やじうまミニレビュー
HARIO「フィルターインボトル」
~ワインじゃないよ! 水出し茶用のおしゃれなボトル♪
by 森 あつこ(2013/5/7 00:00)
最高気温が20℃を超える日が増えてきた今日この頃……。半袖のシャツに着替え、冷たい飲み物がほしいな~と思って冷蔵庫を開けたら、牛乳と缶ビールしかない。ショック!
これからの季節、冷たいお茶を冷蔵庫に常備しておかなきゃ! と思っていた矢先に、テレビの情報番組で「水出し茶」なるものを紹介していた。水出し茶? 麦茶?? と思って観ていると、そうではないらしい。
水出し茶、って知ってる? ほんとに知ってる?!
水出し茶とは、お湯ではなく、最初から水で淹れたお茶のこと。テレビの解説によると、高温のお湯でお茶を淹れると、苦みや渋みのもとになるタンニンやカフェインが溶け出してしまう。低温でゆっくり淹れるほうが、甘み成分のテアニンや旨味成分のアミノ酸が引き出され、ビタミンCも熱で壊されることなく抽出できるという。要するに、水出し茶は、水でじっくり抽出するので、茶葉本来のまろやかな旨味が味わえる抽出法――ということだった。
そこで、水出し茶グッズを購入。選んだのはHARIO(ハリオ)の「フィルターインボトル」。一見、ワインボトルのような水出し茶用ポットだ。やっぱり、自宅で毎日使うものはデザインもおしゃれなものを使いたいし、来客時にも自慢したいじゃない!
メーカー | HARIO(ハリオ) |
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製品名 | フィルターインボトル |
希望小売価格 | 2,100円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,100円 |
フィルターインボトルは、ガラス製のボディにシリコーンゴム製の栓が付属する、ワインボトル型の水出し茶用ポット。本体サイズは87×84×300mm(幅×奥行き×高さ)で、冷蔵庫のドアポケットにも入る大きさ。実用容量は750mlとなっている。
カラーは全部で3種類。今回はレッド、オリーブグリーン、ホワイトの中から、レッドに決めた。
キュートなシリコーンゴム製の帽子の正体は……
本体のパーツはガラス製の「ボトル」とシリコーンゴム製の「栓」、そして栓に装着する「注ぎ口(フィルター)」だけ。パーツが少ないのは、とてもうれしい。失くす心配も減るし、何より洗い物が少なくていい。
そしてこの商品のポイントはズバリ、フィルター(茶こし)が一体になっている注ぎ口だ。まさに、商品名である「Filter-in/フィルターイン」そのもの。使い方は、ボトルにこの注ぎ口を被せるだけ。着脱もラクラクだ。
これが茶葉の味かぁ。ペットボトルのお茶とは風味も香りも違う!
まず、緑茶を作ってみよう。自宅の茶筒に入っていた茶葉を使用。作り方は、付属の取扱説明書を参考にした。
手順もシンプル。ボトルの中に直接、茶葉15g(ティースプーン5~7杯分)を入れ、水を一番上の目盛り(750ml)まで入れたら、フィルターを付けた注ぎ口をボトルにセットして、冷蔵庫で3~6時間抽出する、というだけだ。茶葉をフィルターの中に入れるのではなく、ボトルに直接そのまま入れるのが新鮮だ。
茶葉をフィルターの中に入れるのではなく、ボトルに直接そのまま入れるのが新鮮だ。間違っても、フィルターの中に茶葉を入れないでくださいネ!
普段お湯で淹れていたものを、ただ水に変えただけなのだが、じっくりと眺めてしまう。水出しといえば、ティーバッグの麦茶でおなじみのはずなのに、茶葉に直接水を注ぎ、少しずつ、ゆっくりと茶葉が広がっていくシーンは新鮮だ。
ボトルは高さがあるから、その空間の中で茶葉がゆっくり開いて抽出されていく。このまま冷蔵庫に入れて、3時間ほど待ってみよう。耐熱ガラス製のボトルは中が見えるから、お茶の色合いも楽しめるのをあらためて実感した。中が見えるのって、いい。そして、楽しい!
いざ、試飲。お初!水出し茶
冷蔵庫で約4時間置いたボトルを見に行く。そ~っと、取り出すとすっかり冷えていい感じ。ボトルの中は、少しグラデーションのあるきれいな緑色だ。
栓を外して、そのままグラスに注ぐ。片手で、ワインを注ぐような感じで。見た目よりもボトルの径が小さいため、片手でも持ちやすい。私は手が小さい方なのだが、しっかり握ることができ、滑る心配はない。
グラスに注ぐ際は、茶葉があふれ出たり、目詰まりがまったくない。ボトルの中のフィルター(茶こし)の存在がスゴイ!! こんなに茶葉が入っているのに、まったく気にならずに自然に注げた。
気になる水出し緑茶のお味は……苦みがなく、さっぱり、すっきり。お茶の香りもしっかり立っている。ペットボトルのお茶と比べて、水色(すいしょく)は薄いが、味はしっかり。寝る前に水出し茶を用意して、一晩冷蔵庫で抽出してみたときも決して苦みは出なかった。
氷を入れてつくる冷茶よりも、お茶の風味・香りは水出し茶のほうが楽しめる。お茶の風味を味わうなら、水出し茶がオススメだ。
緑茶に紅茶、中が見えるから工芸茶もおすすめ!
続いて、紅茶。アイスティーを作ってみよう。いつもの熱湯で淹れる紅茶よりも、色が少し薄目だけど味は苦みがなくて、すっきり。そして、やさしい。
せっかくガラスは中が見えるから、見せてしまおう! と、思いついたのが工芸茶。工芸茶は熱湯に浸すと茶葉が開く様子が楽しめるお茶だ。ちょうどいただきものがあったので、チャレンジ。なお、工芸茶には熱湯を注いだ。耐熱ガラスなので、冷水も熱湯も使えるのだ。
夏のパーティーシーズンに、女子会に。好評デシタ!自家製サングリア
さらに、自家製サングリアに挑戦。ワインは涼しげな白に決めて、パイン、桃、りんご、グレープフルーツ、レモンなどを、適当な大きさにカットして、ミントはひと掴みほど洗っておく。ボトルにカットしたフルーツを入れて、グラニュー糖、はちみつを入れて白ワインを注ぐ。一晩から二晩寝かせて……できあがり♪
パッと目を引く、このフィルターインボトルは、テーブルウエアとしてはもちろん、インテリアのアクセントにもなりそうだ。毎日の食事のときだけでなく、来客時やホームパーティー、女子会なんかにも良さそうだなぁ。ワインと一緒に、テーブルに並ぶシーンもステキだし、お酒の飲めない人にとっても、気分が上がって嬉しいはず。やっぱり、ペットボトルのお茶じゃ味気ないし、ペットボトルはゴミになるけれど、フィルターインボトルならそんな心配もいらない。夏のパーティーシーズン、女子会……そんな楽しいシーンを涼しげに、スタイリッシュに演出してみたい。
また、こういうおしゃれなデザインでコンパクト設計のボトルは、口が小さくて手が入らなかったり、洗いにくかったり…ということが経験上多かったが、本製品では洗浄時、スポンジがボトルの底までらくに届く。洗浄のための道具いらず。これって、ほんとうに嬉しい。しかも、食洗機にも対応している。
おいしく水出し茶を飲むための…おまじない!?
最後に、水出し茶をおいしく飲む「おまじない」をご紹介しよう。水出し茶は時間をかけてじっくり抽出するから、お茶の旨みがポットの底に沈澱する。飲む前には、底に沈んでいる茶葉がポット全体に広がるまで、撹拌する必要があるという。
取扱説明書には「お茶を撹拌する際は、必ず栓をして平らな台の上に置いた状態で、ポットの底近くをしっかりと持ち、横方向に円を描くように回してください。ガラスボトル内に渦上の水流が発生し、沈殿している茶葉が全体に広がります。また、こぼれる危険がありますので、左右にゆすったり、上下に振ったりしないでください」と記載されている。
さっそく私も、おまじない~♪ぐるぐる、ぐるぐる♪♪
すっかり水出し茶に夢中な私。茶葉に水を直接入れて、あとは抽出されるのを待つだけ、という手軽さも私の性格に合っている! 寝ている間、料理している間……抽出時間を別のことに使えるのもウレシイ。これからの季節は、水出し茶にぴったり。好きな色を選んで、母の日や友人へのプレゼントにいかがでしょうか。