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第6回:10月中にやっておくとラク! 3時間でできるキッチンの換気扇の掃除術


 気がつけば今年もあと3カ月ちょっと。年末に向けて、早くも帰省や旅行の準備を始めている人もいるかもしれない。

 しかーし、それよりも準備すべきことがあるっ! それが、キッチンの換気扇の掃除だ!

 恐らくほとんどの読者が「何で?」と思われるかもしれないが、これが年末にラクに過ごすための最重要課題。

 年末の大掃除でいちばん骨が折れるのは、部屋の大掃除でも、押し入れに眠っていた不用品のゴミ出しでもなく、キッチンの換気扇の掃除。毎年完璧に掃除していたり、汚れが軽いならカンタンだが、筆者宅のように2年間も掃除を放置していたり、汚れがガンコにこびり付いている場合、1日で終わればいい方で、最悪2日がかりでようやく片付く、なんてこともある。なぜなら、大掃除シーズンの冬は気温が下がるため、ガンコな油汚れはカチコチに固まってなかなか落ちないのだ。

 しかし残暑が残るこの時期なら、油はまだ柔らかいまま。実は今こそが換気扇の掃除のシーズンなのだ。はっきり言おう、換気扇の掃除を年末にするのはナンセンスだ!

換気扇は暖かさが残るこの季節だからこそ、掃除する必要があるっ! つーか筆者宅も2年間掃除していなかったので、こんなに汚れが溜まっていた! 油でいっぱいだった換気扇まわりは、3時間程度ですっかりキレイになった

 そこで今回は、キッチンの換気扇の掃除が簡単にできちゃう方法を紹介しよう。もちろん、“業者に2万円ほど払ってやってもらえばいいじゃない”というヒトもいるだろうが、年末はクリスマスやら正月の帰省などで出費が多かったりする。

 そう、「実践! 家電ラボ」のモットーは、

Do it oneself!

 自分で作る! 調べる! やってみる! シーズン業者なみにキレイにできるレンジフードのお掃除テクニックをご紹介しよう!


お掃除に必要なものをまず揃えよう!

 掃除に取り掛かる前に、レンジフードの掃除にあるととても便利な物を紹介しよう。

(1)余っている灯油 500cc〜1,000ccほど

灯油は夏の間眠っていた石油ストーブや、ポリタンクに余っている灯油で構わない。ガソリンスタンドでも安値で購入できる

 今回の掃除で一番重要となるのが、この灯油だ。「目には目を」ではないが、「油汚れを落とすには油を」使うのが一番なのだ。

 ここで「マジックリン」などの油汚れ用の洗剤を使っても汚れは落とせる。灯油の方が落ちが良く、価格も灯油の方が1/10ほど安い。というわけでここでは灯油を使った例を紹介するが、自信のない方はのちほど紹介する油汚れ用洗剤でも応用できる。

 灯油は、押し入れや部屋の片隅に置かれている石油ファンヒーターのタンクに余っているもので十分。ただし、換気扇を何年も掃除していない場合はつけ置きが必要なので、1,000cc(1リットル)ほど欲しい。それ以外の場合は500ccもあればいい。

 灯油がない場合は、ガソリンスタンドで1,000ccだけ買ってもいい。2011年9月現在だと、だいたい1L当たり100円をちょい切るぐらいで買えてしまうだろう。少量だと買いづらいというシャイなアナタは、セルフスタンドが良い。必ず灯油用のポリタンクを持って買いに行くこと。また、灯油は危険物なので、くれぐれも火気には気をつけていただきたい。

(2)厚手のゴム手袋と軍手3セットほど

厚手のゴム手袋は台所用でOK。工事用のゴム手袋だとゴツ過ぎて作業しづらい。軍手は消耗品なので格安品を用意する

 ゴム手袋は換気扇の掃除中の手を保護するためのもの。スーパーで売っているような台所用で大丈夫だが、ファンの金属のフチで手にケガをしないように、できるだけ厚手のものが良い。

 軍手は、台所から屋外にファンの部品を運んだり、パーツの解体や組み立て時に使用する。これを怠ると、必ず手にケガをする。D.I.Y店に行くと10組で200円程度の格安品が手に入るので、これを使うといいだろう。

 この軍手はあくまで消耗品。「油まみれになった軍手はもったいないから洗濯する」という考えは、軍手とともに捨ててしまおう。後述するボロ雑巾も同様だが、もし洗濯機で洗うとタールのようになった油汚れが洗濯機に付着してしまい、洗濯機の調子が悪くなることだってある。

(3)ボロ雑巾とキッチンペーパー

 両方とも、洗った換気扇を拭くために使用する。

 ボロ雑巾は少なくても3枚ほど用意したい。2枚はマジックリンなどの軽い油汚れ洗剤をふき取るため、もう1枚は水拭き用だ。またキッチンペーパーは、お買い得品のものを3〜6ロールぐらい用意したい。枚数は汚れによりけりだが、2年間掃除していなかった我が家の場合、5ロールも使った。

 キッチンペーパーには厚手でキレにくいものもあるが、ティッシュペーパーが少し分厚くなった程度のお買い得品でいいだろう。

(4)タワシ、スクレイパー、割り箸

 この3つは換気扇の汚れを取るためのものだ。タワシはフツーのタワシで良いが、小さいものの方が、小回りが利いて使いやすい。

 スクレイパーとは耳慣れない名前だが、ノミのような平たい刃が付いたカッターの一種で、駅の床についているガムなどを掃除するときに使われる。レンジフードの掃除では、平たい刃で固まってしまった油汚れを剥がし取るための道具として使うため、あると便利だ。

 スクレイパーは300〜400円でD.I.Y店の刃物系工具コーナーにある。サイズはいくつかあるが、刃の幅が3cm程度のものが一番使いやすいだろう。なおスクレイパーは刃が金属なので、塗料が塗られている部分に使うと、塗料がはげてしまうので注意すること。

キッチンペーパーはお買い得品で十分。ボロ雑巾は破れたTシャツなどでもかまわない。ただプリントTシャツは塗料が溶け出してしまうかもしれない 左から割り箸、たわし、スクレイパー。スクレイパーとは耳慣れない道具だが、駅のホームに貼り付いたガムを剥がすアレだ

(5)油汚れ用洗剤は液体と泡タイプの2種類

 キッチンの換気扇を覆うレンジフードも、安い灯油で掃除したいところだが、部屋中が灯油臭くなってしまうので、こちらは「マジックリン」をはじめとした油汚れ用洗剤を使って掃除しよう。

 オススメの洗剤は、やはり定番の「マジックリン」。つけ置きすると油分をよく分解し、落ちも非常にいい。ただしレンジフードによっては、「食器洗い洗剤で掃除するように」と取り扱い説明書に書かれている場合があるので注意すること。

 しかし、液体タイプなので、垂直な壁などに吹き付けるとスグに垂れてしまうのが難点。そこでマジックリンほど落ちないが、細かい泡で壁にしっかり密着する「激泡キッチンクリーナー」(ジョンソン株式会社)も用意しておきたい。

 レンジフードの油汚れは、壁を伝って平らな部分に溜まり固まるので、油によく浸透するマジックリンでつけ置きしてから拭き取るのがいい。油が流れてしまうので比較的軽い油汚れの立ち上がった側面部分は、激泡キッチンクリーナーで掃除するといいだろう。なお2つの洗剤を混在させて使っても、有毒ガスなどは発生しないので安心して欲しい。

(6)どうしても取れないヌメヌメ汚れ用に重曹も

 油汚れ用洗剤を使えばたいていキレイに掃除できるが、レンジフードカバーなどがどうしてもヌメヌメ、ベタベタして気になるという場合は重曹を用意しよう。重曹をヌメヌメにサッと一振りして、食器洗い用のスポンジで擦ると、不思議なぐらいにツルツルになるのだ。

室内のレンジフード掃除用の洗剤も用意する。マジックリンはスプレータイプが400cc入りで400円程度、激泡キッチンクリーナーは330ccで400円ほど。 ヌメヌメ取りに使うのが重曹。だいたい1kgで400円程度。よく似たパッケージの「クエン酸」というのがあったりするので、買うときには注意

(7)捨ててもいいような服や作業用のライトもあると便利

 油汚れと戦うには、それなりの戦闘服が必要だ。どんなに気をつけていていても、レンジフードに触れてしまったり、タワシがけをしていると、油滴がついてしまう。油汚れが目立たない黒い服や、捨ててしまってもかまわない服を着ること。もし汚してもいいような服がない場合は、エプロンをつけて作業してもいいが、前垂れが灯油の中にチャポン! なんてこともある

 また、レンジフードの中は暗いので、作業用の照明や懐中電灯などを用意すると作業しやすい。一人で作業する場合はクリップライトやヘッドライトがオススメだ。

 なお、ほとんどのレンジフードは掃除しやすいように、ドライバ不要のネジが使われているが、機種によっては普通のネジが使われている場合もある。必要に応じてドライバを用意して欲しい。

筆者は普段着が作業着なので汚れてもOK(笑) クリップライトやヘッドライトがあると、暗いレンジフード内も掃除しやすい


2年間放ったらかし、油汚れでいっぱいの換気扇はどうなっている?

家を建てたときから16年ほど経っているレンジフード。右横にヘンテコなスイッチが付いているのは、照明用のスイッチが壊れてしまったために筆者が改造したもの。これは気にしないでほしい(笑)

 今回掃除するのは、2年間まったく掃除をしていない筆者宅の換気扇(レンジフード)だ。最近、どこからとなくタールのようなものがポタポタ落ちてきているから、中身を見なくてもその惨状はだいたい見当が付く。

 ここでは、作業を順に追いながら説明していこう。また機種によって分解方法が違うので、詳しくは取り扱い説明書を見て欲しい。

1)フィルターを外して、換気扇のファンを出す

 レンジフードによって分解方法が若干ことなるが、外側のフィルターを取り外すと、カタツムリのようなシロッコファンが見えるはずだ。

換気扇のファンを取り出すために、フィルターを取り外す。実はもともと黒いフィルターだったが、洗剤で洗った際に白くなってしまった フィルターを外すと……ぬぉっ! 油が滴り落ちてるじゃねーかっ!

2)内部のファンが取り出せるように、ガードを外す

 機種によっては、ガードが付いていない場合があるかもしれない。我が家の場合は手で回せるチョウネジだった。

ファンを取り出すため、ガードを外す。素手でやっているが、安全のために軍手をした方がいいだろう。手も汚れないしね。 ガードを外せば、内部のファンが取り出せる

3)ファンのネジは時計回しで緩む

 普通のネジは、時計回りに回すと締まるようになっているが、換気扇や扇風機などは、時計回しにするとネジが緩むようになっている。汚れでネジが硬くなっている場合は、回転方向に注意して増し締めしてしまわないように注意! ネジを外したら、あとはファンを手前に引っ張るだけ。油汚れでなかなか外れない場合もあるので、必ず軍手をして作業しよう。

ネジを緩めるには、時計回りに回す ネジを外したら引っこ抜くだけでOK。にしても、汚ねぇ!


ファンやレンジフードに溜まった、ガンコな油汚れを落とす6つのテクニック

 さて分解が終わったら、油まみれの換気扇をさっそくキレイしよう! ここではガンコな油汚れとの戦い方を、シーンごとに実践テクニックとして紹介していきたい。さながら“油汚れの兵法書”だ

(1)固まっている油汚れは、一晩灯油に漬け置きする

 2年間も放置してあった強烈な油汚れはなかなか落ちない。そんなときはキッチンペーパーで換気扇を包み、一晩灯油に浸しておこう。普段からこまめに掃除している場合は、浸け置きの必要はない。

まずはキッチンペーパーでファンを隙間なく包み込む。紐などで縛って固定するとなお良い タライなどに入れて、キッチンペーパー全体に染み渡るように灯油を注ぐ。なお樹脂製のタライに灯油を入れてもめったに溶けることはないが、心配な場合は見えないところに灯油をつけてあらかじめチェック 灯油はシンナーやガソリンほどではないが、一晩放置するとかなり揮発してしまうので、ゴミ袋などで包んでおくこと。タライにはファン、手前のビニールにはフィルターとネジ類を入れている

(2)比較的軽い汚れはタワシでゴシゴシ

 一晩灯油に浸したフィルターは、キッチンペーパーに汚れが吸い取られ、固まった油汚れも柔らかくなっている。タワシに灯油を少しつけてゴシゴシ洗い、キッチンペーパーなどでふき取ればキレイになるはずだ。

灯油をを少しつけたタワシで擦れば、簡単に油汚れは落ちる。右側のキッチンペーパーに包んだフィルターを見れば分かるとおり、つけ置きしておくとキッチンペーパーが油汚れを吸い込んでくれる 手荒れが気になる場合は、軍手ではなく厚手のゴム手袋をして作業するといい
灯油が浸透すれば、左の写真のような激しい汚れも、タワシで軽く擦るだけで右の写真のようにピカピカに

(3)ファンのガンコな汚れは、割り箸でこそげ落とす!

 フィルターに比べ汚れもひどく、固まった油汚れが多いファンは、割り箸を使ってファンの羽1枚1枚にこびりついている油カスをこそげ落とすといい。固まりの油汚れが落とせたら、フィルターと同様にタワシとキッチンペーパーで仕上げよう。

ファンの羽に付いて固まっている油は、灯油を浸透させておくと、割り箸を使ってニュルニュルッ! とこそげ落とせる あとはタワシとキッチンペーパーを使ってきれいに磨き上げる
固まった油汚れが付いていたファン(左)が、新品のようにキレイになった(右)

(4)残った灯油は新聞紙などに吸わせて燃えるゴミで処理

 油汚れが溶け出した灯油は、これまで使ったキッチンペーパーや古新聞に吸い込ませて、燃えるごみとして処分すればいい。絶対にしちゃダメなのは、流し台や下水溝に捨ててしまわないこと! 溶けた油が再び固まり排水口を詰まらせて、高い代償を支払うハメになるだろう。もちろん環境にも悪い。

真っ黒になった灯油。キャンプ用の着火剤としてぐらいなら利用価値はあるが、ここでは燃えるごみとして処分しよう。絶対に下水へは流さないように! 使い終わった灯油は、古新聞やこれまで使ったキッチンペーパーに吸わせる
あとは燃えるゴミとして処分する。なお行政によっては処分方法が違うかもしれないので、お住まいの地区にあった処分をすること これでファンの掃除はおしまい!

(5)キッチンのレンジフードは油汚れ用洗剤できれいに

 ファンとフィルターの掃除が終わったら、今度は換気扇を覆うレンジフード内部の掃除だ。ここも灯油を使うと早くて安く掃除できてしまうが、家族から「臭い」とクレームが入ることは間違いないので、ここは油汚れ用洗剤を使うことにしよう。洗剤を吹き付けてしばらく油に浸透させたら、キッチンペーパーなどでふき取っていくだけだ。

 固まっている油汚れは、割り箸を使ってこそげ落とす。それでも落ちないようなカチカチの油汚れは、スクレイパーの出番だ。基本的なスクレイパーの使い方は次の写真のような感じで、刃がついている(研いである)方を見えるようにして、柄を30〜45度ほど傾ける。こうすうると油汚れとレンジフードの間に刃が入り込み、油汚れがそぎ落とせるというワケだ。

マジックリンを吹いて10分ほど浸透させたら、ペーパーで拭き取り、スクレイパーで油汚れをそぎ取っていく。ペイントされている部分は、塗料まで落ちてしまうこともある 突然だけど、スクレイパーの使い方口座。刃が見えるように持つ スクレイパーの柄を30〜45度ほど傾けて、スコップで土を掘るような感じで油汚れに押し込んでいく。ここでは油汚れの代わりに、テープを使っている。

(6)どうしても取れないベタつきは重曹で磨く!

 洗剤で汚れを落としたにもかかわらず、まだベトベトするような場合は、重曹の登場だ。ベタつく部分に重曹を振りかけて、食器洗いのスポンジを使って磨くだけで、不思議とベタつきが落ちてしまう。流し台をキレイにするのにも使えるので、お掃除アイテムとして手元に置いておきたい。

 レンジフード掃除で注意しておきたいのが、油汚れが浸透したままの状態で長年放置しておくと、油がレンジフードの塗料を溶かしてしまい、汚れを拭き取ると色がはげてしまう場合があること。そうならないようにこまめに掃除をするのが一番だが、もし色がはげてしまったら、とりあえず油汚れを落としてから、後でスプレーペンキを塗ればリカバリーできる。

重曹を振りかけてスポンジで磨く すでに油が塗料を侵食して、汚れを落とすと塗料がはがれてしまう場合もある レンジフードの上部分が、先にペンキがはげてしまったところ。黒いスプレーで見える部分を軽くペイントしてやれば元通りになる。特殊な色のレンジフードの場合は、同じ色に塗るのは難しいかもしれない

 これで、レンジフードの掃除は終了。浸け置き時間を除いた実質の作業時間はだいたい3時間程度だが、油汚れは見事にキレイになった。


腕に覚えがあるなら、オーバーホールでさらにキレイにできてしまう!

我が家では保証期間を完全に過ぎていたので、レンジフードの内部構造のオーバーホールに挑戦してみた

 基本的な掃除方法は以上だが、ここからはより上級掃除テクニックとして、パーツを細部まで分解して掃除する「オーバーホール」にチャレンジしてみよう。

 なぜなら、ファンが汚れているということは、ファンを覆うカタツムリ状のカバー「ハウジング」と呼ばれる筐体部にも、飛び散った油汚れが溜まっているからだ。実際に我が家のハウジングにも水をこぼしたかのような汚れが溜まっており、清掃前に撮影した写真も、掲載すると気分を害する読者も多いかと思い、ボツにした。


■■ 注意 ■■

・分解/改造を行なった場合、メーカーの保証は受けられなくなります。
・分解清掃中や清掃後にレンジフードを運用した結果の事故やケガ、不具合やメーカー保証の不適用、不具合やメーカー保証などは、筆者および、家電Watch編集部、メーカー、購入したショップもその責を負いません。
・内部構造などに関する記述は記事作成に使用した個体に関してのものであり、すべての製品について共通であるとは限りません
・筆者および家電Watch編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。


ファンのハウジングにはモーターがついているので、清掃時に灯油がかからないように取り外しておく。モーターの上下左右の向きなども分解前にメモしておくといい

 ファンのハウジングはたいていネジ数本で止められているので、それを外せば分解できる。ただ天井部分の接合部は、屋外へのダクトとつながっており、ゴムパッキンなどで密着した部分に固まった油が付着している。ここはネジを抜いてもなかなか取れない場合がある。こんなときは、他に固定しているネジがないかを再確認しながら、徐々に力を加えて取り外すようにしよう。

 ハウジングを取り外したら、今度はモーターを取り外す。電線の取り回しやネジ位置などは上下左右の向きがあるので、必ず向きをメモしてから分解しよう。

 清掃の手順はファンと同じで、汚れ部分を灯油が付いたキッチンペーパーで浸す。固まった油汚れが底に何ミリもの層を成している場合は、少し灯油に浸したらスクレイパーでかき取るのが一番早い。

スクレイパーで、固まった油を除去する。写真では見づらいが黄色の柄の部分を握っているのが見えるだろう キッチンペーパーで灯油をふき取って最終仕上げ。このあたりはファンやレンジフードと同じ

 ある程度キレイになったら、灯油を少しつけたタワシで磨き、最後はキッチンペーパーでしっかり灯油を拭き取る。 灯油で清掃した後のファンは、数時間乾かしておくと灯油臭さは消える。絶対やっちゃダメなのが、灯油臭さを消そうとして石鹸と水で洗うこと。水はサビの原因になるので、絶対に使わないように!

見違えるようにきれいになった、ファンのハウジング。四角い排出口の周りにはゴムのパッキンが付いていたが、油だらけになっていたので取り外してしまった ゴムのパッキンは、D.I.Y店で売っている、テープ状のパッキンを形状に合わせて貼り付けた
このレンジフードは、壁面に4本のネジ、天井のダクト部に1本のネジで固定されていた
モーターの軸にはロックピンが出ているので、それに合わせてファンを押し込む。ファンを少し手で回してみて、ロックピンにファンが確実に引っかかっているかをチェックしておきたい

 あとは分解した手順の逆をたどって元通りにするだけだが、注意点が1つある。それはファンとモーターのロックピンがしっかりかみ合っているかことだ。必ず手でファンを軽く回してチェックし、さらに弱で運転して異音をチェック、最後にネジを増し締め(緩んだネジをもう一度締める)するという3ステップを踏むこと。もし異音やガタツキがあった場合は、ファンがモーターのロックピンにうまくかみ合っていないので、ファンの向きを再度確認してみよう。

 最後はファンを「強」で数分運転して、ファンを固定しているネジを増し締めして動作チェックの完了。あとはフィルターをつければ清掃終了だ。

 清掃後のハウジングは、これだけでかなりキレイになる。ウチの場合は新品同様になった。

ファンをロックして、カバーも取り付ける
天井部分の排出口が密着しているかも確認する 最後にフィルターを取り付けて、すべての作業が終了。新品同様になった!


換気扇まわりの掃除をするなら今! 父の威厳を見せるとき!

 11月以降になると気温が下がり、ガンコな油汚れはさらに硬くなってしまうので、レンジフードの清掃をするなら10月いっぱいまでに済ませるといい。ファンとフード内の清掃だけなら3時間程度、オーバーホールして徹底的に掃除しても6時間で終わるので、土日の開いている時間を見計らってやるといいだろう。

 ファミリー世帯ならお父さんがぜひ率先して清掃するといい。奥さんに感謝されるのはもちろんのこと、子供たちから「お父さんスゲー!」と一目置かれること間違いない!



― 藤山哲人の実践! 家電ラボ バックナンバー ―




2011年9月30日 00:00