乾燥機能付きの製品ももちろん初めてだった。

 そのため、洗面所に据え付けられたTX800を見た時の気持ちは、まさにルンルン(古い?)。もともと、洗濯が好きなのもあって意気揚々と使い始めた。そこで、まずぶち当たったのが、操作ボタンの多さ。私の頭の中では、洗濯機イコール説明書を読まなくても使えるものという図式が勝手に成立していたので、これには驚いた。

 これまで使ってきた洗濯機はいずれもシンプルな製品で、ボタンを押して、洗剤を入れれて、蓋を閉じて、洗濯ボタンを押せば運転が開始したが、TX800では様々なコースが用意されていて、洗剤を入れる場所も専用のケースがある。洗濯だけでも「標準/我が家流/すすぎ1回/10分/ナイト/ソフト/ドライ/毛布」の8つが用意されている。

本体操作は上部の操作パネルで行なう付属の説明書。ボタンが多いからなのか、操作パネルの説明だけで2ページを費やしている専用コースがいくつもあるほか、それぞれの工程の変更に対応している
便利乾燥機能やら、Ag除菌機能やら見ただけではわからない専用ボタンも

 しかも水量だけでなく、洗いやすすぎ、脱水、乾燥などそれぞれの工程内容の変更にも対応している。もちろん、慣れれば操作は簡単にできるし、基本は標準を選んでおけば間違いはないのだが、これらのコースを効率的に使うと、もっと節水ができるし、衣類をきれいに保つことができる。せっかく上位機種の洗濯乾燥機を購入したのならこれらコースも活用していきたい。購入したら面倒でも説明書を熟読することをお勧めする。

満足度はかなり高い。買って正解!

 TX800を使い始めて現時点で約1カ月が経過した。結論から言ってしまうと、買って良かった! 満足度はかなり高いといえる。念願の乾燥機能は、ほぼ毎日使用している。ちょうど季節の変わり目で天気が安定しなかったということもあるが、タオルや下着など毎日変えるものを、その日に洗濯→乾燥まで終えられるのはやっぱり快適。念のため、電力需要の少ない深夜に使うようにしている。

 運転音や使用水量、さらにシャープ独自のプラズマクラスターイオンなど最新機能をしっかり満喫している。何より、8万以下の値段で最新の高機能を使えるのは縦型洗濯乾燥機ならではだろう。

 というわけで、今回は本体の特徴を紹介してきたが、次回は洗濯機の基本機能である洗浄力や運転音や電気代など毎日使う洗濯機だからこそ気になるところを細かく見ていこう。



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2011年4月6日 00:00