やじうまミニレビュー

K・プランニング「QUICK SIT」

~10秒で完成、薄く折り畳めるポータブルチェアー
by 林 佑樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


K・プランニング「QUICK SIT」

 年中、家に引きこもっている小生。この夏も当然引きこもっていたが、「おまえ、メタボだから外出ろ」的なメッセージなのか、家電Watch編集部から、折りたたんで持ち運べるイス「QUICK SIT(クイックシット)」が送られてきた。

 QUICK SITは、主にアウトドアでの使用を想定した、折りたたみ式の椅子だ。アウトドアではパイプと布で構成されたものが定番になっているが、QUICK SITの材質はリサイクルされたプラスチックのため、畳んで小型化し、持ち運びやすい点が特徴だ。

 あまり引きこもっているのも何なので、今回は山梨県の河口湖へ旅行に出かけ、そのついでにQUICK SITを持っていった。


メーカーK・プランニング
製品名QUICK SIT(クイックシット)
購入店クイックシットオンラインショッピング
価格2,980円

 QUICK SITで最も特徴的なのは、折り畳んだ時の薄さだ。広げればアタッシュケースほどのサイズになるが、折り畳み時は455×15×365mm(幅×高さ×厚み)。車のトランクルームに入れる場合は、重ねておいても邪魔にならない。室内なら、ちょっとした隙間に押し込んでおけるだろう。

 重量は実測で約1kg。折り畳み時はハンドルが使えるため、あまり重量を感じずに持ち運べるが、ハンドルが手に食い込むため、長時間持っていると手が痛くなりやすい。途中の大月駅までは電車で移動していたのだが、その間持っているのが辛かった。グリップになるようなものを巻いておけば、小さい子でも問題なく持っていけるだろう。

写真中央の黒いものがQUICK SIT。小型に折りたたみ、バッグのように持ち運ぶことができる。途中から車のトランクルームに入れて運搬したのだが、出し入れの際にもまったく邪魔にならなかった邪魔にならなかった。カメラバックよりもひと回り大きい。車ならまったく問題ないが、電車で移動する際には、手にハンドルが食い込むため、持ち運びに苦労するかもしれない

 河口湖に到着した後、さっそく湖畔でQUICK SITを広げる。椅子の形態にするのは簡単。ハンドルを少し持ち上げると自然に広がるため、あとはサイドの凹凸を組み合わせ、座面部を固定するだけ。組み立て方法はパッケージに記されているが、別段見なくてもできるほどだ。初めてでも1分もかからないだろう。

 組み立て後のサイズは、460×310×370mm(幅×奥行き×高さ)となる。なおキャッチフレーズに「10秒インテリア」とあり、いくら簡単でもそんなに早くは無理だろうと思ったが、3回目からは本当に約10秒で組み立てられるようになった。

ハンドルを少し持ち上げると、自然と折りたたんだ状態から広がる。関係ないけど、この日は良い天気でしたまずはサイドの凹凸を組み合わせる。この時点で三角形になる座面部を固定する。ここでも凹凸を合わせるだけだが、やや慣れが必要かも。ただし、1度覚えてしまえば、10秒ほどで組み立て可能になるだろう

 見た目も良い。間近で見るといかにもプラスチックな感じだが、光沢があるため、遠めで見ると周辺の風景が写りこんで、おしゃれに見えるのだ。どことなく、デザイナーズチェアっぽい雰囲気を持っている。プラスチックなので、汚れてもすぐに水洗いできる点もアウトドアに適している。

 椅子としての性能を見てみると、座高約310mmとやや低めが、ちょっと座るくらいなら問題はないだろう。耐過重は100kgまでとなっており、メタボリィック・ボディの小生の体重(83kg)もしっかりと受け止めてくれた(ややへこんでいる感はあったのだが……)。

 座面は緩やかにカーブを描いているため、平面の椅子よりも座りやすい。座り心地の確認もかねて、湖畔でこの記事を書いているのだが、腰が痛くなったり、微妙に落ち着きが悪かったりということはなかった。

 なお注意点としては、椅子の上で立ち上がったり、前屈みになりすぎたりすると、椅子が崩壊する恐れがある。形状から見てもわかると思うが、あまり一点に体重がかかり過ぎると耐えられないようだ。

というわけで、ポータブルチェアに座りながらの原稿作成風景。たまにはこういった環境で記事を書くのもいい腰を落として撮影するときにも便利。アウトドアではないが、室内でオークション用の写真撮影、あるいはお子さんを撮る際にも便利だろう。体を丸めるよりも楽に撮影できるからだ路面や砂利の上でも、安定感はよかった。土の上(写真)は、接地面が細いので沈むかもと思ったが、まったく問題はなかった。それにしても変な写真だ

 使ってみて良いと感じたのがハンドルだ。畳んだ時はもちろん、イスに変形した時も掴めるため、ちょっと移動して、座って写真撮影、といった使い方もできる。

 折りたためるだけでなく、軽く、薄く、持ち運びやすいといいところばかりのQUICK SIT。人数分を購入しても置き場に困らないので、アウトドアには間違いなく活躍してくれる。また、自宅で来客用の椅子のために用意しておくというのも良いだろう。8月は今日で終わってしまうが、秋の行楽シーズンのお供として、QUICK SITといっしょにお出かけしてもらいたい。

椅子の状態でもハンドルは利用可能。湖畔の移動の大半は、写真のようにQUICK SITを畳まずに持ち運んでいた日の出待ちのときにもQUICK SITが活躍。ぼーっと自然を眺めつつ、撮影タイミングを待つのに役立った



2010年 8月 31日   00:00