やじうまミニレビュー
夏本番! 涼しく寝られる“枕アイテム”はどれだ!
突然だが、タイやインドネシアなどの暑い地域では、日の出前や日没後に市場や店を開けている。暑い日中を避けて、人々が活動しているのだ。そのかわり、日差しの厳しい日中は、人々は屋根のある風通しの良い場所で、昼寝をしてしのいでいるのだ。なんという、理想的なピークシフトであろうか。
ところ変わって日本では、そうもいかない。自分も含め、カンカン照りの日中に仕事をしなければならないことが多い。日中の生産性をあげるためには、しっかりとした睡眠が不可欠だが、節電云々を抜きにしても、この蒸し暑い夜ではなかなか寝付けない。
そこで今回取り上げるのが、涼しく寝れる枕グッズだ。これまでの涼しく寝れる枕グッズといえば氷枕があるが、結露や、冷蔵庫で凍らせる手間がかかったり、固く凍って寝心地が悪いというような問題があった。そこで今回は、これらの問題を解決する枕2つと、便利な枕カバーをご紹介しよう。常温で使える頭用の冷却ジェルマット「グッフィール クーリングプラス」、固くならない氷枕「やわらかいクールアイスまくら」、氷枕を包む専用枕カバー「マイクロファイバー保冷枕カバー」だ。
■頭の冷却ジェルマット「グッフィール クーリングプラス」
ビィースパイス「グッフィール クーリングプラス」 |
ビィースパイスのグッフィール クーリングプラスは、頭専用の冷却ジェルマットだ。これまでの氷枕のように冷凍庫で冷やす必要がなく、常温でそのまま枕の上に置いて使用できる点が特徴だ。水分を多く含んだジェルが、快適に睡眠できる枕の温度と言われる25~32℃を持続させるという。
ジェルには、冷却効果だけでなく、温まりにくいという特性を持った新素材を採用しているとのこと。この新素材は特許も取得しているそうだ。
メーカー | ビィースパイス |
製品名 | グッフィール クーリングプラス |
購入価格 | 2,980円 |
本体の表側には顔のマークのイラスト入り。裏側は無地になっている | 表面は細かい網目状で滑りにくい |
本体サイズは実寸で350×190×30mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は827g。素材にはビニールの樹脂を使用している。本体はとても薄く、触るとブニブニしたジェルの感触が伝わってくる。
使い方は、いつも使っている枕の上に置くだけなので、とても簡単。枕カバーの中に入れても良いらしい。
さっそく普段使っている枕に敷いて寝てみると、とても薄いので、頭に違和感はほとんどなかった。
普段の枕にそのまま敷いて使った | とにかく、薄い! |
なかでもありがたかったのは、結露がないということ。常温でそのまま使えるので、タオルを巻いたり、結露を拭き取ったりという手間がないので使いやすい。本体が薄いため、枕の高さが変わらないのも良い。
パッケージによると、さらにひんやり感を得たい時には、冷蔵庫で15~30分程度保管すると良いそうだ。
欠点を言えば、ジェルの適度な柔らかさがあるぶん、私のように寝相の悪い人だと、寝返りを打っている間にクーリングプラスがよじれてしまう時があることだ。一度よじれてしまうと起きて直さなければならない。寝相の悪い人は、注意が必要だ。
またジェルが適度に柔らかいため、横向きで寝るとなると、顔半分がジェルに埋もれるようになるので息苦しい。首や頭が凝るのではないかと不安だったが、使ってみると特に違和感はなかった。
なにはともあれ、常温で手軽に使えるのがクーリングプラスの良さ。枕の結露が苦手な人は是非、いつもの枕にちょこっと乗せてひんやり涼を得てはいかがだろうか。
普段の枕にそのまま敷いて使った | 寝相の悪い人は、注意が必要だ |
ビィースパイス
http://www.bspice.jp/
■固くならないジェル枕「やわらかいクールアイスまくら」
奥田薬品「やわらかいクールアイスまくら」 |
奥田薬品の「やわらかいクールアイスまくら」は、その名のとおり、凍らせても固くならない“氷枕”だ。これまでの氷枕のように固く凍らないので、寝心地が良いのが特徴だ。枕の内部のジェルが、マイナス20度まで固まらないため、冷凍室で冷やしてから取り出しても、柔らかい。よって、枕として使用するときに頭に当たっても痛くないのだ。
メーカー | 奥田薬品 |
製品名 | やわらかいクールアイスまくら |
購入価格 | 690円 |
本体サイズは実寸で約320×180×30mm(同)で、重量は、1,032g。枕の表側は半透明で、中にはぎっしりジェルの詰まったパックが入っている。
本体表面は半透明で、中にはぎっしりジェルの詰まったパックが入っているのが見える | 本体裏面 | 常温では柔らかい |
使うにはまず、冷凍庫に平行に入れて、5時間以上冷やす。凍らせた枕を取り出すと、グニョッと柔らかい。確かに凍りつくような冷たさはあるのだが、それなのに柔らかくて、不思議な感覚だ。
使用の際には、タオルなどを巻いて、直接肌に当たらないようにして使う。頭に敷いてみると、ひんやりとした感覚が伝わってきた。
使うにはまず、冷凍庫に平行に入れて、5時間以上冷やす | 凍らせても柔らかい | タオルを巻いて使用した |
感触は、硬い氷があたっているのではなく、グニャッとしたジェルそのもの。だが、ジェルだからといって柔らかすぎず、適度な厚みがあるので、寝返りの際にもひきずられない。個人的には、先に紹介したクーリングプラスより寝返りしやすく感じた。
冷たさは十分。ひんやりとした感覚は、明け方まで続いた。普通の氷枕よりも、冷たさの持ちは良い気がする。普段使いだけでなく、発熱で寝込んだ日にも良さそうだ。
残念なところは、一般的な氷枕と同様に、結露が起こることだ。髪が濡れるのが嫌な人は、タオルでしっかりくるんでおこう。
体の部位にフィットするので、捻挫などを冷やす際にも使える |
ちなみに、寝るとき以外にも、打撲や捻挫などを冷やす時にも使えるという。ジェルが柔らかく、体のどの部位にもフィットしてくれるのだ。
クールアイスまくらは、使い勝手だけでなく、690円という価格にも満足している。近所のドラッグストアなどですぐ手に入るので、気になった方にはぜひ手にとっていただきたい。意外と重いので、荷物が少ない日に購入していただきたい。
■結露を吸い取る! 「マイクロファイバー保冷枕カバー」
コジット「マイクロファイバー保冷枕カバー」 |
上記のクールアイスまくらでも伝えているが、氷枕の難点は、寝ている間に結露してしまうことだった。この結露問題を解決する枕カバーがが、このコジット「マイクロファイバー保冷枕カバー」だ。保冷枕カバーは、カバーの内側に吸水性の高いマイクロファイバー素材を使っており、氷枕の結露を吸水することができるというものだ。
メーカー | コジット |
製品名 | マイクロファイバー保冷枕カバー |
購入価格 | 1,029円 |
本体サイズは実寸で約320×240×25mm(同)で、重量は145g。生地はフワッと厚みがあり、肌にあたる部分はメッシュ素材で、触り心地はサラサラとしている。本体には氷枕は付属しないので、別売の氷枕と併せて使う。
本体表面 | 本体裏面には氷枕を入れる口がある |
本体内部は2層構造になっている。表面に近い上段に氷枕を入れると、さらに冷たさを味わえるという。
保冷枕カバーは2重構造になっている | 中を覗くと、メッシュの袋とマイクロファイバーの袋に分かれている |
さっそく中にクールアイスまくらを入れてみる。サイズ的には、すっぽりおさまった。高さは40mmほどになる。コレだけだと枕としては高さが足りないので、普段使っている枕の上に置いて使った。私の枕は柔らかいので、氷枕入りの枕カバーを置くと重さが沈んで低くなるが、固めの枕だと、枕の高さが高すぎることがあるかもしれない。
ふわふわしたマイクロファイバー素材 | 氷枕を入れた。今回は先述のやわらかいクールアイスまくらを使用した |
氷枕を入れてもそんなにかさばらない | 氷枕にタオルを巻くよりも快適だった |
頭を乗せると、やわらかめのジェルの感触がする。やわらかいクールアイスまくらにタオルを巻いた時と比べると、こちらのほうがふんわりとした枕カバー独自の柔らかさがあって、心地よい。また、タオルのように外れる心配がないため、ぐっすり眠れる。硬さも適度なので、寝返りも打ちやすい。
冷たさは適度で、長時間使っていても、結露が滲んでくることはなかった。やわらかいクールアイスまくらとこの枕カバーの組み合わせには、大満足だ。
家族にも使ってもらったところ、好評だった。二度寝しようとしている父にも、クーリングプラス単体と、やわらかいクールアイスまくら単体、そしてこのやわらかいクールアイスまくらと枕カバーの組み合わせを試してもらったところ、これが1番ちょうど良い……と寝言交じりに呟いていた。
氷枕の結露を吸い取り、適度な冷たさを保って伝えてくれるこの枕カバー。現在自宅にある氷枕を有効活用したいという方には、オススメのアイテムである。
コジット
http://www.cogit.co.jp/cgi-bin/pc/index_htdocs.cgi
今回、3製品の枕周りのアイテムを試したが、眠りに入りやすくするには、頭を冷やして体を温めるのが身体にいいらしい。熱帯夜には、頭を冷やして寝るとだいぶ楽になる。
これまでの氷枕や氷のうでは、普段のまくらの寝心地の違いや、冷え過ぎが気になって、逆に眠りが浅くなってしまうことがあったが、今回紹介した製品はどれも普段の枕と併せて手軽に使えるアイテムだ。
結露が苦手な方や、手軽に涼しく寝たい方は、常温でそのまま使えるグッフィール クーリングプラスを、しっかりと冷やしたい方や、コストパフォーマンス重視の方には、やわらかいクールアイスまくらをオススメしたい。そして、氷枕をさらに快適に使いたい方には、マイクロファイバー保冷枕カバーがぴったりだ。
まだまだ今年も暑い日は続く。夜のうちにぐっすり英気を養い、昼間のうだる暑さを乗り越えて行きたい。最近、夜が暑くてなかなか寝付けずに困っている方は、ぜひ手にとってみてはいかがだろうか。
やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです