家電製品レビュー

ビッグなドラムだから仕上がりも抜群。東芝のドラム式洗濯乾燥機は静かで頼もしい

東芝ライフスタイル「ドラム式洗濯乾燥機 TW-117X3L」

 東芝のドラム式洗濯乾燥機がフルモデルチェンジしたと聞いて、事務所としても使っている家電アトリエに置いてある洗濯機も入れ替えることにした。元々、アトリエで使ってきたのは、東芝の2014年モデルのドラム式洗濯乾燥機だった。その理由は、何より静音性が高く、1階に暮らしている方の迷惑にならないからだ。

 新モデルでは、東芝ならではの振動吸収クッションが進化し、高減衰ゴムを使用したことで振動を受け止めて横揺れを防ぐことが可能になっていると聞いたので、より安心して使うことができる。3色のカラーのうち、アトリエのドアの色にもぴったりと合った、グレインブラウンをセレクトし、さっそく使ってみたので、その使用感をお伝えしたい。

メーカー名東芝ライフスタイル
製品名ドラム式洗濯乾燥機 TW-117X3L(T) グレインブラウン
購入場所Amazon.co.jp
購入価格289,655円

大人っぽいブラウンカラーが、思いのほかしっくりなじむ

 実はアトリエには、白壁に合わせてホワイトカラーの家電を基本的に置くようにしている。ブルーの冷蔵庫や電気ケトル、グリーンのジューサーなどがアクセントになっているという感じだ。これまで置いていた2014年モデルの東芝のドラム洗もホワイトだったため、「グレインブラウンがおすすめですよ」と言われても、果たして浮いてしまわないだろうかと心配だったのだが、届いてみてびっくり。

 先に述べたようにドアのカラーと似ていたこともあり、艶やかで、でも明るすぎない落ち着いたブラウンの洗濯機が想像以上にしっくりなじんで、心浮き立つ気分なのだ。高級感があるため、“洗濯機然”としていないのもいい。毎日、ドアを開けるたびにうれしくなるし、来客もみな誉めてくれる。ブラウンの洗濯機、おすすめだ。たぶん、これが自宅のランドリースペースだったとしても同じ気持ちになったに違いないと思う。

玄関を入ってすぐのところにある防水パンに設置
ドアを開けると洗濯機や冷蔵庫がきれいに一列に並んでいるのが見える
本体幅60cmとスリムサイズのため、左右に余裕を持って設置できる
排水口までの距離が短いため、ホースをかなりカットしての設置となった

 さて、このBigマジックドラムを搭載した「TW-117X3L」の大きな特徴は、本体幅が60cmとスリムなのに、洗濯容量が11㎏と大容量でドラム槽もぐんと大きくなったことにある。実際にドアを開けてみると、開口部の大きさや、ドラムの奥深さなどが従来モデルと全く違うことが実感できる。ドアを開けると同時にLEDランプが点灯して、中の様子がよく見えるのもいい。

操作部はガラスのタッチパネルで、通常は「入」「切」のボタンしか見えない
右手上部にあるドアの開け口。手が入りやすく、軽く開けられる
開口部がかなり大きい
ドラム槽をのぞいたところ。内径は最大約54cmある
洗濯槽の外側には防汚コートがしてあるため、黒カビやニオイの原因となる汚れがつきにくく、ドラム内にその汚れや黒カビが入ってくる心配がない
ドラム槽の奥まで手を入れてみるとかなり深いことがわかる

使いやすいタッチパネルと静かな運転音

 まずはバスタオルなどのタオル類やエプロン、長袖のTシャツなどを洗濯・乾燥してみることにした。調理家電関連の撮影や検証などの仕事が多いのでエプロンが多く、シミがついてしまったものもある。ここのところ、洗濯する時間が取れなかったので、たまった洗濯物をまとめて洗ってみた。

 以前のモデルより、開口部がぐんと大きくなっているので洗濯物がとにかく入れやすい。今回、乾燥お急ぎコースも搭載されているが、まずは標準コースから。ガラスの操作部はタッチパネルになっているが、電源を入れるとコースなどが浮かび上がて表示され、コースを選ぶたびに、次に選択できる部分だけが表示される仕組みなので、とてもわかりやすい。

 標準コースの洗濯⇒乾燥で3時間13分と表示された。洗濯が始まっても、動いているのか心配になるくらい静かだ。それでついつい心配になって「照明」ボタンを押して、中の様子を確認してしまったくらいだ。運転音が静かなだけでなく、振動がないため、洗濯機の前に立っていても足下がガタガタ響くということがない。耳にも床にもやさしい洗濯機という感じだ。

まずはバスタオルなどのタオル類やエプロン、長袖のTシャツなどを洗濯・乾燥してみることに
ドラムの入り口が大きいので入れやすく、山盛りの洗濯物も余裕で入った
電源を入れるとコースなどが表示される
今回の洗濯物を標準コースで洗濯から乾燥まで行なうと「3時間13分」と表示された
洗剤投入ケースは本体上部左側にあり、引き出して使う
液体洗剤は右手前の投入口に入れる

 乾燥終了後にドアを開けると、ふっくらと乾いた洗濯物がドラムいっぱいに広がってなんだかうれしそうにしている。バスタオルも普通のタオルもふかふかでやわらかく、思わず頬ずりしたくなる。これはしっかりと広げながらパイルを起こして乾かしているから。タテ型の洗濯機ではこうはいかないし、外干しは論外だ。

 綿100%のTシャツやタンクトップ、ガーゼ素材のタオルや手ぬぐいもシワになることなく、ふっくらと乾いていたが、ちょっと失敗だったのはエプロン。薄手のものは大丈夫だったが、厚手のものは紐がくるくるとなり、アイロン掛けが必須の状態になってしまった。これはさすがに紐の部分を中に折り込んで、洗濯ネットに入れればよかったと反省した。ただ、調理の際についてしまった汚れはきちんと落ちていたので、よしとしよう。

約3時間後、終了の合図が鳴り、ドアを開けてみたところ。LEDランプがつくのでとても見やすい
タオル類はふかふかの仕上がりに
綿100%のTシャツやタンクトップ、ガーゼ素材のタオルや手ぬぐいもシワになることなく、ふっくらと乾いていた
綿100%のエプロンは、薄手のものは大丈夫だったが、厚手のものは紐がくるくるとなり、アイロン掛けが必須の状態になってしまった

もうクリーニングに出す必要も、アイロンがけも要らないワイシャツ

 共働きで多忙な毎日を送っていると、ワイシャツのアイロンがけというのはかなり面倒なものの1つなのではないだろうか。これまでアイロン掛けに精を出したこともあり、やがてはクリーニング店に持っていくようになった。でもそれはそれで、出したり、取りに行ったりするのが手間なのだ。

 今回の新モデルは、大型乾燥ファンの搭載で風量がアップし、後方から大量の風が行きわたるようになったため、1㎏ならアイロンを掛けなくても大丈夫、3㎏でもほとんどアイロンがけ不要という「上質乾燥モード(最大4kgまで)」を搭載している。これは試してみないわけにはいかない。

 ということで、5枚(半そでも混ざったいたので、これで約1㎏程度だと思われる)のワイシャツを洗濯⇒上質乾燥モードで洗濯してみることにした。仕上がりまでの予測時間は2時間28分。決して短い時間ではないが、運転音も振動も少ないので、深夜に使うこともできる。

ワイシャツ5枚を洗濯&乾燥させてみる
洗濯は標準、乾燥は「上質乾燥」を選んだ
仕上がりまでの予測時間は2時間28分と表示された

 乾燥時にドラム槽の照明をつけて、スロー再生できるモードで動画撮影してみたところ、ワイシャツ1枚1枚がしっかり広がって風が当たっているのがわかる。これは仕上がりに期待ができそうだ。

上質乾燥時のドラム内の様子をスローモードで動画撮影してみた。ワイシャツ1枚1枚がしっかり広がって風が当たっているのがわかる

 終了後に取り出してみると、薄手の綿100%のカッターシャツは形状記憶タイプでなかったこともあり、かすかにしわが認められたが、それ以外は全く問題なくこのまま着られるレベルの仕上がり。あまりにきれいに仕上がっていたので、ポリエステル混紡なのかと思ったら、綿100%というものもあったほどだ。

 自宅に持ち帰って家人に見せたところ、「これならアイロンなしでも、このまま着られる」とお墨付きをもらった。

乾燥終了後、取り出してみた様子。右から2番目の半そでのワイシャツは薄手の綿100%でかすかにしわがあるのがわかる
綿100%でも、形状記憶タイプなら、全く問題なくこのまま着られるレベルの仕上がりになっている
あまりにきれいに仕上がってるので、確かめてみるとやっぱり綿100%と記載されていた
こちらは綿70%、ポリエステル30%のワイシャツ。まるでアイロンを掛けたような仕上がりだ

しつこい衿汚れもきれいになる「温水洗浄」モード

 今回、新たに搭載された機能の1つに温水洗浄モードがある。約40℃のつけ置き洗いを約6時間保温しながら行ない、黄ばみ汚れも落とすというコースまであるが、黄ばみの目立つ衣類が自宅にも見つからなかったので、40℃の温水で皮脂汚れなどをしっかり落とす「Ag+約40℃洗浄」を試すことにした。

 衿汚れの気になるワイシャツ2枚をこのモードで洗濯してみる。専用ヒーターで温水にするまでの時間などもあるため、洗濯時間は1時間36分と長めだ。洗濯の途中に照明ボタンを押して、槽内の様子を確認してみると、ダイナミックシャワーで洗剤液を浸透させている様子も見えてなかなかおもしろい。このLED照明は洗濯槽の中の洗濯物の取り忘れを防ぐために付けられたということだったが、洗濯中に中を見られるのがこんなに楽しいとは思わなかった。

衿汚れが気になるワイシャツ。この1年、着ていないため定着してしまったようだ
もう1枚、普通に洗っただけではきれいにならなかったワイシャツを見つけた
洗濯だけのコースを選んだ後、温水モードを選ぶ
「温水」の中の40℃をセレクトした
専用ヒーターで温水にするまでの時間などもあるため、洗濯時間は1時間36分と長めだ

 仕上がりもバッチリだった。衿の汚れはもちろんだが、ワイシャツ全体のくすみのようなものが取れたような気がしてうれしくなった。ほかにも約60℃の温水で洗う白物衣類専用の除菌コースもあるので、赤ちゃんのいる家庭には便利だろう。

洗濯の途中で「照明」ボタンを押すと、中の様子がわかって興味深い
ダイナミックシャワーで洗剤液を浸透させている様子も確認できた
洗濯が終了して取り出してみたところ。衿の汚れだけでなく、ワイシャツ全体もすっきりと明るくなっているように感じた

ワイシャツの洗濯を究めるなら「アイロン」モードもおすすめ

 まだまだワイシャツにこだわって洗濯してみることにする。ワイシャツ(5枚)を乾燥お急ぎコースで洗濯・乾燥するとどんな仕上がりになるのだろうか。こちらは仕上がりまで1時間52分の表示となり、1時間半くらい時間が短縮される。

 結果は綿100%のワイシャツだとしわが気になり、アイロンなしではちょっと難しいかもしれない。このコースは、ワイシャツに使うのではなく、タオルや体操服やジャージなど、なるべく早く洗濯・乾燥を終わらせたいという時に使うと便利なのだと思う。

続いて、ワイシャツ5枚を「おいそぎ乾燥」コースで洗濯・乾燥させてみることに
洗濯から乾燥までの時間は1時間52分と表示された
乾燥終了後に取り出してみたところ。上質乾燥の時よりはややシワが気になる
特にしわになりやすい薄手のワイシャツは、袖の部分がしわしわになっていた

 せっかくなのでワイシャツの仕上がり具合を試すために、今度は乾燥時のモードを「アイロン」にしてみた。アイロン仕上げをするために、湿り気を残して乾燥を終了させるというものだ。あらかじめ洗濯済みのワイシャツ3枚(しわになりやすいもの)をアイロンモードにセットして乾燥運転をスタートさせると時間は35分と表示された。これは短い!

ワイシャツの仕上がり具合を試すために、今度は「アイロン」モードで乾燥機能をつかってみることにした
あらかじめ洗濯済みのワイシャツ3枚(しわになりやすいもの)をアイロンモードで乾燥させてみる
時間は35分と表示された。湿り気を残して乾燥させるため、思ったよりずっと短時間だ

 終了後に取り出すと、ほんのり湿り気を感じる程度でしわがあまりない。さっそくアイロンをかけてみたが、ドライアイロンが掛けられ、ちょうどよい湿り気なので、すいすいアイロンが掛けられて仕上がりもきれい。洗濯だけをして外干しする場合は、よほど脱水を軽めにしないとしわになりやすいが、これはほとんど乾いているのに、しわがほとんどなくて、普通にアイロンを掛けるよりきれいに仕上がる。

終了後は、もしも湿り過ぎていると感じた場合は追加で30分、60分、90分乾燥させることもできる
35分乾燥させて、取り出してみたところ。ほんのり湿り気を感じる程度でシワがあまりない
スチーム機能を使わずにアイロンをかけられるのが便利だ
するすると簡単にアイロンかけが終わり、きれいに仕上がった

大物の寝具も楽々洗えて、しっかり乾く

 洗濯容量11㎏、乾燥7㎏まで対応する大きなドラムなので、自宅で使用しているダブルサイズのボックスシーツを洗濯してみることにした。リネン100%で厚手のものなので、これを外干しするとゴムの入った部分がなかなか乾かないという曲者だ。

 しかも麻の素材はしわになりやすかったりするので、どんな具合かと思ったが、標準コースでの洗濯⇒乾燥で隅々までふっくら乾いて、やわらかで風合いのいい仕上がりになって大満足だった。これも大きな洗濯槽とたっぷりの風量がなせる技ということだろう。

ダブルサイズのリネンのボックスシーツを洗濯・乾燥
標準コースで乾燥まで行なったところ、外干しでは乾きにくい、ゴムの部分までしっかりと乾いていた
シワがよることもなく、ふんわりとした仕上がりで大満足

付属の「お手入れセット」で毎回メンテナンスを

 “Bigマジックドラム”はその名のとおり、洗濯槽に防汚コートを施しているため、洗剤カスなどの汚れがつかず、黒カビやニオイの発生を抑えてくれる。ただ、乾燥フィルターなどのメンテナンスは、毎回する必要がある。

 ただし、新モデルではダクトを自動で水洗いしてくれるので、乾燥内部フィルターの掃除機を使ったお手入れは、乾燥時間があまりに長くなった時などだけでOKとなり、お手入れがぐんとラクになっている。

 うれしいのは、専用の袋入りの「お手入れセット」が付属していること。乾燥フィルターや内部のホコリの除去のためのブラシとホースを収納して洗濯機に掛けておけるようになっているのだ。乾燥フィルターは大きめで取り出しやすく、内部のフィルターも取り外せるようになっているため、メンテナンスがしやすい。ドアのパッキン付近にたまる綿ぼこりも併せてきれいにするようにしたい。

付属の「お手入れセット」
ブラシとホースは専用の袋に入れて収納できるようになっている
お手入れセット用の袋を引っ掛けておけるように、洗濯機の奥には突起が設けられている(左右とも)
洗濯機天面の右奥にある「乾燥フィルター」
上に引き出したところ
付属のお手入れ用ブラシでフィルターにたまった綿ぼこりを取る
乾燥フィルターは内部にもあるので、これを引き出して、この部分のホコリも除去するのを忘れずに
タオルが多いと1回の乾燥でもこんなに綿ぼこりがたまる!
乾燥具合がよくなかったり、時間がかかるようになったら、付属のホースを掃除機に取り付けて、内部にたまったホコリも取るようにする

 また、乾燥フィルターほどは汚れがたまりにくいものの、本体左下にある糸くずフィルターも洗濯終了後にチェックして、水洗いしておこう。

洗剤などがついたときも、フラットなガラスパネルなのですぐにきれいになる
本体左下にある糸くずフィルター
水が溜まっている場合もあるので、下に容器などを置いたほうが確実だ
ドアのパッキン部分にもホコリがたまりやすいので、乾燥後は湿らせたキッチンペーパーなどでふき取るといい
パッキンの裏側の掃除を忘れがち。ここにもたまりやすいので要注意

「分け洗い」で洗濯の仕上がりがもっとよくなる!

 私はドラム式洗濯機というのは、乾燥まで使ってこそだと思っている。外干し派なら、価格が高めでさまざまな乾燥機能がついているドラム式洗濯機はオーバースペックだと思うからだ。でも、本当は乾燥まで使いたいのにドラム式は汚れが落ちにくいと思って、タテ型(全自動)洗濯機を使っているのだとしたら、それは大きな間違い。この「TW-117X3L」は、洗剤液をシャワーの力で浸透させた後、大きなドラム槽によるダイナミックなたたき洗いや遠心力で広げてのもみ洗いするため、使用水量が少ないのに本当にきれいになるのだ。

 今回、ワイシャツの仕上がりにこだわっていろいろなモードを試してみたが、おすすめはワイシャツなど仕上がり感を重視したシャツ類を別にしておくことだ。よく聞くのは、みんなまとめて洗濯をし、洗濯終了時にしわになりやすいシャツ類だけを取り出して部屋干し(もしくは外干し)し、他は乾燥機能を使うというやり方。

 でも、初めから、「普通の洗濯物」「ドライモードで洗うもの」「ワイシャツ・カッターシャツ(制服など)」と分けておいて、洗濯物の種類ごとに洗濯をする日を決めておいたほうが断然仕上がりも、手間も省けるのだ。

普通の洗濯物のほかに、ドライモードで洗うもの用、ワイシャツ用の2種類の分け洗いようのかごを用意しておくと便利だ
洗濯機の上のスペースを利用するのもおすすめ(写真は自宅のランドリースペース)

 「TW-117X3L」は、温水洗浄モードまでできる至れり尽くせりのドラム式洗濯乾燥機だ。だからこそ、衣類の種類や汚れ具合に合わせて、さまざまなモードを使いこなして、洗濯を楽しみたい。

神原サリー